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玄関開けたら、異世界でした。  作者: 織原 深雪
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いつもの通り。


大学が終わって、独り暮らしのワンルームへと帰宅した私は、いつも通り部屋の玄関を開けただけ。


それだけだったのに、どうして踏み出した一歩は宙に浮いて私は落ちているのはどうして?


玄関開けて、お家に入ったと思ったら放り出されたのは青空って……。


どんな展開なのよ?


なんか最近読んでた話では、女子高生が階段落ちたら異世界の空に放り出されていたけれど。


その子は羊に助けられて、もこもこの羊の上に落ちたんだよね。


まぁ今現在落下している私は、そんな都合よくはいくわけがないよね。

このままぺちゃんこになるのかなと、落ちているほんの数秒で考えていたのだけれど……。

息が苦しいと感じた途端に、そこで意識を失ってしまった。



そんな私が次に意識が回復した時、目の前に現れたのは大きな大きな、蛇でした。



あれ? これって食べられちゃうやつ?!



思わず、まじまじと見つめている私に蛇はシュルシュルと音を立てて舌を出している。


あ、終わった……。



そう思った私は間違っていないはず。


まさか、訳も分からぬままに大きな蛇に食べられて死ぬのかと思った時。

目の前から声がした。



「やっと起きたね。どこか痛いところはない?」



そんな声がするのだけれど、話声の相手が見当たらない。

日本語で聞こえるのに、私の目の前には大きな蛇しかいない。



「あれ? 聞こえてないってことは無いよね?」


そんな声に合わせて、蛇の顔がにゅっと私の顔の前に差し出されて私は、悲鳴こそ上げないものの息をのんでピキッと固まった。



声は、綺麗に響くテナーな男性の声。

でも目の前にいるのは、どう考えても見たこともない、おかしなサイズの巨大蛇。


「ねぇ。 大丈夫ならほんの一言でいいから答えてよ」



目の前の蛇は、黒いうるんだ瞳で私を見つめている。


「え、っと。あなたが喋っているの?」


私の声に、大きな蛇さんはなんだか見た感じだけれど雰囲気が柔らかくなって嬉しそう。


意外と表情があるんだね、蛇だけど。

そんな風に観察していると、大きな蛇さんはハッとしたように顔を持ち上げるとフワッと風が吹いたと思ったら次の瞬間には目の前に茶髪に黒目のきりっとした雰囲気の男性が立っていた。



蛇があっという間に消えてしまったのだけれど、これはどういうこと!?


「ごめんね。びっくりさせて。 あぁ、無事でよかった」



そんな言葉と共に、目の前に現れたイケメンに抱きしめられているのだが!?


ねぇ、私二十歳になりたての大学二年生。

勉強とバイト三昧で恋愛経験皆無、経験値ゼロ。


いきなりイケメンに抱きしめられる……。


キャパオーバーです。


私は、何もわからぬままに、再び意識を手放したのだった。



起きてもピンチみたいです。


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― 新着の感想 ―
[良い点] イケメンがいきなり現れてよきすぎる [気になる点] ヤンデレスイッチがこの後どこで……! [一言] 今からニヤニヤしちゃいます
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