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一言だけの感想の価値

作者: 陽炎

これは書き方も知らないで書き連ねた駄文です。不愉快にさせる可能性があります。

誤りや私の考えに対する意見がございましたら述べて頂けると助かります。



 この「小説家になろう」というサイトには感想を書き込む機能があるのはご存知かと思います。この機能により読書と作家は互いの想いを伝えられる素晴らしくとも残酷なやりとりが可能となっています。

 その作品から感じ取る内容は違い、たとえ同じように感じ取ったとしても読み手の思想、価値観、知識etc...によって千差万別。それにより感想は『面白い』『つまらない』の単純なものから良い点悪い点を見つけ出し、作者の思想やその社会背景までも見通すようなスケールの大きいものまであります。


 この度、私はあらゆる感想の中でも単純で真っ先に感じる一言で表せる感想について考察したいと思います。




 まず一言で表せる感想(以下一言感想と称します)とは何か?先程述べたような『面白い』『つまらない』『普通』『何これ?』のような、表現や技法を考える前に感じるものです。 どう面白いのか、どう面白くないかは二の次です。初めて読んだ作品を今後読み続けるか否かは、ただただ面白いか否かに掛かっています。



・作者にとっての一言感想

 人にとって何より辛いのは無反応・無関心であることと聞いたことがあります。これは真実の一面であることと考えます。人によっては罵声を浴びられても関係を持ちたい方もいらっしゃるそうですね。

 「小説家になろう」というサイトの性質上、書いた作品は公開されることになることが多い筈です。ここで作品を公開するということは、趣味だろうと思い付きだろうと商業目的だろうと“他人に見てもらいたい”という意識が大なり小なりあるからこそ作品を上げている筈です。そして“他人に見てもらう”ことを感じられるのがPV数、レビュー、感想、お気に入り登録数、ポイントです。

 作者は欲します。欲しない筈がありません。「小説家になろう」には未だに誰にも読まれたことがないと言えるような作品が数多く存在し、それらはおそらく日の光を浴びることなく朽ちていくでしょう。相手にされない。自分の書いた作品がまず読んですら貰えない場合もあります。それは致し方ないことです。

 しかしポイントが入ったりお気に入り登録されているにも関わらず更新が途絶えた作品も数多くあります。何故?私はお気に入り登録されても感想が書かれてない作品を幾つも見てきました。この感想が書かれないことが一因であると考えます。

 お気に入り登録、ポイントは“数字”による評価である一方、感想、レビューは“言葉”による評価です。作者は“数字”も“言葉”も欲します。“数字”だけでは物足りないのです。例を挙げてみます。


 Aさんは手に入れた壺を友人に自慢します。

 「この壺百万円するんだよ!」 しかしそれ以外の情報はありませんでした。


 この時友人はどう思うか。おそらくは『本当なのか?』といった疑問が生じることでしょう。ただ百万円と言われても何の説得力もありません。ではこうするとどうでしょう。


 Aさんは手に入れた壺を友人に自慢します。

 「この壺は百万円するんだよ!作ったのは俺らが使ってる教科書にも載ってる○○って人で、しかもあの有名な鑑定士の○○さんにも見てもらって本物だって確認してもらったんだ!」


 先程よりも情報が増えましたね。こちらの方が友人もこの壺は価値があるものだと少しは思った筈です。


 百万円という“数字”だけ出されても信用出来ない。しかしそこに情報を、“言葉”をちょっと付け足すだけでも変わります。

 作者はこの“言葉”が必要なのではないか。たった一言の“言葉”でいいから、キツい“言葉”でいいから言ってもらいたい。これだけで作者の心は救われるのかもしれません。





・読者にとっての一言感想

 私の好きな作品の中にはお気に入り登録数が一万を越えるものがありますが、感想欄を見ると総感想数は三千と二百。ここ最近では一話ごとの感想数は十~二十ほど。ごく一部の方しか感想を書かれていない状況が伺えます。

 書かれていない背景には『感想を書きたくない』という想いを終着点として、さらに三つの要因があるのではないでしょうか。 一つは“面倒”だから。感想を書くのには一手間掛かりますからね。

 一つは“思いつかない”から。いつも一言感想しか思いつかない。具体性がない。深読みが出来ない。まぁ、私もよくあります。

 一つは“期待しない”から。返信が来ない。返信が一言しかない。指摘した部分が改善されない。自分の感想に価値なんてない。感想書いて返信来ると嬉しくなりますけど来ないと少し寂しいです。

 これらの理由により、たとえ一番好きな作品であろうと感想を書かない方が多いのではないのでしょうか。




 私はあーだこーだと書き連ねましたが、言いたいことは一つです。感想を書く価値を見いだせなくても『面白い』『ふつう』『つまらない』の三評価でいいから感想を書こう!ということです。

 『面白い』とはすんなり書けますが、『ふつう』『つまらない』と書くのには抵抗があるかもしれません。後者の感想を書いたことにより作者を傷付ける結果をもたらすかもしれません。

 それでも私は無反応よりはマシかと思うのです。

読んでいただきありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[一言] 先日は拙作へのご感想ありがとうございました。 非常に興味を惹かれるタイトルでしたので、お邪魔いたしました。 読者目線、作者目線それぞれでの感想の意義が考察されていて面白かったです。 おっし…
[一言] 確かにどんな些細な事でも、伝えるということは大切な事ですね。今までこういった感想といったものは避けてきましたが、ちょっとでも書いていこうかなと思います。 ありがとうございました。
感想一覧
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