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第五十話 レベルアップの成果と初仕事

本日、こどもの日。

特別なイベントも何もなく、荒梶勝っておいた雑誌とパソコンで暇をつぶす一日だった・・・

 あれからレベル上げを行った結果



《リナ・カウリア》 種族:高位獣人族(ハイ・ビースト)牛種(ミノシス) 性別:女性 職業:守護戦士・格闘師(グラップラー)・槍戦士 年齢:15歳

     レベル:21 魔力:2000 攻撃力:5600 魔攻撃:1500 防御力:2000 魔防御:2000 敏捷:3500 運:601

《装備》女帝豹の羽織 大地精(グランノーム)大風精(シルフィード)戦乙女装束(ブリュンヒルメイル) 牛人族(ミノルス)女性専用の下着 水龍(アクアドラゴン)水面の乙女(ウンディーネ)の戦槍 シルフの耳飾り 詐欺師のブレスレット 万人力の腕輪 サバイバルスパイク 

《魔法》無属性魔法:最上級 水属性魔法:中級 風属性魔法:中級 土属性魔法:中級

《スキル》斧術:中級 槍術:最上級 槌術:中級 体術:中級 魔力操作 気力操作 剛体法 超集中 肉体活性 苦痛軽減 怪力 瞑想 気拳法 房中術

《種族固有スキル》闘獣化(とうじゅうか) 受け継がれる血脈

《奥義》明鏡止水(めいきょうしすい) 重撃無双(じゅうげきむそう) 光貫く螺旋突き(フォトンランサー)

《称号》一族の護り手 英雄憧憬 不屈 槍の達人 斧の一人前 槌の一人前 拳鬼(けんき) 超人の婚約者



《サリー》 種族:六腕骸騎士(ムツウデデッドナイト) 性別:女性 職業:暗黒騎士・漆黒聖騎士・冥府騎士長 年齢:一日

     レベル:18 魔力:900 攻撃力:2000 魔攻撃:600 防御力:1800 魔防御:1700 敏捷性:2100 運:55

《装備》豪鬼の断ち切り鉈 蜥蜴王の三又槍 風精(シルフ)貫通携帯弓(ピアシングクロスボウ) 金剛の魔槌(まづち) 難攻不落の城門盾(右門) 難攻不落の城門盾(左門) 常闇(とこやみ)の胴鎧 百鬼夜行(ひゃっきやぎょう)の軍靴

《魔法》無属性魔法:初級 闇属性魔法:初級

《スキル》剣術:中級 槍術:中級 弓術:中級 体術:中級 忠誠 暗視 日光弱体化 斬撃耐性 刺突耐性 殴打耐性 金剛力 堅固 身命 機敏 魔力操作 気力操作

《種族固有スキル》眷属創造 眷属強化 死の瘴気(ネガティブエナジー) 死の波動(ネガティブオーラ) 魂器定着(ソウルリボーン)

《称号》堕ちた女騎士 悪霊の成れの果て 救済されし魂 闇の眷属 大樹の加護を受けし者

《信頼度》100%



《キーパー》 種族:ゴールドヘヴィゴーレム 性別:無 職業:守護者・武術家・重拳士(ヘヴィソードマン) 年齢:十日

     レベル:16 魔力:3000 攻撃力:6600 魔攻撃:2170 防御力:10000 魔防御:9900 敏捷性:2500 運:130

《装備》闘豚王の大剣 闘豚王の堅牢革鎧(ハードレザーマー) 金剛盾竜の腕城壁

《魔法》無属性魔法:中級 土属性魔法:上級

《スキル》流動 硬化 魔力操作 身体強化 体術:上級 剣術:初級 鈍器術:初級 盾術:初級 金剛力 堅牢 身命 魔量 タウンティング 吸収 部分強化 リベンジカウンター 指揮 軍勢強化 鉄壁 カバー 金属吸収

《種族固有スキル》眷属創造 眷属強化 状態異常完全無効化

《称号》大地の眷属 大樹の加護を受けし者 幸運者 守護の拳を持つ者 率いる者 急成長

《信頼度》100%



 以上が主な成果だ。



『豪鬼の断ち切り鉈』・・・秘宝級装備品。もともとオーガの上位種である『バーサクオーガ』の所持していた剣が打ち直された一品。非常に頑丈で折れにくく、斬撃のみに特化した武器。



『蜥蜴王の三又槍』・・・特殊級装備品。沼地に生息する全種族の頂点に君臨した『リザードマンキング』が所持していた槍。水属性魔法、土属性魔法に若干の神話性があり装備者にそれぞれの属性魔法適正を向上させる。



風精(シルフ)貫通携帯弓(ピアシングクロスボウ)』・・・秘宝級装備品。かつて鍛冶の達人として名高かった一人のドワーフが風精(シルフ)の協力を得て作り上げたクロスボウ。装備者の魔力を消費することで風属性の矢を精製され自動で引き絞りが完了し、装備者の気力を消費することで弦の硬さが向上して射出される矢の威力が向上する。



『金剛の魔槌(まづち)』・・・特殊級装備品。非常に重く硬い槌が魔力や気力に聖力と仙力などの影響で変異した戦槌。土属性魔法に親和性があり装備者が魔力を込めて振るうと周囲の岩石を自在に操作できる。



『難攻不落の城門盾(右門)』・・・伝説級装備品。幾度の戦乱。おびただしい数の猛攻をもってしても破れることのない城門のごとく強固にして堅牢な大 盾(グレートシールド)。魔力を注ぐことで闘技などのダメージを無効化し、盾の損傷を修復しつつ、装備者の体力と気力を回復させる。同名の装備品に(左門)という物がありそれと同時に装備することで真価を発揮する。



『難攻不落の城門盾(左門)』・・・伝説級装備品。幾度の戦乱。おびただしい数の猛攻をもってしても破れることのない城門のごとく強固にして堅牢な大 盾(グレートシールド)。気力を注ぐことで魔法に対して絶大な耐性を誇り、盾をより強靭にしつつ装備者の魔力と仙力を回復させる。同名の装備品に(右門)という物がありそれと同時に装備することで真価を発揮する。




常闇(とこやみ)の胴鎧』・・・秘宝級装備品。一年を通してほとんど日の光を浴びない特別な山『暗がり山』でのみ採取できる『闇夜ノ結晶』を素材に創られた胴鎧(どうがい)。闇属性魔法に非常に高い適正と耐性を持ち、中級以下の魔法は無効化され、装備者の闇属性魔法の適性を一時的に上げる。装備者が闇属性魔法を行使するとき、消費魔力を一割軽減。



百鬼夜行(ひゃっきやぎょう)の軍靴』・・・特殊級装備品。とある国の軍隊の正式装備であった靴が瘴気の影響で変化した靴。アンデッドが装備時に運と敏捷を除いた全ステータスに若干の補正あり。アンデッド系の魔物と遭遇した場合テイムできる可能性が発生する。



 ついでにサリーの新装備一覧な。

 今までストレージの肥やしにしかならなかった装備品の数々、キーパーにも渡したがやっぱり今まで見向きもされていなかった装備品もこうしてみると中々に強力だな。

 これを機会にメイカーたちにも何か装備品を見繕えないかな? それとも新しくモンスターを呼んだ時に装備させてみるか?

 もともとオレ一人じゃ使いこなせるこなせない以前にそもそもストレージに仕舞いっぱなしなっていたであろう装備品の数々をオレの代わりに使ってくれるヤツは募集していたところだ。

 アンデッドであるサリーは思いのほかいい拾い物だった。だから今度はまた別の系統を召喚するのもいいだろう。うん。

 まぁ、それもこれもサリーをあの森へと向かわせて生き残ることができるのであればの話だ。そうでなくっちゃこの話は絵に描いた餅にもなりゃしない。


「タイチ! どう? どうどう? アタシ、強くなったでしょ?」

 嬉しさを隠そうともしていないリナの笑い声。弾けるような笑顔。そして上機嫌を表しているらしき激しく揺れる尻尾。うん。可愛いッ!

「あぁ、文句なく強くなれたと思うぜ? この調子ならもっともっと強くなれるだろうし、ますます頼もしくなるだろうなぁ・・・」

 アぁ、眼に浮かぶよ。今よりもさらに強くなってオレを手助けしてくれるリナの姿。うん。そう戦友としても姿が浮かんだんだ。別に嫁としてオレの仕事だけじゃなく家庭のことまで支えてくれるリナの姿が頭をよぎったんじゃねぇ。断じて違う。


「お前はこのまま帰ったらうちのモンスター衆の中でも断トツの一番に慣れるだろうな」

『グ、ゴゴゴ』

 これは喜んでるな。仕草は困惑のそれだが、お前とつながってるパスを通じて分かるぞキーパー。お前の感情が手に取るように、な

 思えばコイツこそがオレが最初に召喚したモンスターだったんだ。それが今一番の強者であり、後輩たちの旗頭になろうとはね・・・

 最初のころは即戦力としてあてにしてただけですぐに使い捨てることも考えてたってのに今ではなくてはならない重要な存在になるだなんてホント人生って不思議なもんだぜ。



「さて、サリーよ。さっきからオレに言いたいことがあるんだろ?」

『! ッ! ッ!』(コクコクコク!)

 オレに話しかけるタイミングを見計らっていたらしいサリーにオレの方から話を振るとようやくこっちに気付いてくれたと喜んでいるのが分かった。

 仲間にしてまだ一時間足らず、さてコイツの腹の中はどんなものかな・・・?



 それはまだサリーが人間だった頃の記憶だ。

 生前のサリーは冒険者であり、ギルドのやってくる依頼をこなすことで日々の生計を立てていた。

 その日、サリーはとある商会の荷馬車を護衛する依頼を受けており、数名の同業者と共に以来遂行中に盗賊団襲撃され、全滅したらしい。


 ここまでがサリーに見せてもらった映像をまとめたものだ。うん。ファンタジックな小説には必ず一つや二つは付いてきそうな話だ。なんて思っただろう。文章だけなら

「だが、オレが見たのは映像だ」

 ()()。そう映像なんだ。

「きついなんてもんじゃねぇぞオイ・・・」

 サリーは最初奴隷にでも売り払うつもりだったのか腕に痺れ毒が塗られた矢を受けてその場に倒れただけだった。そのあとの一部始終を見せられたんだ。


 襲撃されるほんの少し前まで他愛のない話をしていた男の同業者たちが一人、また一人と無残に殺されていく。

 女の同業者たちは武器を叩きおられたと思ったらその場に組み伏せられて装備も何もかもをはぎ取られ、辱めの限りを尽くされた。

 下卑た盗賊の笑い声に衣を切り裂けような女冒険者の悲鳴に怒号。そしてそれはサリーたちが護衛を務めていた商会の荷馬車にまで及んだ。

 母娘であろう妙齢の女性とその女性に似ている幼子。そしてその二人を妻子に持っていた荷馬車の御者を務めていた男性が妻子を守ろうと短剣を構えるが、盗賊はそのさまを見て楽しんでいるのか盗賊の一人の槍使いがなんとも手を抜いているが丸わかりの動きで男性を足止めし、その隙にほかの盗賊が妻子に――――


「辞めろッ!!」

 もうこれ以上見てられるかッ!!

 あぁ、オレ甘かったわ。

 女神サマの話でこの世界がロクでもねぇ状況だってのは分かってるつもりだった。そんな世界だったらこんな話があるなんてわかるモノなのに、今オレは心と感情がこれまでになく乱されている。


 ヒトとしての嫌悪感。


 盗賊に対する怒り、憎悪。


 商会やその護衛の皆様への同情。


 思いつくだけでもこれだけの感情が今オレの中に渦巻いている。

 オレが怒鳴ったことで怯えちまったのかサリーは震えている。先生は今のオレの状況を察したのかリナにこっそりと話しているのが聞こえた。

「サリー、一体何なんだ? 何のためにこんな映像を見せたんだ?」

 努めて、努めて平坦な声で尋ねた。ただ何の意味もなくこんな映像を見せたとはとても思えない。何か意味があったのもののはずだ。

 今微かに震えている方を見ればわかるがオレに見せるためにサリーは今の記憶の映像をより鮮明に、よりリアルに思い出したはずだ。

 そうでもなきゃただでさえアンデッドとしてよみがえり生前の記憶がおぼろげになるのに、そこにさらにオレの『妖魔転生』の魔法まで加わってるんだ。人間だった頃の記憶なんてもうほとんどないはずだ。

 それなのにオレが見た記憶の映像は鮮明とまではいかなくてもそこまでひどい画質でもなかった。それってつまり、そういう事だろ?

 この記憶こそがサリーが負のアルファメスへととりこまれた一番の理由であり、たとえ何度生まれ変わろうとも絶対に消えない心の根底に根付いた映像だからだ。

 だったらなんでオレにあの映像を見せた? 自分の根本(ルーツ)を知ってほしかった?

 うん。これもあるだろう。

 オレだって自分が勤める勤務先の人間には俺がどんな人間なのかを知ってほしいし、そのためにあれやこれやとしゃべって価値観とか人間性を示したりしたもんだ。

 だがそれだけじゃねぇ

 根拠なんてない。ただオレの直感だ。

 そしてそれは――――


『ッ! ・・・ッ!! ~~~ッ!!』


 サリーとつながっていたパスを通じて分かった。

「そっか、まだこの辺りを根城にしてるんだな・・・」

 今現在、夕暮れだ。つまりもうすぐで日が暮れる。

 夜になる。

 もうここまでくればコイツが何を言いたいのかなんて誰でも分かるよな?

「・・・行こう」

『! ッ! ッ!』(コクコクコク!)


 第二のこの哀れな女騎士(サリー)を生まぬため?


 世の中には死ぬまで治らないバカもいる? だからそのバカを殺すことは悪い事じゃない?


 サリーがこの先ちゃんと生きれるためのけじめ?


 違うな。そんなキレイゴトでやるんじゃねぇ

 これからやるのはサリーの復讐であり、オレの仕事だ。そう言えばこの仕事をやるのは初めてだったな。うん。

「悪人退治だぜ」

せめて柏餅くらいは食べたかったけど、売ってなかったからしょうがない。

そう言いながらYouTubeの動画で一人笑う。

いつも通りの一日だった・・・

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