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魔恋  作者:
3/6

月の夜・危険な時間。


イクトはしばらくポカンと口を開けて見ていた・・・が、


「ははっ!リス、お前面白い事言うんだな。」



「私は本気よ!私は、運命って言葉より魔法って言葉が好きなの!だから、恋も運命も私の中で魔法なの!」



その時、せいじが言った。



「いいんじゃないかな?俺、そうゆう考え方、すごくいいと思う。」



「だよね!

ほーら、せいじは、ちゃんとわかってくれてる。」



「あーあ、そーやってせいじはリスをかばうんだー。

好きなの?」


リスは心臓の鼓動がはやくなり、驚いた。


「なっ、何言ってんのよ!ねっ、せいじ・・・。」



「えっ、好きに決まってるじゃん!

リスちゃんは友達なんだからさ!」


リスはポカンとなった。


「えっ・・・。」



「なぁ、せいじ・・・、お前・・・天然?」



「イクト知らなかったっけ?

俺、超天然だよ?」





「はぁ。もういい。もう暗いし私帰るね。

じゃあね」


そういってリスはお金を置いて一人で暗い道を帰っていった。




「リスちゃん、帰っちゃったな。イクト。」


「うん・・・・・。」


その頃リスは、せまくて暗い道を一人で歩いていた。



「なによ!イクトもイクトでせいじもせいじよ!」



すると、誰もいなかったはずの暗い道に前と後ろから男が全員で五人来ていた。



リスは少し怖くなり、はや歩きで歩いたが、一人の男に腕をつかまれてしまった。



「はなして下さい!」



「可愛いね。

でもさあ、そんなに可愛いと犯されちゃうよ?」


男たちは笑いながらリスを見ている。



「やめてよ!はなして!」


リスは必死に抵抗した。


すると、そのグループのリーダーのような一人男がつぶやいた。



「もしかして、今ここで俺らに犯してもらいたいんじゃね?」



リスは恐怖で手足をがくがくふるわせた。



「いっ、いや、やめて、来ないで!!」


すると、



「あーあ、リス、綺麗な手、そいつがさわったせいで汚れちゃったね。」



「え・・・?」



そこには、イクトがいた。



「だ、誰だテメェ!?」



「うるさいなぁ、あんたら黙っててよ。

そんな汚い声聞いたら、俺まであんたらみたいに汚くなっちまう。」



「イクト・・・、なんで?なんでここに!?」



するとイクトはいつものようにニッコリ笑って答えた。



「だって俺ら運命・・・いや、魔法にお互いかかったから。でしょ?リス。」

リスは落ち着いたように笑って答えた。


「・・・バカ。」




「くそっ・・・

あっ・・・そうだ。おい、お前!イクトとか言う奴!

俺らの仲間になんないか?それで一緒にその女を犯しちまおう!」


「は?俺が?何言ってんの?あんた。」




「お前もその女を犯しちまいたいんだろ?」



「俺は、そんな汚ねぇ事しねぇ。

俺は、リスの魔法にもっとかかりてぇんだ。リスが笑って、俺が笑って、せいじが笑って・・・ただそれだけでいい。」



リスは驚いたが、少し心臓の鼓動がはやくなっていることにきずいた。



「イクト・・・。」



「って事だ!はやく、俺らの前から消えな、あんたら。

今度またリスを犯そうとしたら・・・あんたら殺すから。」







「ちぇっ!

行くぞ!」


男達は帰って行った。



その後、何も言わずに、二人で帰った。



その日は月が綺麗で、まるで、魔法で明るくてらされているようだった。



そしてイクトはリスの家までついて来た。イクトはバイバイと言って、後ろを向いて帰ろうとした瞬間リスはとめた。




「待って、イクト・・・なんであそこにいたのわかったの?」



「さぁ?なんでかな?リスが泣いてたからかな。」



「イクト・・・。

ありがと。」



そのままイクトは何も言わずに後ろをむいて、手をかるくひらひらさせて走って行った。


リスはその姿をただ見つめていた。

ずっと、ずっと・・・。



その姿が見えなくなると、リスはゆっくり家に入った。



夜遅くに、リスは自分のベッドに横たわり、ケータイに、日記を書いていた。


『私はイクトに、』


で、手が止まっていた。



「はぁ・・・。

魔法・・・、そんなの私、イクトにかけてないよ。」



するといきなり、メールの着信音が鳴った。

それは、せいじからだった。



《リスちゃん、今日大丈夫だった!?

せいじから聞いたよ!おそわれなかった?》



そう書いてあった。



《大丈夫。イクトが守ってくれたよ。》



しばらくして、またメールが来た。



《そっか。

きっと、イクトはリスちゃんの魔法にかかったんだよ。》



なぜか、その後リスはせいじに返信せずに、ケータイを閉じた。

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