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「……ジェラルド様もアデライン様と勝手に親睦を!許しません!」

「おいおい、事故だって言っただろ?」

今度は俺に追及の矛先が向いた。

「事故だろうとなんだろうと、ダメなものはダメです!」

「ダメって……お前が決めることじゃないだろ」

「確かに決めることではないですが、むざむざと美人が手折られるのも嫌なんです」

なんとも正直な奴だ、と苦笑いしながらそろそろ潮時だろうとグレイに目配せした。

あいつも心得ているらしく、かすかに頷くと声を張り上げた

「よし、今日の昼飯は奢ってやる」

その声を聞いて反応は二通り。

素直に喜ぶ奴と、渋る奴。

「そんなこと言って、はぐらかそうとしないでください!」

「別にはぐらかそうなんて考えてないさ。奢るって言っても、ただの定食屋じゃないからな?なんと、あのドン・シャレオだからな?」

俺がダメ押しのように超人気店の名前を出すと、渋っていたやつもあっさりと追及の手を緩めた。

「仕方ありませんね、それで手を打ちます」

少しばかり高く付いたが、こんな時こそ貴族の名家の力を使う。

グレイもいることだしなあ、と考えていると、遠くから名を呼ばれた。

「ジェラルド様ー、早く早く!」

現金なことに、騎士たちはもう店へ向かって歩きだしていた。

店で口止め料がいくらぐらい必要なのだろうと考えて途中で諦める。

――いいさ、いくらでも奢ってやるよ。

アデライン様に会えたから。


「今行く!」

俺は答えて歩きだした。


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