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ウェポンサモナーとスラ子の冒険  作者: どれいく
勇者との出会い~2章
53/115

新たな拠点

「で、捕まえたってわけね」

イシュタルはカーリを捕まえた経緯を黙って聞いていた。カーリを見るとどこか懐かしそうな顔をする。

「シャイターンは・・・元気?」

「あなた、だれ?その名を口にする人は初めてみたわ」

「あら、神に対する礼儀はなってないみたいね。この神々しい姿は知らないのかしら?」

イシュタルの高圧的な態度にカーリはすこし不機嫌そうに舌を出す。

「ふーん!あなたなんて知らない!どうせいまから拷問でもするんでしょ?」

「あなたは私たち教会の審判を受けるのです」

カーリを引き受けにきたのは教会の使途、と呼ばれる上位神官達だった。対悪魔の専用の武器を持っている悪魔を掃討する為の集団だ。

彼らは唯一神を崇拝する、神の使途を自称する集団だと、噂をされていた。しかし実際に何人かの悪魔を屠ったこともあるし、国の為に貢献もしている。その為かこの国でも大きな権力を持っていた。

「ではこの悪魔は私たちが対処します。お任せください。イシュタル様」

「あなた達ならこの女悪魔から情報を吐かせることが出来るでしょう。精々頑張りなさい」

彼らは頭を下げる。カーリは拘束されたまま、彼らに連れられて行った。

・・・コバヤシは少し不信感が出ていた。

「何よ?不満そうね」

イシュタルはコバヤシの不信感に気づき、声をかける。

「何か、嫌な気がする。いや、気のせいだと思うが・・・」

「あなた、正気?殺されかけたんじゃないの?」

呆れた態度でイシュタルは答えると、コバヤシは言った。

「殺意は感じなかった。少なくとも凶悪って訳じゃなかった・・・おかしいのは分かっている。忘れてくれ」

自分でも呆れた思考だと思う。

「コバヤシ!大丈夫!?」

スラ子が心配そうに走ってきた。彼女は何をしていたのだろう。

「お前は何をやってたんだ?」

「わたしは教会で白魔術を学んでたの!サーニャの紹介で!」

「すごいな」

スラ子のポテンシャルは本当にすごいな。とおもった。そもそもスライムが魔術を行えるだけでもすごい。いまはもう立派に魔術師だと自慢できるだろう。

「まだ1つしか使えないけど・・・ヒールが出来るようになったよ!」

「そうか。けがをしてもこれで直してもらえるな。その時は頼む」

俺たちは新しい拠点に向かった。









「痛っ・・・!」

カーリは朦朧とする度にたたき起こされた。鞭の跡が背中に残っている。

「悪魔め。さっさと情報を吐け。魔王の居城はどこにある?」

「いう訳ないじゃん・・・!さっさと殺せば・・・!」

悪趣味な悲鳴が牢屋に木霊した。神の油を浴びせられる。悪魔にとってそれは硫酸に近い。

しかし、それでも痛むだけで修正なおるのだ。

その悪趣味な拷問は数時間に及び、彼女は意識を失った。

「拷問を続けろ。あの魔王の居場所を吐かせるまで眠らせるな、どうせあの悪魔は死ぬことはあるまい」

神官長は憎しみの目をカーリに向ける。まるで拷問を楽しんでいるようにも見えた。









「コバヤシ!この宿すっごく綺麗だね!しかも広いし!」

「ああ」

新しい拠点は、ニイナの紹介ですごくいいところだった。金持ちの住みそうな高級な部屋だ。

大きなベッドが1つと机の上には沢山の果物が入ったバスケットそして赤い上等な絨毯の敷かれた床。

ソファもすごく柔らかく、まるでベッドの用だった。

「お風呂も下の階にあるんだって・・・!」

「ああ。後で入ってきたらどうだ?」

・・・もちろん誰もいない時間にだが。

「ねえ、コバヤシ」

「・・・?」

スラ子が気づいたら目の前にいた。なにかもじもじとしている。

「・・・う、ううん。なんでもない!」

「・・・?そうか、なにもないならいいが・・・」

「ごはんでも食べにいくか?カネならまだ当分の間は大丈夫だろうし」

スラ子は嬉しそうに、

「うん!」

とうなずいた。


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