街道
とても間が空いてしまいました。
すみません!
ミシャが僕に弟子入りした次の日、僕らは旅を再開することにした。
荷造りを終えて僕は彼女に話しかける。
「ミシャ次の街まで道がわかるなら案内を頼むよ」
「分かりました、街道に出れば場所なら分かります」
そう言い彼女は道の先を指を指した。
ついに僕の旅が始まる、いや違うな僕らの旅か。この子には僕の気まぐれに付き合わされることになるけど許してくれるだろう、魔法教えるし。
しばらく歩くと少し道幅が少し広くなりおよそ街道に出た事がわかった。
「ミシャここからどう行く?」
彼女は南を指さし僕の前を黙々と歩き始める。
いまいちこの子の性格が掴めない、基本は無口なのだろうか。まぁ出会ってすぐ打ち解けるわけないか。
「ちょっと待ってくれ、水袋の量が少ないそこの小川で補給したいんだが」
彼女は頷き道の端で立ち止まった。
「ここいらはあまり人は歩いてないんだな」
「あるのは小さな集落ですから」
ここはどうやらかなり田舎だったようだ。
まずこの子に魔法教えるにもゆっくり落ち着ける場所が欲しい、それまで勘弁してもらおう
そこから太陽が完全に登るくらい歩いた末に石のレンガで作られたであろう城壁が見えてきた。
「ミシャ」
僕が指を指すとミシャはそうだよと頷き返した。街に近づくたび城壁が大きく見えるようなり、かなり立派なもだと伺える。
街の門には衛兵らしき者がおり通行するために並ぶ人々を精査していた。
「なんか緊張するね?」
彼女は「そう?」と一言だけ返し僕の手を引きスタスタと列に並びに行く。
ミシャは途中振り向き僕に訪ねてきた。
「あ、ハーシェお金ある?」
「あるよ人の街に行くわけだしね」
彼女は安心したのか前を向き直し列を少しづつ進んでいく。
「次!」
衛兵の呼び声に答えて僕らは彼らの前に出る。
衛兵は僕らを少しばかり訝しく見つめてから口を開く。
「通行証は?無ければ銅貨10枚でいい」
僕は懐から銅貨を出して彼に渡す。
「通ってよし」
僕らは門を通り越して街の中に入る。
初めて入った人の街は、石のレンガ造りの建物が並び、僕らエルフの生活に比べとても文明的に思えてテンションが幾分か上がる思いだった。