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前文 End Of The World
空は焼け落ちていく。
逃げ出す動物達。消失していく大地。広まる絶望。
ある者は逃げ惑い、ある者は暴徒となり、ある者はモヒカンになった。
そんな中、希望を捨てぬ男が一人いた。
エグゼクティブ、かつて彼は人間であった。
いや今も人間なのだが、そうとは断言できない程変質していた……
世界は詰んでいた。この世界の破滅が約束された後、この世界に本来いた神は逃げ出した。
そして、後を継いだのがエグゼクティブだった。彼は妻と生きたこの世界で最後を迎えようとしたのだ。
すなわち破滅の回避は諦めていた。せめて、最後は安らぎな眠りを。それだけを求めていた。
ある少年に夢の中で倒されるまでは。
少年は諦めなかった、ただの人間だという圧倒的力の差、埋められぬその壁を少年は乗り越えられた。
そして思ったのだ、自分も抗ってみようではないかと。
この章は破滅へのモラトリアム、僅かに残った日常の残滓である。




