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ウェポンサモナーとスラ子の冒険  作者: どれいく
コバヤシと言う冒険者~1章
14/115

コバヤシという冒険者(番外編)

出会ったいきさつです。主人公は基本作者であるわたしをイメージしています。妄想だからね!

「もー最悪だったよ・・・」

アリスは面倒ごとに巻き込まれたらしい。

「物乞いにだまされた」

エリスは笑っている。彼女は同じパーティの魔術師だ。

カインという戦士もいるが、いまはこの場にはいない。

「最近は手癖の悪いローグもいるようですし、困りものですね」

「でもね。面白い冒険者にあったよ!コバヤシだって!」






・・・さかのぼるは2時間前。

「誰か助けてください!誰か!」

「どうしたの?困りごと?」

どうやらすごく困っているようだが、まわりは助ける気がないようだった。無視・・・されてるような。

でも特別不思議なことではないとおもう。みんなお人よしで誰かを助けられるほど余裕があるわけではないからだ。

「どうしても届けてほしいものがあるんです!これです!」

身なりは・・・物乞いって感じの女性だった。もしかしたら物乞いを貧困地区以外で見かけることはめったにないので皆声もかけないのかもしれない。

「えーと、なにを持っていけばいいの?」

小さな包みを渡される。ガサゴソと揺らしてみると、

「だめです!・・・お願いします中身はみないでください」

「わかったけど、どこに持っていけばいいの?」

貧困地域の・・・ゲルマン地区。そこに家族がいて荷物を届けてほしい。という話だった。

「えーと・・・」

貧困地区は治安が非常に悪い。重犯罪者の賞金首が潜伏していることもある。

基本装備や荷物、武器なども狙われることがありなるべくなら行きたくはないんだけど・・・。

「お願いします!荷物には盗まれないよう魔術で探知できるような仕組みがされているそうです!」

「しかたないか」

やけくそで返事を返す。話しかけたし、しかたない。

わたしは元々こういうのを頼まれると断れない性格だ。

「ありがとうございます!お願いします!」

荷物を渡すと彼女はそそくさと去っていく。

アリスはしぶしぶ貧困地区に向かうのだった。





「すいません。ここで合っていますか?」

言われていた住所にきたのだが、

「しらないよ!そんな娘は知らないし物乞いは平民様の地区に来るわけない!」

門前払いだ。まいったなあ・・・。

もうこんなところはこりごりだった。もうゴロツキを2,3人ぶっ飛ばしている。

素手でやってもただのゴロツキが冒険者に勝てるわけがないが、めんどくさい。

「おい!てめえか俺の組織のブツを取ったっていうのは」

数にしておよそ5,6人。みな武器を持っている。

「あー・・・・もしかして」

探知できるって言ってたっけ・・・だまされた?

さすがに全員武器持ってるしやばいかも。

けど、殺しは犯罪行為なんだよね。こいつらは良いかもしれないけど捕まるのは御免。

「おい」

「え?」

おもわず変な声がでてしまった。

「あなた・・・だれ?」

「その荷物、開けてみろ。空っぽだぞ」

「な、なに言ってんだよ。俺たちが嘘ついてるっていうのか?」

謎の青年はめんどくさそうに、

「もし中身があったら死んでやる。持ち物も全部やるよ」

「え?え?」

その青年は自信満々だった。ゴロツキはなぜかみんなビビっている。

ホラ、とアリスから荷物を取り包みを開けていく。

「ホラ、ないだろ?」

中にはただ魔術が刻まれた紙切れが入っている。からっぽだった。

「さっきの女、怪しいから話をちょっと聞いてみたが嘘ついててバレバレだったよ」

そもそも・・・物乞いがそんな荷物渡すか?といわれ素直に聞き入れてしまったのが恥ずかしくなる。

「さて、ここでやるか?俺は冒険者だ。お前らごときに俺は殺せない」

「武器もない奴が何を言ってるんだよ。このクソガキが!」

「術式展開。」

足元に魔法陣が展開され一瞬で魔力がダガーのカタチになる。

「(殺るか?)」

言葉に魔力を込める。ゴロツキはたじろいだ。

なんとなく不思議な感じがする。この青年はただ殺すって脅してるだけのはずなのに不思議な魔力を感じた。

「ひっ・・・!」

「お前ら許してやるから消えろっ・・・!」

集団のリーダーらさしき男はビビッて逃げていく。

わたしは、ポカーンとしていた。

「お頭、まってください!」

皆ぞろぞろと立ち去っていってしまった。

「運がよかったな。冒険者といえど依頼以外で人を殺せば罪に問われる」

じゃあ。と立ち去ろうとする青年に声をかける。

「な、名前はなんですか!」

「コバヤシだ。下の名前は言わない」

無駄なことは言わず、立ち去って行った。

・・・変な冒険者だなあ。とも思ったが、アリスはもう一度話したいなとも思った。







「ししょー!終わった?」

「ああ。俺もたいがいお人よしだな」

だまされているのは明白だったのでつい動いてしまった。ただ、ああいう人間には不幸になってほしくない。とおもう。

そんな・・・記憶。



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