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桜ノ花ビラ  作者: 日愛
7/8

第7話 出直し


「ふわぁ~、終わったぁ~」


午前の授業の終了を告げるチャイムと共に、欠伸まじりに背伸びをする。


あのあと総悟に電話して謝った私は、今日も総悟と登校―― は、してない。

さすがに彼女がいるんだから、それはまずいからね。


「ちょっと紗雪ぃ、どうしたのよ?」


お弁当を持って頬を膨らませる唯ちゃんは、なんだか可愛い。


「どうもしてないよ。きのう謝って、許してもらっただけだよ」

「うーむ、それだけじゃない気がするんだけどなぁ...」


ギクリ。


唯ちゃん、勘が鋭いなぁ...

親友なんだし、きのうの決意を全部話すことにした。


「...ってことは何よ、諦めたってこと?」

「うん... そうかも」

「そうかもって、あんたねぇ...」


結局恋より友情をとった私。

告白して今の関係が壊れるよりも、ずっと幼馴染で仲良くする方を選んだんだ。


「紗雪っ、そんなんじゃ――」

「紗雪ちょっと」


唯ちゃんの勢いを遮ったのは、まぎれもなく総悟。

なんというタイミング。


少し悔しそうにしながらも、小声で「行っておいで」なんて言う唯ちゃんは、やっぱり大好きだ。


「分かった。ごめんね、先に食べてていいから!」

「早く行くぞ」


総悟に急かされながらついてったその先は、屋上だった。



...この1,2ヶ月でどんだけ屋上にお世話になったことか。


仕方ない。人気がない場所なんて、屋上くらいだもん。


扉を閉めて総悟と向き合うと、やっぱり好き、なんて気持ちが出てきてしまいそうで、そっぽを向いていた。


そんな私を無理矢理向きなおさせる総悟。


「お前さぁ、なんか勘違いしてるだろ」



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