やらやきゃいけない事。
「何やってんのよ・・・イクト。」
イクトは息を荒くしながら下を向いている。
「はぁ、はぁ・・・。」
「イクトが学校やめたら、また楽しく学校、行けなくなるんだよ!
三人で笑えなくなるんだよ!」
「・・・俺だって、殴らないようにしてたさ・・・でも、そうしなきゃ、お前はあいつらに犯されてたんだよ!」
「かっこばっかつけないでよ!
私にだってやらやきゃいけない事があるの!」
「やらやきゃいけない事ってのは犯される事なのかよ!?
そんな汚ねぇ事なのかよ!?」
「そうだよ!もうほっといて。」
リスはどこかに走って行った。
「これしか・・・
私にはできないよね?イクト・・・せいじ・・・。」
リスが向かったのは男達のところだった。
「お願いします。なんでもします。
だから、もうイクトとせいじに手を出さないで。」
「なんでもするだと?」
「犯したきゃ犯して。」
「俺らの望んでる事はそんな事じゃねえんだよ。」
「じゃあ何?
なんでもしていいから。」
「仲間の顔の骨を壊した罰だ。
お前も殴らせろ。」
「わかった・・・」
「よし、こいつをつるせ」
リスはがくがく震えていた。
恐怖でいっぱいだったから。
その頃、イクトとせいじはリスを探していた。
「リス―――!」
「リスちゃ――ん!」
「くっそ、どこにいるんだよ!」
「・・・リスちゃん、あいつらの所?」
「あいつら・・・、
許さねぇ!!」
その頃、どこかの倉庫から、たえまなく、人のうなり声が聞こえていた・・・。
「・・・うっ、うぅぅ・・・うぁぁ!!」
《ドゴっ、ドゴン゛》
「俺はなぁ、お前以上に苦しい思いをしたんだよぉ!!」
《バゴンッ》
「うっ、ブハァ!」
リスの口から、血が吹き出した。
頬もはれて、体もあざだらけだ。
その時、イクトとせいじが来た。
「イ・・・イクト、せ・・・いじ。」
「テメェら・・・。」
「へっ、俺らはなぁ、女だからって容赦しねぇんだよ!」
「来ないで・・・
気がすむまで、殴らせてあげて。」
「リスちゃん!?
何言ってんの!?」
「いいから・・・
来ないで。」
「・・・・わかった。」
「イクト!?何言ってんだよ!?」
イクトはゆっくりうしろを向いた。
「リスは、かたをつけるって言ってるんだ。
リスは、強い奴だから、俺は信じる・・・信じられるんだ。」
「ありがと・・・・、イ・・・クト。」
「わかったよ。
俺も、リスちゃんを信じるよ。」
せいじもゆっくりうしろを向いた。
「二人共、ありがと・・・・。」
「いい度胸じゃねぇか。
よし、続けるぞ!!」
それから、一時間くらいリスは殴られ続けて、やっと男達から、解放された。
「リス・・・。」
「二人共・・・、信じてくれてありがとう。」
「このっ、バカリス!!!
心配させやがって。」
「そうだよリスちゃん!心配したんだからさ!」
「でもこれで、おあいこでしょ?」
「じゃあ、許してやるか。」
「やりー!」
「じゃあ、明日ケリつけにいくか。」
「うん。
もう、この出来事を終わりにしなきゃね。」
そしてリス達は別れて家に帰った。