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第百話 騎士就任とハーレム

最近予想外に時間ができたので執筆活動がはかどりました。

ストックもたまってきたのでここで少し投稿します。

「まぁ、ね。進化できたのはいいんだよ? うん。もともとそれが目的だったし、たとえ最初の思惑が外れて次に試せることを試そうとした矢先だったとしても喜ばしいことさ。うん」

「…も、申し訳ありません」

「いや。いいんだ。強くなってオレの助けになってくれるのであればそれでいいんだよ? いろいろ覚悟を決めてたから肩透かし感ハンパじゃねぇけどな」

 イカン。さすがに意地悪が過ぎたか? コイツ俯いちまった。

 まぁ、それでもアレコレ考えて、悩まされたオレの苦悩を返せという思いはあるので謝らないがな?



《ケイン・マックス》 種族:死霊騎士(デスナイト) 性別:男性 職業:魔法戦士・剣士・騎士 年齢:一ヶ月未満

     レベル:1 魔力:2000 攻撃力:3500 魔攻撃:2000 防御力:4500 魔防御:3500 敏捷性:3000 運:150

《装備》死霊騎士の剣(デスナイト・ソード)(固定) 死霊騎士の鎧(デスナイト・アーマー)(固定) 業魔の城壁盾 星夜の外套(マント) 暗雲の腕輪 呪怨(じゅおん)の指輪 悪魔の首飾り 悪魔の耳飾り

《魔法》無属性魔法:中級 闇属性魔法:中級 火属性魔法:中級

《スキル》魔力操作 気力操作 剣術:上級 盾術:中級 金剛力 堅固 身命 機敏 意思統一 忠誠 月光強化 魔量 タウンティング 吸収 リベンジカウンター

《種族固有スキル》眷属創造 眷属強化 死の波動(ネガティブオーラ) 魂器定着(ソウルリボーン) 日光弱体化無効 暴食と蓄積の業剣(グラトチャージカルソ) 暴食と蓄積の業鎧(グラトチャージカルア)

《特殊スキル》呪福反転(カースドリバーシブル)

《称号》闇の眷属 大樹の加護を受けし者 融合体 生まれ変わりし者 堕ちた女騎士の右腕 限界を超えし者

《信頼度》100%



 うん。意味が分からない。

 見た目はまぁ、少し顔色の悪い人間で十分通じるレベル。アンデッドゆえに血の気がないのか真っ黒な鎧からのぞける肌はいずれも青白く、生気を感じさせないものになっている。が、そんな外見の変化が些末に思えるほど大きな変化がある。

 まず種族。

 吸血鬼(ヴァンパイア)ではなく死霊騎士(デスナイト)だった。まぁ、結局強ければなんだっていいので別にそれはどうでもいい。


 次にステータス。こっちはまだわかる。

 基本的に進化前、ハイグールがケインを着こんでいた時のステータスをそのまま大きくしたような数値だ。まぁ、進化前から二体のスタータスは加算されていたようだし、特に驚くべきところではない。


 装備品。死霊騎士(デスナイト)に進化する前は普通にケインだった鎧が今まで全然違うデザインになっている。

 まず全体的に黒い。一切の不純物が混ざっていない本物の純黒というべき鎧にところどころ血を思わせる赤い線が走っている。見ようによってはまるで血の涙を流してるようにも見える。

 その鎧の手に握りしめられている剣。これもオレが渡した剣とは別物になっている。全員に渡してあるミスリルが微量含まれている剣とはまた違う。ミスリルのほかにオリハルコンもほんの少しだけ混ぜた剣。主原料は相変わらずの鉄のままだったがミスリルとオリハルコンのおかげでずいぶんと強い剣になっている。

 普通の人間サイズで作ったホンの実験の産物に過ぎない剣。そのサイズ故にキーパーの補助武器にもなれず、かといってこれと言って何の特徴のないような普通のゴーレムやアンデッドに使わせるのも惜しい剣。

 ストレージに仕舞ったまま忘れていた剣だが、せっかくここまで特徴のある奴がいるんだからと持たせた見た目は普通の鉄製の剣と大差のない剣だったはずなのにいつの間にか黒くなっている。

 こんな剣。オレ、知らないんだが



死霊騎士の剣(デスナイト・ソード)』・・・死霊騎士(デスナイト)特有の剣。死霊騎士(デスナイト)がこの世に誕生したその瞬間から手に持っており、幾度手放そうが必ず持ち主の元へと帰ってくる。持ち主が新しい剣を手にするとその剣を食らい、その力を取り込む。持ち主が生きている限り幾度壊れようと必ず再生し、持ち主の個性に合わせて千差万別に変化する。



死霊騎士の鎧(デスナイト・アーマー)』・・・死霊騎士(デスナイト)特有の鎧。死霊騎士(デスナイト)がこの世に誕生した瞬間から身に着けており、一時的に外そうとしても一定時間がたつ。あるいは鎧と死霊騎士(デスナイト)が一定以上の距離が開くと自動的に装備される。持ち主が新しい鎧を着込むとその鎧を食らい、その力を取り込む。持ち主が生きている限り幾度壊れようと必ず再生し、持ち主の個性に合わせて千差万別に変化する。



 つまり一度死霊騎士(デスナイト)に進化すれば必ず手にする装備であり二度と変更ができないし、新しい剣や鎧を身に着けようものならそれらを取り込んで強くなると、なに? この呪われた装備…

 まぁ、一応現在よりも強くすることは可能のようだし、剣という汎用性の高い武器であればオレの鍛冶練習用に打ったものがいくつもある。全部アンデッド軍やゴーレム軍にくれてやるつもりだったがその中のいくつか取り込ませればいいだろう。

 あ、それからほかの武具はこの森やあの洞窟で見つけたもので固めている。

 中には…



『業魔の城壁盾』・・・伝説級装備品。かつて人々の恐怖と苦悩を食らい、この世に大いなる災いをもたらした悪魔が使用していた大盾。悪魔そのものは獅子神様によって討伐されたがその無念が宿っているため呪われている。闇属性魔法、魔術を受けた際、その魔力を吸収して無効化。さらに吸収した魔力を持ち主の体力と魔力回復に当てられる。[呪い]戦意増強 敵意付与(相手)



『星夜の外套(マント)』・・・秘宝級装備品。闇属性と光属性の両方の魔力を奇跡的バランスで取り込んだ貴重な宝石『星夜の卵(スター・オーシャン)』を素材に作られた外套(マント)。獅子神とともにとある悪魔を討伐した勇者が愛用していた外套(マント)に悪魔の血が大量に付着したことで呪われたが同じく悪魔を討伐するために大量に注ぎ込まれていた勇者の魔力が悪魔の血を浄化することで呪いは解除された。しかしそれに伴いこの外套(マント)の本来持つ力も失われた。闇属性魔法と光属性魔法を受けた場合。それぞれの魔力を吸収して持ち主に還元する。



『暗雲の腕輪』・・・特殊級装備品。暗雲を呼び寄せ、太陽の輝きを覆い隠す力を持った腕輪。昔とある呪術師が自身の護衛目的に作成したアンデッドの強化のために創り出した腕輪。長い時間呪術とアンデッドの近くにいすぎたせいか呪われている。[呪い]精神汚染



呪怨(じゅおん)の指輪』・・・希少級装備品。かつては愛する者同士が交換した結婚指輪(エンゲージリング)。心の底から愛していた妻を目の前で惨殺され、復讐と狂気に狂った男が生涯手放さなかった指輪。愛する者を失った悲しみ。奪った相手への果てしない憎悪。妻が危機にさらされている時に助けてやれなかった自分自身への嫌悪が凝縮されている。[呪い]怨邪狂気 寿命削減



『悪魔の首飾り』・・・特殊級装備品。とある悪魔教信者がその生涯をかけて作り上げた連作(シリーズ)の一つ。連作(シリーズ)は互いに共鳴し合い、その本来の力を開放させていく。が、連作(シリーズ)が揃うたびに素材を提供した悪魔の呪い(イタズラ)も強力になってしまう。[セット効果]状態異常(眠り)(魅了)無効化 [呪い]視界暗転



『悪魔の耳飾り』・・・特殊級装備品。とある悪魔教信者がその生涯をかけて作り上げた連作(シリーズ)の一つ。連作(シリーズ)は互いに共鳴し合い、その本来の力を開放させていく。が、連作(シリーズ)が揃うたびに素材を提供した悪魔の呪い(イタズラ)も強力になってしまう。[セット効果]状態異常(阻害(そがい)無効化 聴力上昇 [呪い]悪魔の囁き



 呪われた装備もある。

 うん。これだけ聞くと我がことながら正気を疑ってしかるべき所業だと思います。

 しかし問題ない。



呪福反転(カースドリバーシブル)』・・・特殊スキル。アンデッド系統のモンスターが成長の限界を突破した時に稀に発現するスキル。強化魔法と弱体化魔法、攻撃魔法と回復魔法。呪いと祝福のそれぞれの性質を任意で反転させる。



 このスキルがあるから

 つまりこのスキルを使えば相手が仕掛けてきた弱体化魔法を強化魔法に反転させて自分を強化することができるし、攻撃魔法を放たれても回復魔法に反転させることでノーダメージどころか逆に回復できるわけだ。あれ?

「ていうかアンデッドって回復魔法は逆にダメージになってなかったか?」

 いや、あれはスケルトンやゾンビみたいな下級アンデッドだけだっけ?

 世界眼で検索……。


 ……なるほど。

 結論から言えば問題なかった。

 確かにアンデッドにとって回復魔法はダメージになる。しかしこのスキルでその性質を反転させることで普通に回復魔法の恩恵を受けられるようできるらしい。


 さて、話を戻すが呪福反転(カースドリバーシブル)を使うことで呪いを反転させた結果が



[呪い]戦意増強 敵意付与(相手) = [祝福]冷静 タウンティング効果倍増

[呪い]精神汚染 = [祝福]精神攻撃無効

[呪い]怨邪狂気 寿命削減 = [祝福]神聖加護 健康長寿

[呪い]視界暗転 = [祝福]視界明瞭

[呪い]悪魔の囁き = [祝福]守護霊の忠告



 こんなになってた。

 もうね?

 呆れた。

 装備の名前は変わらないくせに効果の呪いだけが祝福なんて項目に変わってるからな。名前からしていかにも闇を抱えていそうな装備なのに祝福なんて持っていてその効果も聖なるものを感じさせるものになっている。

 新しい力を試すため、もう二度と使うまいと思っていたオレの固有召喚によって召喚されたミスリルゴーレム相手に余裕で立ち回るケインを見て思う。

「お前ホントにアンデッドなのか?」

 多分これが呪福反転(カースドリバーシブル)の効果なんだろうけど

 全体的に黒く、ところどころに血を思わせる赤い線が入っていていかにもアンデッド、もしくは闇に属するものですと言わんばかりの見た目だったのに

 戦い始めた瞬間、ジワジワと鎧の色が変わり始め、手に持つ武器の色も本人の肌色も全部含めてもともとの色合いから真逆の色彩になっていった。

 黒い鎧は白い鎧に

 鎧に入っていた赤い線は蒼い線に

 手に持つ黒剣は白い剣に

 血の気のない青白い肌は健康的に日焼けした褐色の肌へと変わっていた。

 まるで光の騎士とでも言うべき風体になったケインがまさに剣の舞と表現すべき流麗な剣さばきでミスリルゴーレムを翻弄している。

 その剣の技量は見事というほかなく、これならキーパー達主戦力と比べてもそこまで引けは取るまい。そう感じさせた。



 それから間もなくケインに打ち取られたミスリルゴーレムの残骸を回収したオレはサリー同様に眷属を召喚させることにした。

 現れたのはリビングメイル系統。これでさらに蟲毒に参加する数が増えてより強いモンスターが手に入りやすくなった。

 オレはそう思いながらいまだに気絶し続けているエルフ監視員とドワーフ監視員を運びながら地下を出た。



 まだ目を覚まさない二人を原っぱに寝かせ、オレは座り込む。別に疲れたからではなくここでアイツを待っているからだ

 そんなオレの待ち人達はやってきた。



《エン》 種族:炎竜 性別:オス 職業:魔法拳士・武術家・飛行士・守護者・天駆(あまがけ) 年齢:二か月

   レベル:2 魔力:12200 攻撃力:33000 魔攻撃:12000 防御力:29000 魔防御:20000 敏捷性:43000 運:120

《装備》炎宝珠のチョーカー 竜の(くら) 竜の(あぶみ)

《魔法》無属性魔法:上級 火属性魔法:最上級

《スキル》体術:上級 魔力操作 気力操作 身体強化 咆哮 飛翔 爪斬撃 金剛力 堅固 身命 機敏 魔量 翼刃 高速機動 咆哮威力強化 爪強化 牙強化 竜麟強化 再生 龍牙生成 龍鱗精製 命炎 竜鱗結界 鎌鼬(かまいたち)の羽ばたき 炎雲生成 念話

《種族固有スキル》ドラゴンブレス 竜炎 竜の眼光 竜麟

《称号》炎の眷属 大樹の加護を受けし者 大空へ羽ばたく者 龍の王を志す者 鬼殺し 守護の炎を宿す者

《信頼度》100%



火姫(ひめ)》 種族:フレアドラゴン 性別:メス 職業:母竜 年齢:半月

   レベル1 魔力:700 攻撃力:1500 魔攻撃:1000 防御力:1400 魔防御:1400 敏捷性:2000 運:100

《装備》無し

《魔法》無属性魔法:中級 火属性魔法:中級

《スキル》魔力操作 気力操作 身体強化 咆哮 飛翔 爪斬撃 翼刃 高速機動 咆哮威力強化 爪強化 牙強化 竜麟強化

《種族固有スキル》ドラゴンブレス 竜炎 竜の眼光 竜麟

《称号》炎の眷属 大樹の加護を受けし者

《信頼度》100%



水姫(みこ)》種族:アクアドラゴン 性別:メス 職業:母竜 年齢:半月

   レベル1魔力:700 攻撃力:1500 魔攻撃:1000 防御力:1400 魔防御:1400 敏捷性:2000 運:100

《装備》無し

《魔法》無属性魔法:中級 水属性魔法:中級

《スキル》魔力操作 気力操作 身体強化 咆哮 飛翔 爪斬撃 翼刃 高速機動 咆哮威力強化 爪強化 牙強化 竜麟強化

《種族固有スキル》ドラゴンブレス 竜炎 竜の眼光 竜麟

《称号》水の眷属 大樹の加護を受けし者

《信頼度》100%



風女(かざみ)》種族:ウインドドラゴン 性別:メス 職業:母竜 年齢:半月

   レベル1魔力:700 攻撃力:1500 魔攻撃:1000 防御力:1400 魔防御:1400 敏捷性:2000 運:100

《装備》無し

《魔法》無属性魔法:中級 風属性魔法:中級

《スキル》魔力操作 気力操作 身体強化 咆哮 飛翔 爪斬撃 翼刃 高速機動 咆哮威力強化 爪強化 牙強化 竜麟強化

《種族固有スキル》ドラゴンブレス 竜炎 竜の眼光 竜麟

《称号》風の眷属 大樹の加護を受けし者

《信頼度》100%



 炎竜に進化したエンとその嫁さん三匹のドラゴンだ。

 まず注目すべきは炎竜に進化したエン。まぁ名前から察することができるがまさに正統進化という印象だな。火竜のころよりも一回り大きく、筋肉のよく発達したからだが鱗越しからでも見て取れる。

 日の光を浴びた鱗はその一つ一つが宝石のように煌めいて見るところに畏敬の念を抱かせる威厳と風格漂うドラゴンになっている。

 だが、それゆえにオレが装備させた鞍や鐙が似合っておらず、どこか間の抜けた印象を抱かさせた。まぁ、オレから言わせれば親近感が抱きやすくなった評すべきだな。うん。安全に騎乗するためにも外せないんだよ。ゴメンね?


 次に嫁さんになった三匹のメスドラゴン。まぁ、コイツ等も固定召喚で呼び出したドラゴンだ。仮にもドラゴンなのだから戦えばそれなりの戦力になるだろう。

 だがコイツ等は戦わない。なぜなら…

「これがあるからな…」

 メスドラゴンそれぞれが大事に抱えている卵。まぁ、わざわざ言う必要もないだろうがエンの子供だ。キーパーやメイカーにサリーのように種族固有スキルで生まれたゴーレムやアント、そしてアンデッドが変動召喚によって呼び出されたモンスターほどではないしろオレに絶対服従の僕であり戦力として勘定できるのはわかった。

 であればそれ以外。エンを筆頭に種族固有スキルはもちろんスキルにも子供に関連するものがないモンスターの子供。これはモンスターなのか? それとも魔物なのか? 仮にモンスターだとしても戦力に勘定できるのか?

 以上の三点の疑問を調べるために召喚した。この修羅場地獄を作ったあたりからゴーレムとアントにアンデッドの勢力がグングン伸びていることに不満を持ったエンの希望でもある。


 嫁さんが欲しい。


 呆れるほど単純。

 てっきり変動召喚で最弱種から叩き上げで育てさせられるかと思っていたオレからすればなんとも肩透かしというか拍子抜けする願いだった。

 だが

 嫁さんがいる。これだけでどれだけ人が頑張れるかをオレは知っている。愛する女性(ヒト)がいてくれる。自分の居場所がそこにある。

 そう思うだけで救われる。

 これを知っているから望むままに三匹のドラゴンを固定召喚した。見た目の好みも会い、互いの合意の上で婚姻を結んだらしい。正直ドラゴンの結婚儀礼なんて知らないから本人たちに任せていたんだが…


 その結果生まれた卵。まだ生まれる気配はない。まぁ、結婚してもたかが半月以下。そんな中でもう卵があることに驚くべきだな。普通ドラゴン卵ってどれくらいの期間で孵るものなんだ?

 あとで調べてみるか…

「しかし、なんだな。これならこの森にいるドラゴンを力ずくで手下にでもすれば早いんじゃないか?」

『あ~、…確かにそれには一理ありまする。その手であれば我が子が生まれ、鍛え上げるよりもずっと早く我が君のお役に立てる僕は増えましょう。しかし、この近くにいる竜はいずれも弱く、わが配下にしても我が君の手駒にするには値せぬと判断しておりまする。

 手強き竜、手下に加えるにふさわしい竜はこの森の奥にしかおりませぬ。我が出向き数匹手下に加えることは可能でしょうが我が君の奥方の故郷の守護の任についておりまするのでそれもかないませぬ。

 お役に立てず、誠に申し訳ありませぬ』

 まさに武人。

 厳かに朗々といい意味で年齢(トシ)を重ねてきたことがうかがえる渋いバリトンボイスが聞こえる。エンの声だ。

 初めて聞けば流石威厳あるドラゴンだと感心するだろう。けどな

「何なんだ? その話し方。猛烈に似合ってないぞ? あの軽そうな話し方を知ってれば…」

『…そんな反応なくねッスか? オイラだって少しでも威厳を出そうと頑張ってるんッスよ? 肩が凝るッスけど』

 バリトンボイスはそのままにこの口調。

 なんとももったいない。なんと残念と思うがこれがエンだ。

「急に変えるなよ。誰かと思ったじゃんか」

『いやぁ~。嫁さんもできたし、子供もできるんッスよ? 流石にいつまでもこんな口調ではいられないッスし、生まれてくる我が子には威厳のあるカッコイイパパでありたいんッスよ」

 まぁ、気持ちはわかるが…



 その後、オレ達は新婚夫婦あるある話で盛り上がりつつ近況を報告されるのであった。

 なお、監視員二人はその間ずっと気絶を続け、キャリーをシルバーが引く帰り道の途中で気が付き、エルフ監視員は己の不甲斐なさを泣いて謝り、ドワーフ監視員は己の情けなさに起っているのか顔が真っ赤になっていながら眉を吊り上げて歯を食いしばっていた。

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