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第五話 見返してやれ! 〜後編〜

受験勉強頑張ります。

(守)姉さん…姉さん…!

嘘だよね?

そんなことするわけないよね?

そうだよ。そんなことするわけない!

そう。この先にはいつもの優しくて、強い姉さんが…


守「…っ!嘘でしょ…」


クッソぉ…アイツ足速すぎんだろって…

守だっけ?

あんなヘナヘナ野郎な雰囲気醸し出しといて、足バカ速ぇじゃんかよ!


…ってか、ざけんなよ!

どんだけ校庭広くて、荒れてんだよ!グランドキャニオン(?)かよ!

さっきまで神大とか近くで戦ってたのにどっか行ったじゃねぇか!

アイツも見えなくなっちまったしぃ〜!


クッソ〜…万が一、エンペラーに加勢されても困るから休憩もできねェ!

ダッシュで長距離とか、鬼畜かよ!

駅伝練習ぶりだわ!

まぁ、身体能力が上がったおかげで多少は早く移動出来るが…


…ってどした?

守、膝から崩れてるやん。

まぁ…流石に疲れたか。


俺「ハァ…ハァ…おぉい…オメェ走りすぎだよぅ…

オメェもくたばっちまってんじゃねーk…っ?!

お、おい…なんだよ…

このクソデカタイマーは?!」





 数分前…


遥「はっ…はっ…」


神大「はっ…はっ…

スゥ~

フ〜…

よし。」


遥「ヘヘッ…

思ってたより、やるじゃないか…」


神大「そろそろ魔力もなくなってきたようだな。」


遥「さぁ。

それはどうかな?」


神大「ならば…

最後に追い込むとしようか…」


遥「…」


神大「…」


神大&遥「行くぞ。」


遥「喰らえ!」


紫雷(しらい)の雨―


ビリッ


ドゴォォォォォ―――


(神大)広範囲に強力な雷を召喚する上級魔法…


神大「甘いな。」


(あま)の羽衣―


(遥)?!

方向がこっちに変わった?!

くっ…


無効空間インヴァリッド・エリア


(遥)…!


遥「まだまだぁ!」


破王砲(はおうほう)


(あま)の羽衣―


(遥)くっ!

またかよ!


無効空間インヴァリッド・エリア


神大「そんなに連続して使って大丈夫なのか?」


無限の剣インフィニット・ソード


遥「君が跳ね返してばっかりだからだろうが!」


(遥)クソッ!

また避けれない!


無効空間インヴァリッド・エリア


遥「ハァ…ハァ…」


(遥)クッソ…なんでだ…

負ける…?

このボクが?

なんで?!

負ける筈なんてあるわけないのにぃぃぃぃぃ!

負ける…?

コイツが強いから…?

違う…!

じゃあ…ボクが…?

違う!違う…違う!


神大「気は済んだか?」


遥「はぁ?何で勝った気でいるのかなぁ?ボクはまだまだ戦えるんだけd―――っ!

ゲホッ、ゴホッゴホッ!」


神大「魔力量が減少して危険な状態、余裕のなくなった心境、自身の強ささえも信じられなくなってきている…『チェックメイト』だ…ミスハルカ。

諦めて父上に詫びろ。」


遥「…ハッ

…ハハハ…っ―――

アッハハハハハハハハ!

なぁにが『チェックメイト』だ。

フフッ。正直…驚いたよ。

まさかここまで追い詰められるとはねぇ…でも!

ボクが負けるなんて、絶対に駄目だ。

そんなこと起こるくらいなら…

全て…消してやる…!」


神大「…?

何を…

まさか?!

おいっ!やめ―――」


―エリア爆破―


神大「ッ―――!」


―遅延―


神大「ガハッ!ゲホッゴホッゲホゲホッ!

…な、何をしているのか…分かっているのか?!」


遥「君こそ…ガハッ!余計なことを―――」バタンッ





俺「神大!神大!大丈夫か!返事しろ!」


神大「ここだ。」


魔力贈与(プレゼント・フォー・ウィザード)


神大「ゴボッ!」


?!

神大は何しとるんや!

ち…血を吐いてるぞ!


守「もうやめてください!

やっぱり、あなたでしたか…

神大さん…」


俺「はぁ?!このデカイタイマーはお前の仕業なの?!」


神大「いや…お―――ゴホッ!ゲホッ!」


守「無理しないで!

僕が代わりに説明します…

まず、このタイマーは『エリア爆破』という魔法の、タイマーです。本来なら10秒くらいで爆発します。

でも、神大さんが『遅延』魔法で、5分まで延ばしました。」


俺「範囲ってどんくらいよ?」


守「…」


俺「おい。時間がねぇんだ!答えろ!」


守「解ってます!で、でも…」


俺「でも、なんだ?!でも?!」


神大「彼女の最後の言動、使用魔力量からするに…

…この学校丸々は簡単に収まる。」


…は?

おいおい…何冗談ぶっこいとんのよ…?

んな事言ってる場合かってんだよ…

この学校丸々…?

校庭だけでまるでグランドキャニオンだぞ…?


俺「ひ、避難しようぜ!

5分ありゃ、まだ間に合うかもしれねぇ!」


守「姉さんを置いて逃げるんですか?!」


俺「は?!

何?自爆魔法かよ?!

だとして、仕方ねぇだろ!

大体コイツは、そのつもりでやったんだろ!」


神大「確かに、学校の外に出れば、

エンペラー財閥の技術の結晶である『バリア』で外には被害が来ないから安全だな。

しかし、避難するにしても、ほかの生徒はどうするつもりだ?」


俺「テレポート使える奴の1人や2人ぐらいいるだろ!

そいつらに転移させろよ!」


神大「…

『テレポート』は上級魔法だ。

それに加え、使える者はこの学校にはただ1人…」


守「姉さん…」


俺「…!!」


神大「それに、仮にほかに使える者がいたとして、膨大な魔力量を必要とするだろう。

この広すぎる学校で総生徒数3000人を5分以内に避難させるなんてことは…

残念ながら無理だ…」


俺「じゃ、じゃあ、こいつを叩き起こしてやめさせろよ!」


守「やってますよ!ひとまず神大さんが命は繋ぎました…

でも…」



え、終わるの?俺の人生?冗談抜きで?

こんな、やり直したて早々?

え、まじかよ…

本当にこれで終わり?

他にできる事は…?

…!!!!

『殺す』…

みんなのため…

みんなが生きるため…


俺「こ、こ…殺…

殺…す…しか―――」


閃拳せんけん


守「…?!」


―バリア―


守「何やってるんですか?!あなたは!

正気ですか?!

ふざけるのもいい加減にしてください!

なんで『殺す』とか言えるんですか?姉さんはあんなに頑張ってここまできたのに、ポッと出のあなたが『殺す』?

何も知らなくて、何の努力もしてないあなたが!なんでそうなるんですか…?」


俺「?!」


え?

何…?

お、俺…

今、殺そうとしてたのか…?

は…?

マジで…?

…ッ!!

何で?!

なんだよ…

自分が上の立場になったらこれかよ…

踏みにじられて、奪われる辛さを、

一番わかってるくせにッ…!!!!

結局自分が可愛いだけかよッ…!!!!


神大「守の言う通り、殺してはいけない。道徳的にも、合理性を考えてもな。

この魔法は、死んでも解除はされない。それに…」


守「殺さなくたって…死にますよ…このままじゃ…」


俺「…」


守「でも…

このままじゃみんなも死んでしまう…避難させるにしても、

こんな事態は初めてだから避難訓練も行われていないし…

やっぱり…

仕方が…ないのかな…?」


流星拳(スターダストパンチ)


やっぱ俺…

ダメなのかな…


(回想の???)「君は強い。立派な人間だ。

少なくとも、そこらにいる人よりかは立派だと、私は思うよ。

そんなに自分を卑下しなくてもいいんだよ。

君には、君にしかできないことがあるんだしさ!」


…!!!!

まだ、諦めんな…!

1人で出来なくてもいい…!

そうだ!俺にできるのは!

『人と人を繋ぐ』ことだ!


俺「だぁぁぁぁぁぁぁ〜!

ストップ!ストップ!

しゃあねぇなぁ!この、『協力』大嫌いな魔裕大様が『協力技(きょうりょくわざ)』を教えてやるよ!」


守「な、何言ってるんですか…?」


神大「フッ…何か思いつくと思っていた。さぁ、なんでもするから教えろ。」


守「な、何か思いついたんですか?!」


俺「思いつくも何も、簡単な事だ。ただ単に協力プレーがすこぶる嫌だったし…

てゆーかよぉ、もうちょっと演技させてくれよな?」


守「はぁ?!

演技?!

こんな時に何言って―――」


俺「いいか!シールド小僧!」


守「し、シールド小僧?!」


俺「お前はエンペラーにバリア張れ!

そんで、『それじゃあ別に助からない』とか、分かりきったこと言うなよ!」


守「(ギクッ)」


へっ。

俺が本当に演技してると思ったか。

そんなデカい男じゃねーよ俺は。


俺「そのバリアの中で、神大がなんとかしてくれる。

少なくとも俺は何にもできんし、そう信じてるからな。」


守「そんな大雑把な作戦でできるわけg―――」


神大「分かった。」


守「えええええ?!」


俺「さっすが~!こ・う・た・セ・ン・パ・イ♡」


守「魔裕大さんは…?」


俺「何もしない!」


守「(ズコーッ)」


俺「とでも言うと思ったかマヌケがぁ〜!念の為の避難誘導すっから。できるだけ。

じゃ、あとは任せたぜ。神大。」





神大「さぁ、やるぞ。」


守「神大さん、まさか、死ぬつもりじゃないですよね?

魔裕大さんの前では黙ってましたが、残り魔力は少ないんじゃ…」


神大「…準備ができたらバリアを張れ。」


守「神大さん!」


神大「君は、姉と他人…

どっちを救いたいんだ?」


守「それは…!」


神大「さぁ、残り時間が少ない。バリアを張ってくれ。」


守「じゃ、じゃあ、最後に聞かせてください…

どうしてそこまで…?

姉さんを慕ってる僕でも思う。あれは、『制裁』とか、そういうんじゃ無い。

ただの、理不尽な、『いじめ』だ。

なのに…どうして…?」


神大「」


守「そうですか…ふっ…バカな…人なんですね…」





(神大)10秒前か…フッ…楽しい人生だった。

まぁ、そうは言っても生き延びる可能性は十分にある。

それに、こんなとこで死んでしまっては、()()から父上を守れない。

そろそろか。

3、

2、

1…


無効空間(インヴァリッド・エリア)





俺「だーかーら!逃げねーと死ぬぞー?」


モブ「はぁん?なぁに言ってやがる?

大体、遥様が、お前らなんかに負けるわけないだろ!

あ、そうか?お前、ビビって1人で逃げて来たんだな?

おーいみんな!このチビ、逃げて来たんだとよぉ!だーっはっはっはっはっは!」


ぐぬぬ…言わせておけば…これでも平均身長…いや、それ以上なんだよ!最近の子の平均は知らんけど…ったく…これだから最近の若造は…


ピカッ

ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン


モブ「なっ、なんだ?!」


ほーれみろ。だから言ったのに…

ん〜…

いっか!コイツら腹立つし!

うん!勝手に氏ね!

よぉ〜し、それじゃあ神大君のとこへレッツラゴー

ってあ…れ…?

何か…急に…眠…い…? バタンッ


?「おーい。あ、コイツ死んだ?

遥…とか言うの…怒らせっと、こーなんの?」


?2「いや、寝てるだけだと思います…」


?「ふーん。なんで寝てんの?」


?2「え、いやぁ…」


?「ま、いいや。地べたで寝んの痛いだろーし、なんか、寝顔可愛いし、運んでやるかー」

読んでくださり有難うございました。ぼちぼち頑張ります…

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