第五話 決着、そして一休み
ごめんなさい。お待たせしました。インフルエンザにかかっていて投稿するのにずいぶん時間がかかってしまいました。本当ならあと10日は早く投稿できたはずなのに、悔しいです。
魔物たちの戦いはクライマックスを迎えていた。
「ジュロロロロロロロロロロロロォオオオオオオッ!!!」
カースドポイズンバジリスクが咆哮を上げて眼前の二体の魔物に毒の霧雨を浴びせる。
周りの木々が枯れ果ててこの霧雨がよほど強い猛毒であることを物語っている。
「ォオオオオオオオオオオンンンンッ!!!」
エルダータイラントトレントがこの危機を敏感に察して自分の根や枝はもちろん周りの木々を全てカースドポイズンバジリスクの周りに集めてカースドポイズンバジリスクごと霧雨を隔離しようとする。
一方、アシュラグリズリーは疲れ果てたように無防備に棒立ちになっている。
エルダータイラントトレントは少しでも霧雨による被害を抑えるために、一方でカースドポイズンバジリスクはエルダータイラントトレントの木々の牢獄を押し返してアシュラグリズリーもろともまとめて倒すために集中してアシュラグリズリーから意識を離した瞬間。
「グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンンンッ!!!」
アシュラグリズリーの雄叫びが轟き、斬撃用の腕の爪がすべて光った。瞬間
世界がズレた。
ように二体の魔物は感じた。
しかし実際には世界はズレてなどおらず、エルダータイラントトレントが集めた木もそうでない木も辺りにあった木はすべて切り飛ばされてアシュラグリズリーの周辺半径5メートル程が高さ50センチほどの切り株と、その切り株と同じ高さに切りそろえられた雑草林になった。エルダータイラントトレント自身も体の一部分が切り裂かれ、泣き別れていた。
カースドポイズンバジリスクの尻尾は二本とも切り裂かれた。背中の鱗もザックリと切り裂かれ、背中の肉ごとごっそりと持っていかれていた。
「ォオオオオオオオオオオオオオオオンンンッ!!!?」
「ジェェエエエエエエエエエエエエエエエエッ!!!?」
二体とも突然変わった周りの状況と遅れてやってきた痛みに戸惑いを隠しきれずに困惑した叫びをあげていた。
「グゥ…グオ…」
アシュラグリズリーも疲労困憊、満身創痍と言った様子。斬撃用の腕からとめどなく血があふれ出し、爪はまるで役目を果たしたようにすべて抜け落ちていた。
「グゥォオオオオオオオァアアアアアアアアッ!!!」
最後の力を振り絞ってという様子のアシュラグリズリー。斬撃用の腕はもう何の攻撃もできないが自分にはまだ打撃用の腕も投擲用の腕もある。これで決着をつけると言わんばかりに疲労とダメージが抜けきれない体を引きずるようにして前進するアシュラグリズリー。
自分は勝つ! もうたくさんのエネルギーを使ってしまった。せめてこの二体を餌にしないと今日一日を乗り越えられないことを知っているから。
「ォオオオオオオオオオオオンンッ…!!!」
そうはいくかといわんばかりに咆哮を上げるエルダータイラントトレント。アシュラグリズリーによって切り裂かれた体の一部を蹴散らした。人間に当てはめると下半身にあたる部分を失ったせいか歩き方がとてもたどたどしい。しかし、そんなこと知るかっと言わんばかりにひた走るエルダータイラントトレント。もともと木の魔物でお世辞にも逃げることが上手とは言えないエルダータイラントトレントにとって逃げるとは死を意味するものであった。
エルダータイラントトレントは前進する。前進する以外に自分が生き残れる可能性がないことを知っているからこそ。
「ジュルゥウウウウウ…」
カースドポイズンバジリスクは激しい痛みの中考える。自分の敵は二体。あ互いに連携しようという気がないから2対1というよりも1対1を二回するというほうが正しい。しかし、そんなことは何の慰めにもならない。自分の武器である尻尾は二本ともすでになく。頼りの鱗も切り裂かれあまり意味をなさないようになってしまった。しかし、ここであきらめきれない。カースドポイズンバジリスクはエルダータイラントトレント程ではないしても逃げることには向かない魔物だから。
普段は毒があることを周りに知らせるための独特な色をした鱗だが、やはり逃げるためには目立ちすぎる。尻尾もなく、弱った自分が生き残れるほどこの森は甘くない。このことは自分がよくわかっている。ならばせめて、この二体の魔物たちを倒してあわよくば『進化』。もしくは怪我の回復のための糧にしなくてはならない。それ以外に自分が生き残れる道はない。
カースドポイズンバジリスクは構える。自分の生き残れる道をつかみ取るために。
ゴチンッ!
「ジュラッ!!!?」
カースドポイズンバジリスクは困惑した。今のは何だ? 自分は何をされたんだ? この二体が何かしたのか? 普段だったら気にも留めないような衝撃。首の付け根辺りに何かが落とされた感触。
普段なら堅い鱗に阻まれて何の痛みにも感じなかっただろうが今はアシュラグリズリーによって鱗が切り裂かれ信じられないくらいに防御力が落ち込んでいる状態。
ダメージが確かに通った。
「グゥォオオオオオオオァアアアアアアアアッ!!!」
「ォオオオオオオオオオオオオオオオンンンッ!!!」
「ジュラッ!?」
このスキを逃して堪るかとアシュラグリズリーとエルダータイラントトレントは一気にカースドポイズンバジリスクに襲い掛かった。
カースドポイズンバジリスクの悲鳴が響き渡ったが、次第にどんどんとか細くなってゆき。
やがて、
途絶えた。
「グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンンンッ!!!」
「ォオオオオオオオオオオオオオオオンンンッ!!!」
二体の魔物たちが叫びを上げる。すぐ近くに横たわるカースドポイズンバジリスクとの戦いに勝利した雄叫びを、
そして、これから始まる戦いに勝利するという覚悟と決意の咆哮を、
この二体の魔物たちは別に仲間割れを起こしたわけではない。もともとこの二体は敵同士であり、たまたま同じ獲物を狙っていたから相手を利用しただけである。
獲物であるカースドポイズンバジリスクを倒してしまえば後は相手を倒して二体分の餌にありつくのみ。
「グゥォオオオオオオオァアアアアアアアアッ!!!」
「ォオオオオオオオオオオオオオオオンンンッ!!!」
魔物たちは戦う。今日という日を生き抜くために
カースドポイズンバジリスクに決定的な隙を作った石を包んだ灰色の布のことをすっかり忘れて。
『レベルアップしました。レベルアップしました。レベルアップしました。レベルアップしました。レベルアップしました。レベルアップしました。レベルアップしました。レベルアップしました。レベルアップしました』
頭の中にファンファーレが鳴り響いて人工音声のように無機質な声が聞こえた。普通ならこんなことがあったら驚くか取り乱してしまうだろう。しかし、オレは女神にこのことを聞いていたからそこまで驚かずに済んだ。
レベルアップとは自分で生き物を殺したときにその生き物が持っていた魂が魔力やアルファメスに変わり、アルファメスは一部を除いて世界に染み渡り魔力と残り一部のアルファメスが自分の魂に吸収されることで自分の魂が大きく濃くなることで起こるものらしい。
自分の魂を大きく濃くすると言うことはこの世界により多くの影響を与えることができ、その結果より多くの恩恵や見返りを受けることができる。らしい
つまりレベルを上げれば上げるほどこの世界をより自分の楽園に作り替えることもできるようだ
ちなみに生き物を殺す以外でもレベルを上げる方法はあるらしく、例えば生産職などは生産活動。鍛冶師であれば武具や道具の類を完成されることでレベルアップができるらしいがそんな職業を持っていないのであれば結局生き物、それも魔物を討伐する方法が一番効率がいいらしい。
生き物よりも魔物が効率がいい理由はそもそも魔物はこの世界の多くを占める負のアルファメスから産まれた存在であり、その存在のほとんどを負のアルファメスで構築している。その負のアルファメスを己の身に取り込み、正のアルファメスに変換することで人間をはじめとする多くの生き物にとってのメリットになるほか生き物を殺して製のアルファメスを取り込むことと比べてより己の魂を大きく濃く、そして強くすることができるらしい。
ほかにも魔物も含めた生き物を直接殺さなくともその生き物にダメージを与えてその生き物が死んだら自分にもその分だけ魔力とアルファメスが吸収されるらしい。
つまり、オレが着ていたトレーナーに石を詰めて放り投げたあの攻撃があの三匹の化け物たちに当たって、しかもその当たった化け物が倒されたわけだ。
「フ、フフフ…」
思わず声が漏れてきて
「イッヤッフーーーーーーーーッ!!! ザマー見やがれ! ザコだと思って油断するからそうなったんだよっ!! バァアアアアアアカァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
我慢できずに走りながらテンションMAXではしゃぐオレ。
だってそうだろ?
異世界にきて一日目にあんな化け物に命を狙われて追いかけられて食われそうになったんですよ。そして、そんな化け物に一矢報いてやったんですよ。テンション上げるなっていうほうが無理ですよ。
あの三匹の化け物たちが戦い始めたとき、オレがこっそりと逃げようとしたときほんの少しだけ、本当にちょっとだけでいい。
アイツらに一発カマしてやりたくなった。でも、三匹の近くに言って殴りに行ける度胸もないのでちょうどオレが着ていた灰色のトレーナーの袖と裾を結んで閉じてをできるだけたくさん石を詰めてから襟首も閉じるように持って、ハンマー投げの要領でアイツらに向かって放り投げた。
まぁ、実際に当たるかは運次第だし、仮に当たったとしてもその相手が倒されるわけでもないわけで。本当にただ一矢報いてやることができればそれでよかったんだけど。まさかその相手が倒されて、しかもオレにまでレベルアップの恩恵に恵まれるとはね。
「ま、結果オーライか。異世界に来てすぐにレベルが上がるってラッキー♪」
それでこの話は終わり! 終わり良ければ全て良しってやつですよ。
オレは走るのをやめてその場ででんぐり返りの要領で大の字になって寝る。ちょうどひらけた草原があった。
息を大きく吸って吐く。気持ちいい疲労感と少し痙攣する脚がオレが今ここで生きているんだって実感できる。
「そう。生きているんだよ。オレは今、生きてる」
本当に運がよかった。
多分相当の運を使ったと思うけど、いま生きていられたらそれでよし。
そう思おう。うん。
「さて、ここどこ?」
かなり奥に入ってしまった。
熊とかトカゲとかトレントとかから逃げるために方向とか何にも考えずに逃げたからなぁ。まぁ、そこまで必死に逃げないととても逃げ切れたとは思えないし。それはそれでいいんだけどさ。
とりあえずは…
「自分の鑑定ってどうやるんだ?」
さっきレベルアップをしたからきっとオレのステータスも上がったはずだ。それを確認したいんだけどなぁ。心なしか体が軽くなったような気がするし、あんなに走ったのにもう息が整い始めたし。間違いなくステータスは上がったと思うけど具体的どこがどう上がったのかがわからない。
「さて、どうすっかねぇ、…ん?」
ふっと耳に何かが聞こえてくる。これって…
「水の音?」
そう水が流れる音だ。川が流れる音か? それに近い。音からしてそんなに遠くないぞ。
「行ってみっか」
よっと身体を起こして音のする方向へ。テクテク歩いていくと、
「…おぉ」
まさに清流の小川が流れていた。
「きれいだなぁ」
思わず見とれてしまう。
透き通っていて川底まではっきりと見える。あっ! いま川魚やカエルと目が合った。水面が鏡になっていてオレの顔がはっきりと見える。
うん。相変わらずの普通顔。別にイケメンじゃない。かと言ってどこがブサイクといわれるほどじゃない。学校のクラスみたいに何十人かが集まると一人は居そうな地味な奴。
そんな印象の顔。
《松田太一》種族:人間 性別:男 年齢:23歳 職業:無職
レベル:10 魔力:19 攻撃力:25 魔攻撃:16 防御力:21 魔防御:20 敏捷:36 運:41
《装備》無地のTシャツ 丈夫な黒ズボン ベルト アウトレジャーブーツ 靴下 普通の下着
《魔法》水属性魔法:初級 ウォーター
《スキル》体術:初級 杖術:初級: 鑑定 アイテムボックス
《称号》絶望に抗いし者 豪運の持ち主
「………あ、これがオレのステータス?」
やっべ、一瞬頭が回らなかった。鑑定スキルを使うと必ず出てくるのか? この透明の板は。
レベル10ね。確かあの時に聞こえてきたレベルアップの声は9回だったはずだからオレはマジでレベル1からのスタートだったわけだ。
「つーか、レベル1の時のオレのステータスはどんな感じだったんだ?」
レベルが1上がるごとに全部のステータスが上昇していくんだとするとオレのステータスって相当悲惨なことにならない? それであんなレベルインフレが起こったような化け物たちがウヨウヨいる森に飛ばされたとか、もう笑うしかないな。うん。
もーさ。こんなところに送るなよって女神を恨むとか。女神に面倒ごとがいやだからって言って人里に送らないでほしいって言わなきゃよかったって自分の言葉に後悔するとか。ここまでくるともうそういうのを通り過ぎるね。
さて、もうそろそろいいかな?
「無職ってなんだッ!!! 無職ってのはよッ!!? オオォッ!?
こちとらソレだけは!
無職だけはなるまいと例えどんなブラック企業でもムカつく上司に同僚がいたとしても決して逃げ出さずにちゃんと次の職場を見つけてから辞めてすぐに別の仕事に就いた。
よくて次の日から、それがだめでも一週間以内にはもう次の仕事に就くようにして無職とだけは言われないようにしてきた時期が年単位であるんだぞッ!?
そんな人間捕まえて無職だぁっ!? バカにしてんのかテメェッ!」
怒りに任せて吠えるように怒鳴った。また魔物に見つかろうが知ったことかよッ!
これだけは、無職呼ばわりだけは絶対に許せねぇっ‼
…いや。まぁさ、本当を言うとわからないわけじゃないんだよ? オレは地球じゃ運転手の仕事に就いていたけどさ。
異世界に自動車がないんなら当然『運転手』つー仕事もないんだからさ。仕方がないんだっていうのは分かるんだよ?
でもさ、だったらせめて『冒険者』とか『旅人』とかあるじゃん。わざわざ無職にする必要あるか? 趣味が悪すぎるんじゃッ!! クソがっ!
「……………うん。だいぶ怒鳴り散らしたな。そろそろ落ち着こう…」
スーッハーッスーッハーッ。
大きく深呼吸。大声で怒鳴り続けたせいか喉が痛い。眼の奥がチカチカする。
だが感情のままに叫んだことで気持ちはかなり落ち着いた。うん。気分を切り替えよう。不服に思う気持ちも無職の判を押されたことへの怒りも持ったままでいい。
ただ気持ちを切り替える。
オレは無職。これは受け入れなくっちゃいけない事実だ。いくら怒鳴り散らそうが変わらない。クソッたれの現実ってやつだ。
むしろ逆に考えろ。無職でよかったんだ。下手に職に就いてそれが自分に合っていなかったときの苦労は地球でもいやって程味わってきたはずだ。
もしも『勇者』なんて表示されていたらどう考えても面倒ごとに巻き込まれる予感しかしない。だから、無職でよかったんだ。
「は、ハハハ。はぁ~。(ため息)」
おっと、ため息が出てしまった。ここらへんで切り替えなきゃな。うん。
「マジでレベル1の時のオレのステータスはどんなもんだったんだ…?」
《松田太一》種族:人間 性別:男 年齢:23歳 職業:無職
レベル:1 魔力:12 攻撃力:18 魔攻撃:14 防御力:21 魔防御:19 敏捷:16 運:28
《装備》灰色のトレーナー 無地のTシャツ 丈夫な黒ズボン ベルト アウトレジャーブーツ 靴下 普通の下着
《魔法》水属性魔法:初級 ウォーター
《スキル》体術:初級 杖術:初級 鑑定 アイテムボックス
「あ、あざ~す」
思わずお礼を言ってしまった。レベル10の表示だったオレのステータスがいきなりレベル1の表示になってステータスも変化した。多分これがオレのレベル1の時のステータスなんだろう。
「うん。いろいろおかしいだろ。まず称号。こんなものどこで手に入れたんだよ。しかも、二つもあるし、、一つはどんなものかもよくわかんねぇし」
『豪運の持ち主』はまだ分かる。あんな化け物たちから逃げおおせたんだからそれは奇跡的だろ。類まれなる『豪運』ってやつだろうからまだ分かる。
でも、『絶望に抗う者』って称号がまるで分らない。確かに、化け物二匹から命を狙われた。化け物同士の物理法則すら超える頂上の戦いってやつも見た。その上でオレはそんな化け物たちに一矢報いたいって、一泡吹かせてやりたいって思った。でも、いざ攻撃をしてみたはいいもののその攻撃がちゃんと当たったのか、熊とトカゲとトレントのドイツに当たったのかも確認しないまま逃げちまったんだよな。
攻撃が当たったってわかったのも予想外のレベルアップのおかげだしな。
「称号もおかしいけどスキルのほうも相当おかしいだろ。鑑定とかアイテムボックスはオレが女神に頼んだスキルだからわかるけど体術とか杖術は何なんだ?」
体術は分かる。これでも中学高校と合わせて6年間柔道で身体を鍛え続けたんだからさ。多分それだろうなとはわかる。6年間頑張ったのに『初級』なのがちょっと、いやかなり不満だけどさ。
しかし、この杖術は全くわからない。オレ、別に杖術なんて習ったことないぜ? そりゃあ柔道場の掃除のために箒を使ったことはあるし、中学の時に友達と箒でチャンバラ遊びをしたのはまぁね?
うん。結構な黒歴史だ。
「まさか、あんなチャンバラでスキルが取れたわけじゃないよな?」
あんなチャンバラ遊びでとれたんだとしたらそんなスキルが6年間汗水たらして鍛え続けてきた柔道と同じ扱いとか、もう…
「………ショック…」
思わず、四つん這いに崩れ落ちてしまった。
…いかん。立てない。何だか膝から全身の力が抜け落ちたみたいで這いつくばらないようにするのに精いっぱいでとても立ち上がれそうにない。
あれ…? 目から水が出てきた…。汗とは断じて言わない。そう断じて
「あ、もしかして…」
思い出した。たしか高校生の時、オレがマジモンの不良だった時にケンカで鉄パイプを使った時があったけど。もしかしてそれで杖術が取れたのか…?
「確かにルール無用の喧嘩で痛い思いをしながら振り回したことはあるけど…」
その時、内心では自分がアニメや漫画のバトルシーンを再現してるみたいで興奮していたのを思い出した。
…あ、いかん。高校の時のことを思い出したら今でもムカムカしてきたッ! 中学の時のことを思い出すと今でも気持ちが荒れてくるし、こうやって思い出してみるとオレってロクでもない青春送ってたんじゃないか…?
中学の時の柔道部の顧問。高校の時の柔道部の先輩。それぞれのクラスメート。オレに面白半分で絡んできた不良ども。その不良どもを返り討ちにしたら出てきた不良のボス猿ども。そいつ等に抵抗していたらいつの間にかオレまで不良扱いしていた教師共。
テメーら全員に憎悪と殺意を込めて
「くたばれクソどもッ!!!!」
罵詈雑言を。
うん。そろそろいい加減に切り替えよう。
さて、次はいよいよお待ちかね。
「アイテムボックス。オープン」
イメージする。ゲームでの「これって絶対におかしいよね? こんなにいっぱい入るとかどんな構造だよ」ってツッコミが入るような主人公がもつカバン。もしくは、某青いネコ型ロボットが持つ四次元ポケ〇ト。
待っていたよ。とか、楽しみにしていたよ。などのコメントを待っています。