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異世界孔子伝 〜End Of The World?〜  作者: さいたまのそよかぜ
第2篇 故事成語の章
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ひそみに倣う

 王城に戻ってからのことだ。


 顔回に呼び出され向かったのは資料室だった。



「こんなところに呼び出してどうしたんだ、顔回?」


 顔回は真剣な面持ちで言う。


「エグゼクティブ様、そしてこの私についての重要な事実が明らかになるかもしれません、おそらく先輩にも関係ある話です」


「なんだと……」




 資料室に入る、ツンとした古紙の匂いが鼻を刺激する。


 部屋の周りを見ると大量の紙の束が床に積まれている。



「これを見てください」


 差し出してきたのは写真だった。


 写真には王城をバックにして男二人と女が写っていた。


「この写真……エグゼクティブ?」


 そして、他の二人を見てみる。


 女の人は長い黒髪をもった美しい人だった、顔回が成長したらこんなんになるのかなって顔。


 男の方はどこかで見た覚えがあった。




「この写真いつ取られた奴かな」


「えーっと、確か50年前です」


「50年前か…… なら王様なら何かを知ってるかもしれないね」



 エグゼクティブがこの国に仕えていたことがあったのか?

 そして、もう1人の男に対する強烈な既視感はなんだ?


 疑問が尽きない。




 かくして、俺たちは玉座の方へ向かった。



 途中でシロにあって挨拶したり、レイジングに練習に誘われたりしたがなんとか無事王の部屋に着くことができた。


 ノックして扉を開けるとそこには王がいた。



「お主ら何用じゃ?」


 王は不審がってる。


「この写真見て頂きたいのですが」


 写真を差し出す、その写真を見ると王の顔がにんまりと笑った。



「懐かしいなエグゼクティブさん」


「エグゼクティブさん!?」


 王がエグゼクティブをさん付けで呼んでるのに驚いた。



「エグゼクティブさんは、私が子供の時からエグゼクティブ・プロデューサーになるまでこの城で働いていてね」


「もう1人の男を見てくれ」


 王の指示通りもう1人の男を見る。



「彼はワッタリービ・ローリングサンダー最古の四天王にして、エグゼクティブさんや多くの魔術師を教えた師匠である」



 あっ、そうか。どこか見たことがあると思ったのだが、彼は四天王だったのか。集合写真で見た。


「確か10年前にとった集合写真が応接室においてあるじゃないですか、あれと見た目が変わってないですよね」



「ああ彼は時空間制御魔術を使えるんだが、それを自らの体にかけて老いを無効化していてね」


「そんなことできるんですか!?」


「ああ彼は異世界から来たのだが、元いた世界でも生まれつき時空間制御魔術を習得していたらしい」


「異世界人なんですか!?」


 またしても初耳だ、さっきから驚きっぱなしだ。


「ああ彼は異世界のキョウとやらから来た、この世界初の異世界人で別名は大宅世継という」


 大宅世継……

 確か大鏡という平安時代に書かれた歴史書に出てくる190才の老人だ、生きて異世界に来ていたのか。



「この女性の方は誰なのでしょうか」


 顔回が王に尋ねる。


「ふむ、この女はカネムラ・ナビコ。 この人も異世界から来たのだが、ワータリービの弟子にしてエグゼクティブさんの妻である」


 ナビコ!? エグゼクティブの妻!?

 どういうことだ。 ナビコとはナビゲーションコンポーネントの略じゃあないのか?


 そしてふと顔回の方を見て気付く、そのカネムラ・ナビコという女は顔回とそっくりだった。

 髪型や年齢は違う、ただ同一人物という確証はある。


「エグゼクティブ本人に詳しいことを聞きます」


 俺にはエグゼクティブを呼び出す、その勝算があった。

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