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ウェポンサモナーとスラ子の冒険  作者: どれいく
新たなる戦い~3章
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旅路(番外編)

焚火はパチパチと音を立て、火の粉を散らす。

目的地まであと、数日。

「・・・そろそろ交代だぞ」

馬を使えないので徒歩で目的地に向かっているところだった。

交代で寝て、交代で起きる。

ニナに声をかけると面倒そうに起きる。

「次は私ね・・・でも少しだけ話をしない?」

「まあ、いいが・・・」

焚火に薪をつぎ足し、大きく背伸びをしてからニナは呟くように口を開く。

「あなたはサーウェスに似ているわね。魔物に憎しみはある?」

「いや、それはないな。もし恨むとしたら・・・自分自身だな」

皮肉っぽくコバヤシは呟いた。ここに来るまではロクな人生ではなかったのかと思ってしまう。

それも当然だが。

ニナは遠い目をして、コバヤシに語る。

「サーウェス・・・彼はね。ゴブリンに家族を殺されたの。憎しみを持っていたのは分かってたわ。でも、冒険者としては間違っていると思ったの」

意外な一面だった。もっと冷静な冒険者だと思っていた。

続けてニナは話す。

「あなたは間違えないで。憎しみで強くなっても、後悔するだけ。あなたは人間なんだから生きる時間も少ないでしょ?私たちハイエルフと違って老いていく。・・・だから後悔しないように、憎しみをかてに生きるような人生にはしないように!」

「ああ、そうなれるといな。ニナ、ありがとう」






夜空の星たちは、俺たちをほのかに照らす。

「おやすみ」

綺麗な空のもとゆっくりと目を閉じた。


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