表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

60/235

第五十五話 試験結果と緊急クエスト発生

七月に入り、いよいよ夏本番まじかになってきました。今年はコロナの影響でいろんな方面に悪影響が出たと思いますが、夏には

夏はどうか海で泳げますように・・・!

そんな祈りを込めて投稿します(内容全然ちなんでないけど)

「スッッッッッっゲェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエッ!!!!!」

「オイオイオイオイオイオイオイオイオイオイッ!? マジか。あれオーガだろ? アイツって小鬼の(ねぐら)に言ったんじゃなかったっけ?」

「いやいやいやいや、小鬼の(ねぐら)にしてもあのウジャウジャとゴブリンが無限に湧いて来る洞窟じゃろ? そこからかえってきた時点でもうおかしいぞい?」

「ハッ! どうせギルドマスターもグルなんだろ? 二人して寄ってたかって――――――」

「いい加減にしろ! あの二人、特にあの男の方の汚れを見てみろ。相当の修羅場をくぐってきたことは明白だろうが! なのに何の根拠もない癖にそんなこと言うなんて見苦しいにも程があるぞッ!」

「同意する。そもそもあのような魔物の骸をどうやって用意する? 誰かに用意してもらう? いったい何のために? 我々に自慢するため? 一体そこにどれだけの費用対効果がある? 以上をもって彼の実力で討ち取ったものと推測できる。あまり恥をかかぬうちに認めることを勧める」


 あれから無事に進化したキャリーに早速ハイ・フォモールと剣魔豪鬼の死体を乗せてみたんだが、進化しても『拡張』なんてスキルを習得しても載せきれなかった。あ、『拡張』スキルだけど大きさが一割増されるものらしい。

 スキル説明に書かれていたように熟練度、つまり使い慣れれば使い慣れる程二割増三割増しとドンドン大きくなれる割合は増えてくるんだろうけど今現在では気休め程度の効果しかない。

 仕方がないから比較的小さめの剣魔豪鬼の死体を乗せて、ハイ・フォモールの死体はストレージに仕舞ってから街へと戻ったんだが、街の入り口にはもう冒険者ギルドにいた全冒険者がいて、キャリーに乗せられた剣魔豪鬼の死体に大興奮していた。

 さて、現状の振り返りも終わったわけだしそろそろ今反応すべきところに注目しよう。『ゴブリンが無限に湧いて来る洞窟じゃろ? そこからかえってきた時点でもうおかしいぞい?』確かこんなことを言っていたやつがいたな?

 ファンタジーな物語に必ず登場してくるスライムやスケルトンに並ぶ最弱の魔物であるゴブリンが湧いて来るだけの洞窟ですでに強者扱いだと・・・?

 え? この冒険者ギルドの所属しているコイツ等ってたかがゴブリンにも手こずるような連中なの? い、いやいやいや、まさかそんなわけないよね?

 てか何気に今、剣魔豪鬼の事をオーガだとか言っていなかったか?

 まぁ、間違いではないよ? 確かに剣魔豪鬼は鬼系統の魔物だ。ゴブリンから進化したらしいが結局はゴブリンではなくなってるわけだし、オーガの倍くらいの体格とはいえ身体的特徴はオーガに近いから決して的外れではない。

 でもな?

 オレは別に普通のオーガに手こずったわけじゃねぇからな?

 コイツをオーガ、それもタダのオーガと一緒にするな? 何回進化したのかは知らねぇが最弱の魔物であるゴブリンからコツコツと心身ともに鍛え上げたやつなんだからな?

 少なくともオレがやることなすことにいちいちいちゃもんつけてきていたヤツにあれこれと言われる筋合いはねぇぞ?


 さて、イイ感じで思考がそれたところでリナや先生のことに触れていこう。

 あの二人はまだ帰ってきていないようでここにはいない。

 リナの訓練にもなると言っていたし、案外それが上手くいっているから遅いのだろうとは思うんだがちょっと心配にもなる。先生は仮にも賢者とさえ言われた大先輩だし、リナも高位獣人族(ハイ・ビースト)牛種(ミノシス)へと進化したんだ。

 人間から新人類へと進化した経験のあるオレにはわかる。進化というのがどれだけ偉大なのか

 ましてやリナは獣人族だ。戦士としての適性であれば人間よりもずっと上。実際にリナの戦い方もゴリゴリの戦士型だ。そんなリナが獣人族の上位種に進化したんだ。きっと今までとは比べ物にならないくらいの強者になっているはずだ。

 楽しみだぜ。

 先生は訓練を積ませてさらに強くなったリナやそんなリナに施した訓練の内容がな。

 うまく活用できればオレやキャリーのレベルアップもできそうだ。



「えー、それでは皆さん注目~~~~~~~~~~です」

 おっとなぜかギルドマスターが何か話すようだぞ?

 そういえばずっと何かを考えてる様子だったが何を考えてたんだ?

 オレの試験の合否か?

 もしそうならどっちだ?

 仮にもこのハイ・フォモールや剣魔豪鬼の死体のほかにもオーガにオーク、トロールにゴブリンなどの上位種も含めた数多くの戦果があるんだし、そこまで問題はなにはずだが・・・


「まずあそこにいる『マツダ タイチ』君の実力はこの私、ギルドマスター『オーガン』が保証します。彼はまず間違いなくBランク以上の実力の持ち主です」


 おおっと、こうもはっきり言ってくれるんだね。おっとあれやこれやともったいぶるかと思ってたのに

 地球ではいたよな。

 結論を言わずにあれやこれやといらない話がごちゃごちゃとやかましい上になかなか話が進まず聞いてるコッチがイライラするような話し方をする人が多かった。

 もちろんそんな人だけじゃないんだろうけど地球でオレが見てきたこういう組織の長はだいたいがそんな感じで朝礼などで好調や社長が話す時間がひどく退屈だったことを覚えている。

 ところがギルドマスター、オーガンって名前だったか? このヒトはこうキッパリと結論を言ってくれた。オレ的には中々好感が持てるな。こういうところは

 てかちゃんとBランクだって言ってくれたな。もしこれで最高ランクだとか言われたら権力者に目を付けられそうで今度の行動に差し支えて困るかもと思っていたからこれもありがたいな。

 オレの中のギルドマスターの株が結構上がったかも・・・

 さて、オレが一人で思考してる間でも周りでは不正なんじゃないのか。確かにこの死体はすごいがそれだけでホイホイと高ランクから始めさせるなんて特例を認めても良いのか。等々あれこれと言う者が多い。

 まぁ、予想できたことだ。ある日ひょっこりと現れて自分たちの目の届かないところで手柄を立てていきなり自分たちの上に立たれたんだから混乱するのも不満が出るのも分かる。

 だから気にはしてないんだが

 だからといって何を言われてもいいなんて言ってない。仕方がないとは思うんだが、だからと言って周りの人間からギャーギャー喚かれても気にしないなんて言ってない。

 つまり、結論何が言いたいのかって言うと


 コイツ等マジウゼ――――――


 である。

「さて、ついでにもう一つ報告すべきことがあるんだけどその前にマツダ君にやってほしいことがある」

 おっと? ギルドマスターがこっちを見てるぞ?

「マツダ君。君のアイテムボックスにしまってあるあの洞窟でとれたものを全部出しておくれ」

「・・・全部、ですか?」

 それって・・・

「ええ、全部です。出ないとこれから先の話に支障が出ます」

 ギルドマスターに促され、オレは(ギルドマスターはアイテムボックスと勘違いしているようだが)ストレージから洞窟で得た戦利品をゼンブ取り出した。


 まずはゴブリン系統の死体にそれらが使っていた武器防具、ゴブリンクラフトマンやゴブリンアイテムクリエイターにゴブリンスミスが製作したらしいアイテムも全部回収しておいた。もうこれだけで周りが驚いていたり腰を抜かしてたりしたが気にせずまだまだ出す。


 次にオークやオーガの素材だ。あの森で学んだことだがオークの肉は地球の豚肉の味に近い。畜産で育てられた豚と野生で生きてきたオークが似た味というのも変な話だが実際にそうなのだから仕方がない。というわけでオークの肉は食料に血や骨や皮は素材になり、睾丸(キンタマ)は精力剤になるらしい。

 オーガは肉も食えないことはないがオークよりもずっと人に近い造形をしてるのでちょっと忌避感が抱かれる。しかしその筋肉繊維は(オーガ)の名に恥じない怪力を発揮する優秀な戦士のため服や防具の素材になるらしい。

 もちろんオークやオーガもそれぞれの武装や生産種が創ったものも回収済みだ。あ、ついでに言えばこいつ等のいた辺りには壁を掘削した痕跡がり、調べたところ鉄やミスリルも取れるようなので少し回収していたりする。


 次はトロールに巨人(ジャイアント)やフォモールの素材を取り出す。トロールに巨人(ジャイアント)やフォモールはとにかく大きい。人間とは比べ物にならないくらいの巨体を持っている。その巨体を支えるための骨格や筋肉は十分素材として適している。フォモールの肉も食えるしな。

 さらにここからは宝物庫というべき財宝が管理されていた場所もあったからそこの財宝も余さず取り出した。

 中にはオレも欲しいと思える装備もあったがあの森で得た装備も全部見てないからな。別にこれにこだわる必要もない。だが、ハイ・フォモールと剣魔豪鬼の武器はオレがもらう。コレが今回の戦利品の目玉だからな。

 そんで最後にハイ・フォモールの死体を出した。うん。何回見ても大きい。並のフォモールより頭一つ分は大きく、筋肉が良く発達しているのがよく分かる。フォモールの肉は食えるがその上位種であるコイツはどうなのか非常に興味がある。ここで取り出しちまったがどうにかして食えないかな・・・?


 んで、ここまで取り出した戦利品にみんなの反応は・・・



「・・・ウソだろ?」

「あんだありゃ・・・」

「オーク? なんで『小鬼の(ねぐら)』に行ったはずなのにオークの死体があるんだ?」

「いやいやいや、確かにオークもおかしいけど他にも突っ込むべきところはいろいろあるだろう。オーガとか他の魔物とかさ・・・」

「てかあれ、オーガなのか? 俺、オーガの死体なんて初めて見た・・・」

「俺もだよ。てかなんなんだ? あのデカブツは・・・」

「応答する。あれはジャイアント。巨人系と呼ばれる系統に属する魔物であの巨体は決して見掛け倒しではなく、それ相応の膂力と耐久力がある。並大抵の攻撃では歯が立たないと言われ、その素材はめったに市場に出回らないはず」

「要するにアイツが持ってきたブツはおかしい。てことだろ?」



 うん。見事に阿鼻叫喚の渦ができてる。

 あと誰がおかしいんだコラ

 ていうかやっぱりジャイアントも珍しいのね。

 この調子ならハイ・フォモールにはどんな評価が下るんだと持っていたんだが、どうやらオーガやジャイアントの方にインパクトを感じているようでなかなかハイ・フォモールの方へはリアクションが行ってない。まぁ、ここは別にいいんだ。だけどこんなにいっぱい出させて一体何がしたいんだ?

 オレが頭をひねっていると


「さて、今ここに出してもらったこの品々はみんな我々が『小鬼の(ねぐら)』と呼んでいたあの洞窟で採れたものです。さて、もうみんな分かってるとは思いますが――――――」

 ギルドマスターは一呼吸おいて

「――――――もうあの洞窟はCランクダンジョンではありません。少なくともA、いやそれ以上の超高難易度を誇るダンジョンであることが分かりました。これに伴い。ギルドマスター権限においてBランク冒険者『マツダ タイチ』及びパーティーメンバーには『小鬼の(ねぐら)』の――――ともうこの名前も変えないとな・・・。まぁいい。とにかく今日私と言ったダンジョンの調査を命じます」

 何かどこか投げやりじゃね?

 まぁ別にいいけどな。それにこれはオレにとってはいい展開だ。要するに遠慮なしであの洞窟ダンジョンを荒らしまわれるわけだ。

 今回は三十階層までで終わらせたがあれからさらに奥の階層には一体何があるのかは全く分からない。今回見た魔物は全部鬼系統か巨人系統のどちらかだった。だったらこれからもそのうちのどちらかの魔物が出るのか?

 あの森ではもういろんな系統の魔物がごっちゃになっていたんだが、それはあの森には複数のダンジョンコアがあった結果そうなっただけであって普通であればそんなことはないものなのか?

 答えは、解らない。

 だからこそこの展開はオレにとってこの上なくいい展開だ。

 もちろん後でリナや先生に言わなきゃいけないんだが

「了解した。要はあのダンジョンに出る魔物の種類とかを報告すればいいんだろ?」

 ついでに仕事の内容についても聞いておこう。



 あの後のことをまとめると

 1、オレ、松田太一は無事にBランクという高ランクから冒険者登録ができた。


 2、オレが試験を受けたダンジョンはどうやらギルドマスターが把握していた内容とだいぶ違っていたらしくそれを確かめ全容を把握するためにも調査が必要であり、その調査をリナや先生にオレがすることになった。


 3、リナと先生が帰ってきて、早速結果を尋ねると先生が製作した設備は無事に今現在も稼働していたらしくリナに修行にもなったらしい。進化を経て至った自身の強さに振り回され気味だったが今は扱えるようになったというリナの表情はとても晴れやかだった。


 4、帰ってきた二人に洞窟のことを報告するとリナは早速自分の力をオレに見てもらえると大喜び、先生も事と次第によっちゃあ本格的に戦闘に参加せざるを得ないかも何やら覚悟を決めたような表情で言っていた。


 以上だ。

 二人とも反対意見はないようなのでこの仕事は引き受けることにした。もともと女神さまからの仕事もあるから行くこと自体は決まっていたことなんだがこれにギルド所属冒険者としての報酬も入ることになるのでこっちの方がおいしいな。

 さて、行くことが決まった以上。準備はすべきだな。

 武装や食糧に関しては問題ねぇ。伊達にあの森で一年以上闘争を続けていたわけじゃねぇんだ。野宿や野営に必要なものや持っていける物はすでにストレージに仕舞っている。

 問題はキャリーをどうすべきか?

 そしてまた別に召喚するか?

 この二点が最も重要視すべき問題だ。

 キャリーは確かに強くなった。またあの洞窟に行けばさらに進化するだろうし、このまま強くなってくれればいつかオレの足代わりが務まるだろう。

 だが、それにはやっぱり相応の時間とリスクが必要だ。今までは何だかんだと言っても結局はいい方向へと向かったわけだが今回もまたそうなる保証なんて存在しない。

 キャリーはもともとキーパーのスキルによって創造されたゴーレムが進化した個体だ。だから今オレの目の前にいるキャリーが討伐されたとしてもまたキーパーに命じて想像してもらえばそれで充分事足りるかもしれない。

 そうなるのであれば今この個体にそれほど執着する理由なんてないかもしれない。が、それイコールキャリーの面倒を見ない理由にはならない。

 一度でもそんな風に思い、モンスターを見捨てるような真似をすればもうオレはキーパーたちの主である資格がない。そんな気がする。

 キーパーやエン、メイカーにボロやマンリキとプルムそしてビードもみんな大切な手下だ。あくまでも主従の関係であり、対等の友情を抱くわけでもないんだけどそれでもアイツらとはずいぶん苦楽を共にしてきた。最初は捨て駒にすることも視野に入れていたんだが、今ではリナの一族の手助けと守護を任せられるほどに成長してくれたんだ。

 アイツらはオレの中でもうなくてはならない存在へとなっている。

 そんな奴らの主人で居られなくなるなんて嫌だ。

 だから、オレはキャリーもこれから召喚するモンスターも絶対に見捨てない。

 どんなに弱くて役立たずであろうとも見捨てずに育て続ける。これがオレがオレの都合だけで召喚したモンスター達にしてやれる責任だ。


 さて、いい塩梅で覚悟が決まったところで早速新しいモンスターを召喚しよう。出来れば洞窟に入るところで召喚して、洞窟を出るところにはもう立派に戦力として通用するくらいのものにしたい。

 幸いあの洞窟は三十階層までは随分荒らしまわったおかげでもう一度あのレベルにまで戦力を整えるにはそれ相応の時間がかかることは想像に難くない。

 つまり、今あの洞窟は三十階層までは戦力がガタガタでロクに魔物も用意できない状態であるはず。であるならばその数少ない戦力を拘束したり明らかに格が下のモンスターに倒させるパワーレベリング行為も容易にできると言う事だ。

 リナもキャリーもこれで強くなってもらう予定だし、ここに新しいモンスターが加わっても何の問題もない。さて、どんな奴を呼ぼうか・・・?

今年こそは、今年こそは海を満喫できるゆとりのある休日を・・・!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ