DIEジェスト
長かった。本当に長かった。途中からオリカが見ていた気がするけど、そんなことはないよな。だってあの出来のいい妹がそんな意地悪なことするはずないからな。
一応地獄を詳細に描写しようと思ったけどできなかったので、DIEジェストをどうぞ。
「い、つまで、はぁ、走る、はぁ、んだよ」
「なに!死ぬまでだ。文字通り死ぬほどきつい訓練というわけだな!」
ふざけるなぁぁあああ!
言ったら走る回数が増えるので言わないが。
・・・・・・・・・・
「違う!そうじゃない!ここはこう!」
「いや、それじゃわからんから!もっと詳しく教えろよ!」
「そんなことは知らん!我輩にそんなこと言われても感覚でやっているからわからん!チンタラしないでさっさとやれぃ!」
感覚だけでやってるけどできねぇ!
どうなっているんだやつは!
感覚だけで覚えているとかふざけているにしてもほどがある、それにこいつの師匠も感覚派だというのだから世界はどうなっているのだろうか。
・・・・・・・・・・
「てことで実戦だ!」
「いや、なに言ってるんだこいつ?」
「死ぬまでやるから覚悟しとくんだな!」
「いや、だからこいつなに言ってるんだ?」
「なに手加減はしておく!死なない程度にな!」
「ぎゃゃぁぁあああ!」
そんな悲鳴が何度か訓練所に響いたらしい。
そんなこんなでDIEジェストは終わりだ。
思うんだがこれがまだ一部分だというのが酷いと思うんだが。
それでもスキルは得られるのだから完全に嫌とは言えないのだ。
ちなみにアンラは遠くで俺を見守っていた。
しかし、遅いなオリカ何に手間取っているんだ?ここまでの道は確かに覚えているだろうに。
ん?メールか。
お兄へ
長くなりそうだから魔術ギルドで魔術作って待ってる。
と映し出された物があった。
どうやら待っていても意味はないようだ。というか見てたなら止めても良かったのに。あとで事情は聞いておこう。
外に出てみたら夜であった。
「なんかデジャヴをかんじるな。」
なんて独り言を言うが周りの街灯と街灯の隙間の闇にその独り言は静かに消えていくだけであった。
遠くの喧騒から離れた魔術ギルドについた。周りは暗く誰もいないようだ。
ここでふと疑問を持った。
「おかしい。」
どうしてNPCが少ないのだろうかと。
無駄にリアルで疲れがものすごい再現されていたのにもかかわらずだ。
例え夜であろうと建物の中でちらほらと光が見えるはずなのだ。
しかし、全くと言って光は見えず静寂が支配していた。
そんなことを考えていながら歩いていたら魔術ギルドについた。
やっぱり中に入るとガラクタが山積みであり、さっきのことなど徐々に忘れてしまった。
「流石にこれは片付けたいな。」
しかし、山になっている状態の量を片付けるとなると流石に骨が折れるし、片付けたとしてもこの量だから面積がたりなそうだ。
「お兄、遅い。」
オリカはどうやら怒っているようだ。
「ご、ごめん」
「あとでなにか奢って。」
まあ、もともとアイスでも買ってあげようかと思ってたしいいか。
「わかったよ。アイスでいいか?」
「うん、いいよ。」
「君たちいい加減人前でイチャイチャしないでもらえるかなぁー。」
二人っきりの空間に、一人のリンとした声が流れる。
その声に反応してしまいオリカと顔を合わせてしまう。
オリカの顔は赤く染まっていた。
そして自分も顔が熱い。
気まずい空気が流れる。
その空気を壊したのは
「うーんやっぱ付き合ってんじゃないのー。」
やっぱりこの人であった。
そして、今度は魔術の制作が始まった。
くっ!最後を上手くまとめられなかった!
こんな不甲斐ない作者ですが今後ともよろしくお願いします。m(__)m