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四人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
台本一覧
17/26

【能ある神は狐を隠す】

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 ♂1:♀1:不問2


 巫女(みこ)様 ♀ セリフ数:11


 狐面(赤) 不問 セリフ数:11


 狐面(青) 不問 セリフ数:10


 チャラい新聞記者 ♂ セリフ数:11


[あらすじ]《4分程度》

 とても綺麗な境内(けいだい)だと言うのに参拝(さんぱい)客は一人も居ない不思議な神社。地元の子供に話を聞けば年に一度の祭りの日だけ、その神社への立ち入りが許されるのだという―――。








【狐面(赤)】

 おやおや、祭りの日でもないのにヒトの気配じゃ。


【狐面(青)】

 本当だい、本当だい! ソトから来た命知らずかねぇ


【狐面(赤)】

 仕方ない、巫女(みこ)ちゃんを呼んでくれるかのぉ。


【狐面(青)】

 そうだねぇ。巫女ちゃんなら追い払ってくれそうだい。


(間を空ける)


【巫女様】

 あらあらぁ、困りますわぁ。

 境内(けいだい)を動き回られてしまっちゃぁ。


【狐面(赤)】

 あ、巫女ちゃん怒っとるのぉ。


【狐面(青)】

 あ、激おこかね。


【チャラい新聞記者】

 貴方がこの神社の巫女様っすか?

 さーせんねぇ、誰も居なかったっすから。


【巫女様】

 何しに来たか知りませんけれど、さっさと・・・ごほんっごほんっ。早急にお帰り下さいませぇ。


【狐面(赤)】

 何とわざとらしい『ごほんごほん』じゃのぉ。


【チャラい新聞記者】

 ここってぇ、心霊現象が起こるっつー神社っすよね? オレそれの取材で来たんすよ〜。


【狐面(青)】

 強靭(きょうじん)メンタルかねぇ。


【巫女様】

 取材、ですかぁ。

 申し訳ないですけどお断り致しますわぁ。


【チャラい新聞記者】

 まぁそぉ言わずに〜。つーか、ここってぇ、何の神様居るんすか〜?


【巫女様】

(急にキリっとした口調になり)

 ・・・。申し訳ございませんが、お答え致しかねます。


【チャラい新聞記者】

 うわ〜、なんすかー。突然真面目ちゃんっすか〜?


【狐面(赤)】

 巫女ちゃん、怒ったら()けよ・・・ぐふっ


【狐面(青)】

 うわぁ、巫女ちゃんの霊力パンチ〜


【チャラい新聞記者】

(少し戸惑(とまど)ったように)

 え、何で今・・・。何も無いトコ、殴ったんすか?


【巫女様】

 少し口の(わる)・・・ごほんごほんっ。タチの悪い虫が居まして。


 ともかく、お引き取り下さい。ここの神社の名を知らない訳ではないでしょう?


【チャラい新聞記者】

 ・・・えーと、確か『ぶっき』神社・・・ですっけ。平仮名(ひらがな)表記で珍しいなぁ〜なんて思ってたっすけどぉ。


 それがなんすかー?


【巫女様】

(新聞記者に聞こえないように)

 ・・・(なげ)かわしい・・・。


【狐面(赤)】

 ぐふぅ・・ぐっぅぅ・・。

 嘆かわしいのぉ。


【狐面(青)】

 今の赤面(あかめん)が一番嘆かわしいねぇ。


【狐面(赤)】

 うっさいわい!!


【チャラい新聞記者】

 なんか言ったっすかー?


【巫女様】

 ・・・いいえ。何も言っておりませぇん。

 この神社は()てられた物を(まつ)る場所。年に一度、その棄てられた物を守る神様が居ない日だけは参拝(さんぱい)客を出迎(でむか)えられるのです。

 ですが、その日以外でこの神社に入ろうものなら・・・。


【チャラい新聞記者】

(若干巫女の空気に()まれ)

 は、入ろうものなら・・・?


【狐面(赤)】

 お前さんも()てられたかのぉ・・・??


【チャラい新聞記者】

(突然狐面達が見えるようになり)

 う、うわぁぁああっっ・・・!


【狐面(青)】

 ()てられたなら仲間かねぇ。


【チャラい新聞記者】

 な、何なんすかコイツらァ・・・!


【巫女様】

(唇に笑みを乗せて)

 ですから(もう)したでしょう?


 早急にお帰り下さい、と。


【狐面(赤)】

 ヒトに()てられた魅力のない者が(つど)う神社へ、神の居る日に足を運べば――


【狐面(青)】

 神に見初(みそ)められ、その神社へ(まつ)られる。ねぇねぇ、一緒に()てられようよぉ。


【チャラい新聞記者】

 うわぁぁああぁぁぁぁあっっ!!!


【巫女様】

 あら、逃げてしまいましたねぇ。


【狐面(赤)】

 何じゃ、つまらん。


【狐面(青)】

 お仲間増えなかったねぇ。


【巫女様】

 ・・・まぁ、人間なんて要りませんけどねぇ。


【狐面(赤)】

 巫女ちゃんは、巫女ちゃんじゃけど


【狐面(青)】

 ここの神様でもあるもんねぇ。


【巫女様】

 さあ、境内(けいだい)の掃除を終わらせましょうねぇ。










STORY END.

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