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やることがいっぱい

 町でいろいろと物を買いこんだ翌日、私は早速暖炉を直すために道具を持って家の外に出てきていた。

 ちなみに昨日はいつも通り帰り際に噴水広場に寄って、アルパと少しだけ話をしてきた。嵐で外に出られない間、ずっと魔石を弄っていたらなんだか魔石が温かいような、冷たいような、不思議な感じがしたらしい。


 そこまで分かったのなら魔力の流れをしっかり認識するのにもそう時間はかからないだろう、と告げると、すごく嬉しそうにしていたので、本格的に魔法を扱う準備をした方がいいのかもしれない。

 そうなると、流石に王都かどこかに行って杖を用意しないといけないと思うのだけれど……まぁ、そこはまた後で考えよう。私は今、冬を越すための準備に頭を使わないといけないのだ。


 キヒカは久々に森の探索に行っており、私は一人でセコトを練ってレンガを乗せて、乾くのを待つついでに別の作業をして……ということを繰り返している。

 ちなみに待っている間の作業は魔法陣の制作だ。買ってきた薪棚に固定する用の物を三枚、魔法陣の種類としては二種類書いて乾かしておく。


 これにはそこまで時間はかからないので、こっちも乾くのを待っている間に薪棚の他の準備を進めて行く。

 魔法陣を張り付けた後、細かく効果の範囲を定めるのだ。

 この作業に、町で買ってきた釘のような道具が必要になる。


 準備として、まずは魔石を用意する。

 魔石はそこそこの大きさがあるものか、似た魔力の物をいくつか用意しておく。魔法陣との相性も考えて、私は今回そこそこの大きさの物を五つほど引っ張り出してきた。

 そしてこれを、大きなものは砕く。ちょっともったいない気もするけれど、必要な工程なので躊躇っても居られない。


 砕いてほどほどの大きさになった魔石を釘……マジキュルというのだけれど、これの膨らんだ空洞部分にはめ込む。しっかりはめて落ちないように固定して、これを範囲指定に必要な分だけ用意する。

 一つの魔法陣で使うのは最低四つ、今回は九つ使う予定だ。

 中央に固定する魔法陣に一つ、四隅と幅の指定に八つ。合計で九つになる。


 幅の指定はしない人もいるのだけれど、今回買ってきた薪棚はしっかり幅もあるタイプなのでせっかくだし指定しておく。用意が面倒な分の効果は得られるので、やって損はしないのだ。

 そんなわけで一つ目の、外に置く分の用意が整った。

 後は魔法陣が乾くのを待つばかりである。


 その間に残りのマジキュルの用意を済ませて、どこかへ行かないように一旦袋に纏めておく。

 そこまでやったら、セコトの乾き具合を確認しに外へ出て、そろそろ二段目が積めそうだ、ということでレンガ積みを再開した。

 ちなみにこの作業のために暖炉の内側から送風の魔法陣で風を送っているので、作業中はずっと向かい風だ。緩やかな風なので、そこまで気にはならない。


 レンガを積み終わったら、また室内に戻って魔法陣の乾き具合を確認する。

 大体乾いているけれど、もう少し置いてもっとしっかり乾かしたい。なんて考えていたら、森に遊びに行っていたキヒカが帰ってきた。


「おかえりキヒカ。満足した?」

「ホー。ホー」

「そっか、おやすみ」

「ホー」


 満足したし、眠いらしい。寝室で寝るらしいので、肩に止まったキヒカを寝室まで連れて行って私はキッチンに戻って来た。

 ちなみに買ってきたクローゼットとドレッサーは早速寝室に設置して、もう既に荷物も仕舞ってある。

 私的に一番の出来事は、アルパのお爺さんから買ったキヒカそっくりな木彫りのフクロウの置き場所がついに定まったことだ。今あの子はドレッサーの端に置かれている。


「……お昼か」


 キヒカが帰ってきたことで意識が一回いい感じにリセットされて、お昼時になっていたことに気が付いた。ふと気が付いたのと同時に空腹も認識したので、一度お昼休憩とする。

 今回の買い出しでベーコンも追加で買ってきたし、卵も買ったし、野菜も色々買ってきた。

 なのでいろいろ作れるようにはなったと思うのだけれど、作る私は特に進歩していないので結局は卵とベーコンを焼いて炙ったパンと一緒に食べる、といういつものメニューになってしまった。


 野菜は夜、スープの具材となる事だろう。大丈夫、代わり映えはしないけれど美味しく食べるから。

 最近は学生時代に食べた美味しい物を思い出して、あれはどうやって作っていたのだろうかと考えて料理をしてみることもあるので、そのうち何か別の物も作れるようになる……のかもしれない。

 多分限界はあるし、そんなに遠くないうちに限界に達すると思うので、大人しく料理本など買う予定ではある。


 そんなことを考えながら昼食を食べ終えて、食器を洗ったら作業を再開した。

 セコトの乾燥具合はまだちょっと足りていなさそうだったので、薪棚の魔法陣を先に仕上げることにした。こちらはしっかり乾いて、もう次の工程に行けそうだ。


 魔法陣とマジキュルを持って外に設置済みの薪棚の所に向かい、まずは薪棚の屋根の裏地、内側の一番高い所に魔法陣を固定し、その中心にマジキュルを打ち込んだ。

 その後は上から順に、奥の端と手前の端、なるべく範囲が広くとれるようにギリギリの位置へマジキュルを打ち込んでいく。


 四隅へ二つずつマジキュルを打ち込んで魔法陣を発動させると、範囲の指定はしっかり出来たようで薪棚の中だけ魔力が巡り始めた。

 まだ薪は無いから意味がないけれど、これは範囲指定が崩れない限りは発動するタイプなのでこのまま置いておいても問題ない。


 続けて室内用の二つの薪棚の魔法陣も固定するために、早速室内へ向かい用意し終えている道具を持って薪棚の元へ向かった。

 こちらもやり方は同じだ。違いは魔法陣を固定する場所で、室内用の二つは屋根が無いので、底部分の裏側に打ち込んでいくことになる。

 違いはそれくらいで、こちらも問題なく作業を終えることが出来た。

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