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言葉にして伝えないと伝わらない! 『好きだ。』

作者: 七瀬

僕は幼なじみの美結の事がずっと好きだ。

今も変わらず、ずっとずっとこれからも好きだ。

だってもう10年以上も同じ女の子の事を好きでいるんだから。


子供の頃からずっと傍にいるから美結は...? 僕の事

男として見ていないと言うか......?


普通に何でも話せる“親友”だと思っている。

そんな時、美結が僕に生まれて初めて 『恋愛の相談』 をしてきた。

僕は動揺しながら美結に悟られないように話を聞いた。


『どうした? なんか僕に話したい事でもあるんじゃないのか?』

『うう.うん。実はね? 笑わないで聞いてよ! 私さ~ 好きな人でき

たんだ!』

『そそ.そうなんだ? どんな奴なの?』

『クラスの女の子の男友達で、たまたま会うことになってね?』

『うん』

『物凄い爽やかで、身長も高くてイケメンだったんだよねぇ~』

『うん』

『まぁ~それだけじゃなくて優しくて私の事さ、ちゃんと女扱いして

くれて! なんかキュンとなったんだよねぇ~』

『うん』

『あのさ~先から【うん】しか言ってないんだけど......?』

『うん』

『ほら~また! うんって言った!』

『だって! 見た事ない奴だし自分の目で見ないと、どんな奴なのか

わかんないよ!』

『そっか! わかった。今度、会わせるよ~』

『えぇ!? それはいいよ!』

『なんで...!? 今見ないとわかんないって言ったじゃん!』

『写真でいいよ』

『わかった。今度一緒に撮ってもらって持ってくるねぇ~!』

『なんで? 美結とコイツが一緒に撮るんだよ~!』

『じゃ~どうしたらいいの?』

『その女友達に言って、コイツの写真送ってもらえば?』

『あぁ! そっか! わかったよ。』

『うん』



それから3日後......。

美結がコイツの写真を携帯で見せてくれた。


『えぇ!? 知ってるよ! コイツの事...。』

『どんな人なの?』

『ああ.あぁ~ いいヤツだよ。』

『ふーん。そうなんだ!』


美結は嬉しそうに携帯に写っているそいつを見てニヤニヤして

いる。ムカつくけど......ここはグッと我慢した。


それと......? コイツ女たらしで有名なやつだ!

爽やかな笑顔で近づいてきて、片っ端から女の子を誘いまくるらしい。

こんな奴に、美結の事任せれる訳がない!


僕は美結に黙ってコイツに会いに行った。

コイツを夜の公園に呼び出して、二度と美結に近づくなと言ってやった。

コイツ案外、簡単に引き下がったんだよね? 

『他に狙ってる女の子がいるからわかったよ』 だって!



この次の日...美結が僕に言ってきた。


『なんか? フラれたみたい。連絡しても繋がらないんだよね?』

『そうなんだ』

『それとこれね? 私の友達が言ってたんだけど? 彼、他に付き合ってる人

がいるんだって!』

『うん』

『私さ、まだ告白もしてないのに! フラれた気分なんだよね?』

『うん』

『ほら~ また! 【うん】しか言ってない!』

『だって』

『わかってるよ。私が慰められたくないの知ってるから言わないんだよね?』

『うう.うん。』

『ありがとね!』

『えぇ!?』

『何時もさ、何かあると何も言わないけど...? 傍に居てくれるじゃん!』

『うう.うん。知ってたんだ...。』

『だって、長い付き合いだしね!』

『うん』


その後は、何も言わず泣いていた。僕の背中にもたれて声を押し殺して

泣いていた。よっぽどコイツの事が好きだったのかな?


...ふとそんな事を思っていた。



あれから2日後......。


美結は、普段の美結に戻っていた。

僕は遂に自分の気持ちを美結に言った。


『ずっとずっと好きだった! 美結の事がすきだ!』

そしたら......? まさかだったけど?


僕が告白してくれるのをずっと待っていたらしい。

それと? アイツはおとりだったとか.......?


では何故あの時、泣いてたのかは......?

僕がアイツに直接会って、私に近づくなって言いに行ってくれた事を

後で知ったから。


こんなに想ってくれていたんだと思って僕の為に泣いたんだって。

そうなのか......?


でも今は幸せだよ。ずっと想っていた人と一緒に居れるから。

だけど......? 正直言うと? 『怖い』 気持ちもある。

ずっと好きな人だったからこそ! この関係が壊れないか?

心配でならない。























 











最後までお読みいただきありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 10年以上も好きでい続けている女の子と“親友”として話している時の『僕』と、その女の子との恋が成就してからの『僕』の心情が上手く表現されているなと思いました。 二人が“親友”として話をして…
2017/12/07 23:30 退会済み
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