オークション会場
_____商業ギルド主催のオークションが始まった。
様々な珍しい商品が出品され場が沸き立つ会場、初めてみる景色だった。
「わああ!すごいね!」
「・・・あんまり騒ぐなよ」
次々に商品が競売にかけられ、場が沸き立つ。目的のマスケット、という銃はまだ出てこない。
目的の銃が出るまでうつらうつらしながら待つ。
30分程だった頃だろうか、
「コバヤシ!出たよ!」
・・・!
「今回の目玉の貴重な遺物、マスケット銃です!」
あれか、と思い俺は様子を見る。
出品金額は・・・まてよ?
俺、この世界の通貨の数え方わからないぞ・・・。
「コバヤシ!早く買い取られちゃうよ!」
「すまないが・・・」
恥ずかしいのでスラ子の耳元にささやく。
「お金の数え方分からないの?」
「そうなんだ。スラ子はわかるか?」
「わかるよ!任せて!」
スラ子は妙に張り切って答えた。不安だが任せるしかない。
そう思った直後、
「金貨二袋、3000ギル!」
・・・!
ざわざわと場が沸き立つ、正気か?という目線を感じる。
「は、はい、かしこまりました。」
狂気の価格の落札だ。とざわめく中二人は安心していた。
_____のちに後悔することになる。
「貴様正気か!?」
何故かギルガメッシュ王は報告をすると爆笑された。
「すべての金貨を支払ったと・・・かしこまりました。コバヤシ様、マスケット銃は高くても1500ギルです」
「えっ?」
「そうかそうか・・・貴様、一斉討伐のリッチーの討伐に参加せよ。それで今回は不問にしてやろう」
「分かった・・・」
謝ったりしたら殺される。
「わああ!すごいお金沢山もらえるね!」
「ああ・・・今度通貨くらいは勉強するか・・・」
タダ働きを宣告されて、トボトボとギルドに向かった。