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第九話 解体結果と状況確認

今まだの自分の投稿を見直しながら手直し中です。

「さて、いい加減に気を取り直してカエルの素材を見てみよう」

 モウなんでもいいからこの暗い気持ちを何とかしてくれ。(うつ)になりそうだ。



『レッサーホーンフロッグの肉』・・・一応食用。一部の地域では食べる習慣があるがそれ以外ではほとんど食べられてはいない。油で揚げるとうまい。



 まずは目当てだった肉から。中級鑑定になったからか? 美味い料理法まで表示された。

 油がいるのか持ってねぇな。焼いたら食えないってことはないだろうけど不味いのかな? せっかく自分で仕留めた食材だから美味く食いたいんだけどなぁ。

「ま、少なくとも今は嫌だけどな…」

 少なくともこの気持ちをどうにかするまでは肉は見たくもない。今この瞬間も見ているのがつらい。ホントにつらい…

 吐きそう…


 元々肉は好きだったのにこんな気持ちになるなんて…

 オレは悲しい気持ちになりつつもうさっさと肉をアイテムボックスにぶち込んだ。見てるとだんだん心が病みそうになるし、解体の時の映像がフラッシュバックしてトラウマになりそうだ。

 肉の鑑定結果を見る限り美味しく食べるためには油が必要なようだし、わざわざまずく食べることもない。油が手に入るまでアイテムボックスに仕舞ってれば腐らないんだし

「気を取り直して次だ。次」



『レッサーホーンフロッグの皮』・・・撥水性は高いがそれ以外にはあまり特徴がない。主に雨具に加工されている。



「ひでぇな…」

 主に状態が。

 言い訳をさせてもらえるなら生まれて初めて生き物の解体なんてやったんだから下手で当たり前。肉目当てでやったんだから皮の状態がひどくてもしょうがない。と言いたい

 こんなボロボロな状態でマトモな物が作れるのか…?

 雨が降った時のために自分の分を作りたいんだけどなぁ。加工法は叡智の書を使えばわかるし。



『レッサーホーンフロッグの舌』・・・レッサーホーンフロッグの攻撃に使われていた舌。硬く食用には向いていないが靴底や滋養強壮剤の素材になる。



 確かカエルの舌が薬になるって話は地球でも聞いたことあるけど靴底になる話は初めて聞いたな。てかカエルのヤツ舌で攻撃もできたんかい。なんでオレが切りつけてもそれを使わなかった? まあ、使われていたらオレもタダじゃすまなかっただろうからそれでいいんだけどさ

「コイツ。ただひたすら叫んでいるだけだったよな?」

 舌なんて武器があるんなら使えばよかったのに何でだ?



『レッサーホーンフロッグの骨』・・・レッサーホーンフロッグのジャンプ力を支えていた骨。衝撃には強いが骨そのものの強度はそんなに高くない。油で揚げれば一応食べられるがあまり美味しくはない。



 肉を切り取った後の骨。衝撃に強いかぁ。確かにカエルがこの黒い樹に突撃したときのあのミサイルみたいな突進のエネルギーをゼンブ吸収したんなら納得だな。突進した後も樹に刺さったこと以外は特に異常はなかったみたいだし。



『魔石』(極小)・・・魔物の体内にある魔力が結晶化したもの。



 ちょうどカエルの身体の真ん中あたりでビー玉くらいの綺麗な石が出てきた。そんで鑑定結果それだけかい。なんか今までで一番情報量少なくね? もしかしてカエルの魔石ってあんまり需要がないのか? サイズも(極小)って小さいみたいだしなぁ



「とりあえずこんなモンかな」

 肉に皮の欠片がついていたり骨にまだ肉が残っていたりとミスが目立つが初心者にしては奮闘したんじゃないかと思う。

 角と首と内臓ははあきらめた。角はあの樹に深く刺さりすぎていて絶対に抜けないだろうし、頭のてっぺんが樹にくっついちまってるからなぁ。内臓はカエルを食べる地域でも捨てられるらしい。

 叡智の書によると一応食べることはできるようだがそのためにはヌメリ取りのために大量の小麦粉と手間が必要でわざわざそこまでして食おうするやつはいないらしい。いや、それはもちろんだが腸の内部の事とか考えると…、その、付着物とかね…


 まぁ、それ以外の部分から取れた肉だけでも結構な量になってるしそれくらいは無視してもいいだろう。

 首を切り落としていたおかげで解体中そんなに血が勢いよく飛び出すようなことはなかったんだけど、それでもやっぱり血があふれ出てきた。グロイ。

「ま、とにかくこれで女神からもらったモン以外の食料ができたな」

 この調子で次も食べられるものが見つかるといいなぁ。



 …ん?

「今、オレとんでもなく臭くね…?」

 なんだろうな。鼻がマヒしていたのか? だんだん自分から変な臭いが…。あ、


「思い出したぁーッ!!! オレ、カエルの血のプールの中で一晩寝こけてたんじゃんッ!! クセェに決まってんだろうがそんなモンッ!!! 風呂っ! 風呂ーッ!」


 暖かい湯舟イマスグ持って来ーいッ!!!

「ってンナもんあるか!!」

 ヤベッ! 気が付いたらドンドン血が固まってきた。動くたびにパリパリいってるもん。

「あ、そーだ。湖ッ! あれに飛び込めば…」

 オレのアホー! このカエルはもともとその湖から出てきた魔物だろーが、自分からそんな危険地帯に踏み入ってどーすんだッ!

「エートエートエートエートエートエートエートエートエートエートエートエートエートエートエートエートッ!」

 壊れたレコードみたいに「エート」を繰り返す。ヤバいッ! 頭がめちゃくちゃ回らない。思考が全然まとまってくれない。考えれば考えるほど頭の中がぐちゃぐちゃになってくるッ!!

 誰か助けてくれ!!



   サァアアアアアアアア…

 頭の上から降りしきる水に汚れが洗い流されていく。体の汚れが落ちていくたびに頭に昇った血が下がっていって思考も落ち着いてきた。

「ふー、やっとひと心地ついた」

 体や服こびりついていた血や汗や泥が流れていく感覚に思わず頬が緩んでいくのを感じてひとりごちた。

「しっかし便利なもんだなぁ。魔法ってのは」

 このシャワーみたいに降りしきっている水はオレが唯一使える魔法『ウォーター』で作った水だ。

 思い出してみればもともとこんな使い方をするために女神に水魔法を使えるようにしてくれって頼んだんだっけ。テンパってて忘れてた。

 ひとしきり慌てた後で疲れてから思い出すことができた。オレ、こんなに慌てやすかったっけ?


「魔法を使う感覚ってやつはこんな感じなのか…」

 水が吹きあがっている掌を見てつぶやいた。なんていうか魔法を唱えるのと同時に自分の体の中心。ちょうどへその下あたりにハンドボールサイズの()()()がいきなり現れて、それが胸を通り、腕を伝って掌に集まってから水が吹きあがってシャワーみたいに降り注いだ。

 ナニかは現在進行形で減り続けている。この減り続けているのが『魔力』なのか? 最初はハンドボールほどのサイズはあったのに今は半分以下になっている。

「これが空になったらどうなるんだ?」

 オレだってファンタジーな小説くらいは読む。作品によっては魔力が空になったら気絶するものもあった。オレが使っているこの魔法もそうなのかな?

「今度気絶したらゼッタイに死ぬだろうし、もうゴメンだね」

 一晩中気絶していて無事なんて、そんなラッキーがそう何度もあるわけねぇし今度気絶したら死ぬと思っていた方がいい。

「まだ洗い足りないけど仕方がないか…」

 蛇口をひねるイメージで水を止める。シャワーの時も思ったけど、どうやらこの世界の魔法はイメージが大事みたいだな。


「これが魔力を使った影響か? なんかフラフラするなぁ」

 まるで軽い貧血を起こしたみたいだ。震災復興の時に気まぐれで献血した時に血を抜かれて帰るときに足元がふらついたことがあったんだ。懐かしいなぁ…。

 なんて懐かしんでる場合じゃないな。

 魔力を半分消費したくらいでこの影響なら全部使った時に気絶っていうのは案外あり得るかも…

「気を付けよう…」

 いろいろと…



「いや~。アイテムボックスに下着も入っててよかった」

 洗濯代わりに服を着たまま水浴びを済ませてその水浸しになった服を着替えたオレは心の底からそう思った。

 水浴びで身体をある程度綺麗にしたからか? それとも清潔な服に着替えたからか? なんだか心が軽い。さっきまで鬱になりそうなほどに暗い気持ちだったのがウソみたいだ。

 もともと風呂は好きな方だったがもっと好きになりそうだな。


「でも問題は風呂に毎日入れるほどオレの魔力に余裕がない事だな」

 なんせ、シャワーをある程度使ったらもう魔力が半分になるんだ。気絶覚悟で全魔力を振り絞ってもオレが肩まで浸かれる湯船を用意するのは難しいだろう。根っからの湯船派であるオレには辛い事だ。


「筋トレみたいに毎日魔力を使えば鍛えられるか?」

 風呂のためにも魔力を鍛えなければ…

 これで次に叡智の書で調べたいことがまた増えたな。

 調べたいことは



 1、ここはどこなのか?

 そもそもここはどこなんだ? もしかしたらという予想はあるけどせっかくこんな便利なアイテムがあるんだからキチンと調べたい。


 2、ユニークスキル『健康体』の効果は?

 鑑定ではいまいちだったが叡智の書なら詳しく調べられるかも。オレが持っているレアスキル、調べない手はねぇな。


 3、オレが強くなるのに最も早くて確実な方法は何?

 日本の柔道部にいた時のような毎日の積み重ねももちろん大事なのはわかるけどこんな命がいくつあっても足りないような危険地帯ではあまり長く待ってられない。

 早く強くならないと自分が殺される。

 死にたくない。

 だったら強くなるしかない。

 そしてその方法が知りたい。


 4、ここからの脱出法

 あの化け物たちに会わずにできるだけ安全にここから逃げる方法がぜひ知りたい。レベルは上がったけど今度あの熊やトカゲやトレントにあったら今度こそ逃げられねぇ。断言できる。



「こんなモンかな?」

 一日一回しか使えないからここまで調べるのにどう考えても四日はかかるけどやらなくちゃいけない。自分が死なないために。

「よし! とにかく行動開始!」

 ここから離れて改めて拠点を確保。そして自分を鍛え上げる。ここにいるどんな魔物にも負けないように、死なないようにするために。



「しかし、あらためて見ても綺麗な湖だなぁ・・・」

 カエルみたいな魔物が出てきた湖なのに水底が見えるほどに透き通っていて昨日と比べて空に雲が出ているのにまるで湖自体が光を放ったいるみたいに輝いて見える。

 …ん?

「あれ? 本当に輝いてね?」

 だんだん雲が出てきて太陽が隠れてきているのに湖の輝きはなくなるどころかむしろ空が暗くなってきたせいか湖の輝きがハッキリと見えるようになってきた。

 ぼんやりと優しい光を放っている湖はとても幻想的で神秘的な光景だけどそもそもなんで湖が光ってるの?

 こんな光、昨日あったっけ? なかったよな? オレが気付かなかっただけ?

 まぁ、今はどうでもいい。それよりもなんで湖が光っているのかだ。もしもこの光が魔物が出している物だったら逃げるしかないぞ?

 とにかく、鑑定スキル発動



聖龍(せいりゅう) ナーグラヴィッツの墓湖』

 聖龍ナーグラヴィッツの亡骸が沈められている湖。聖龍の聖力と魔力が水に溶けだし湖全体を高純度の魔聖水(ませいすい)へと変えている。下流へ流れれば流れるほどほかの水と混ざることでその効果がほとんど失われるためこの場所のことを知っている人間はほとんどいない。



 …は?

 え? あの…、ちょっと…、へ?


「いろいろ待てッ!!! 聖龍ってなんだ! 聖力ってなんだ!! 魔聖水ってなんだッ!!!」


 なんだこの鑑定結果はッ!! いきなりいろんな知らない単語が出てきたぞ。

「これも鑑定できるのか?」

 鑑定結果をさらに鑑定。これができれば一日一回しか使用できない叡智の書の復活を待たなくてもいろんな情報を調べられてチョー便利なんだけど。さて? できるかな?



『聖龍ナーグラヴィッツ』・・・かつてその強大な力と気高い精神によって多くの人間や魔物に崇められた龍。もともと魔物だったが進化の過程で『聖属性魔法』が使える聖なる龍へとなった。非常に高い知性を持ち、その王者然とした高潔な生き方は多くの国の王侯貴族の手本となった。ナーグラヴィッツの死を多くの人間と魔物が嘆き悲しみその亡骸をナーグラヴィッツが愛した森の美しい湖に沈めその魂を見送ったとされている。



「本当にできたーッ! そんでなんだこの鑑定結果はッ!!」

 要するに神様のお墓みたいなもんか? だったらもっと丁寧に管理しなさい。せめて人を置くとかできないの? なんでこんな放置状態なの? 誠意が感じられないよ?

「まさかこの『魔聖水』が原因なのか…?」

 鑑定!



『魔聖水』・・・伝説級アイテム。魔力と聖力が高濃度に濃縮された水。魔物が飲むとそれが原因で聖獣になることもある。人間が飲んでもその恩恵はすさまじく、全ステータスに大幅のボーナスがつき、スキルも覚えやすくなる。このアイテムを使わないと習得できないスキルもあるため超高額で取引されている伝説の秘宝である。



「また、とんでもないアイテムが出てきたッ!!!」

 また出てきたよ伝説級。もうホントにコレどうなってんの? なんでこう次から次へとメチャクチャスゲェモンが出てきやがんだッ! これも豪運の持ち主の効果なのか? 熊とかトカゲとか木の魔物の化け物に遭遇してからあのカエルに殺されかけたことの揺り返しでこんなに超レアなアイテムとかが見つかってるのか?


「ってそんなわけあるかッ!!」

 そんなにポンポンと効果を発揮するスキルがあってたまるかッ!! そんでそんなスキルをこんな最初から持ってるなんてあるわけがねぇだろッ!!

 思わず自分の考えにツッコンじまった。

 そもそもあの三匹の化け物と遭遇してから生還した時点で十分幸運すぎる。そのうえであのカエルの攻撃が避けられたのは奇跡としか言いようがない。

 そこからさらに超レアアイテムを見つけるなんてオレに都合がよすぎる。思わず何かしら裏があるのではないかと思わずにはいられない。

 オレが持っている鑑定スキルはあくまで中級鑑定だ。もしかしたら上級鑑定以上になれば何かしらの裏をも探れるかもしれないが…


「あまり気にしててもしょうがないのか…?」

 現状オレにできることが何もない以上。オレに調べられることを調べて、それからはその結果を信じるしかないのだろう。要するに度胸の問題だ

 そんで要するに魔物と人間にとんでもねぇ効果を与える水ってわけだ。

「つーか。そもそも『聖力』てなに?」

 鑑定っと



『聖力』・・・聖龍をはじめとする聖獣や聖属性魔法の使い手、もしくは神や天使、聖霊などが使うことができる非常に希少な力。アンデッドをはじめとして多くの魔物に莫大なダメージを与えることができ、数多くの人々の命を救う癒しの力。



「ヘーソーナンダースゴイネェー」

 え? 何その棒読みって? だってショーガないだろ? 魔力だけでもまだ扱え切れていないってのにその上、聖力なんてオレが持ってもいない力まであるんだぜ? いったいどんなリアクションをとれってんだよ!

「まぁ、オレはこの聖力って力を持っていないから関係ないんだけどさ…」

 生きていればそのうちにまた関わる機会もあるかもしれないけど、今はそんな力もあるってことを知っているだけでいいだろう。

「それよりもこの『聖獣』てのは何なんだ? 魔物とどー違うんだよ」



『聖獣』・・・聖属性魔法を扱うことができる魔物。非常に高い知性と戦闘力を持ち、中には人々の信仰の対象になっているの者までいる。魔物ではあるが人間にとって無害である者が多い。



「なるほど…」

 要するに聖属性魔法が使えるかどうかが魔物と聖獣の判断基準になるわけだな。いや、そして人間にとって無害な存在であることが重要なんだろう。

 いくら聖なる力を持っているからと言って自分たちを進んで殺そうとする存在を人々が『聖獣』なんて言って進行しているとは思えない。

 まぁ。それは分かったよ。

 そんでさ? なんかいろいろ鑑定してる間に雲が晴れてさ。湖の底がハッキリと見えるようになって見えたよ。


「スゲェ…」

 ナーグラヴィッツの遺体とやらが


 湖の底に沈んでいるほのかに青く優しい光を放っているたくさんの岩石。一つ一つじゃ何が何だかわかんなかったけど鑑定結果を見てゼンブの岩石を見渡して分かった。

 この光っている岩ゼンブがナーグラヴィッツの亡骸なんだ。いや、岩と言うのはあまりにもあんまりだな。だって骨でもない。ホントに死んでるのかすら疑わしいような完成された状態なんだもん


「きれいだなぁ…」

 本当にチンプでありきたりな感想だ。でも、これがオレが思った正直な感想なんだから仕方がない。

 まるで博物館に展示されている恐竜の化石みたいにとても綺麗な状態で今も残っているナーグラヴィッツの遺体。だからこそ、コイツの生前の姿が思い浮かぶ。

 美しく澄んだ水色の鱗を持った竜。これが今もまるで眠ってるように湖の底で横たわっている聖獣を現す表現だ。


 雄大に空を翔け、理不尽を食い破る理不尽。人々に慈愛と救いを与える聖なる龍。常に強者と戦い続け自分が認めた強者に敬意を払う絶対的王者。


 そんな姿がありありと思い浮かぶ。

 カッコイイ。

 憧れる。

 結局はオレの想像だ。実際はゼンゼン違うかもしれない。でも…

「そんな風だったらいいなぁ…」

 きっとそうだったんだろう。

 そう期待させてくれる立派な遺体だ。



 さて、ではそろそろ

「飲んでみるか」

 正直に言って抵抗はある。カミサマが眠るお墓の水を飲むことにはな。

「でも、いい加減水飲みたい」

 ノドがカラカラだ。水を浴びているときは頭や顔の汚れがヒドくてとても飲めなかった。アイテムボックスに一応は水筒が入っている。水も満タンに入っているのは確認済みだ。でもその水は本当に切羽詰まった時に飲むべきだと思う。目の前に湖があって水がすぐに手に入るのにココでこの水筒を使うのはいろいろと悪手な気がする。

「つーか。もうガマンの限界」

 両手ですくって飲む。



 口の中に入ってきた水はひんやりと冷たく、下に触れた瞬間にオレに全身に電流が走った。

 広がる奥行きと言うのか? コクと言うのか? 清涼感と言うべきかわからない。だがとにかく嚥下が止められなかった



「…しみる…」



 絞るようにつぶやくことしかできなかった。

 口の中に飛び込み、のどを通って胃に落ちていく。

 求めていた水分に身体が喜んでいる。

 全細胞が色めき立ちほんのわずかたりとも無駄にしてたまるかと言ってるみたいだ。

「~~~~~~ッ!」

 もう辛抱できない。湖に顔を突っこんで飲んでいく。息ができない。苦しいはずなのに苦しくない。それより身体がもっともっとと言っているみたいだ。ドンドン水を飲んでいく。



「ッ! ぷはっ!」

 ついに限界が訪れて顔を上げて水の次は空気を酸素を取り込んでいく。何度も呼吸を繰り返していくうちに呼吸は穏やかなものになっていき、取り込んだ酸素を全身に贈る心臓の鼓動も穏やかなものになるのにそれなりの時間もかかったはずなあのにまだ口の中には余韻が残っている。


「旨かったぁ…」

 あれだけ水が美味いと思ったのは初めてだ。味自体は普通の水と変わらないはずなのに身体にグングン吸収されていって全身にしみこんでいく感覚がいつまでも残っている。

「…ん?」

 あれ? なんだ?

 身体が…


「力が湧いてくる」


 なんて漫画みたいな表現だと思う。我ながらなかなか中二業チックな物言いだと思う。だがホントなんだからしょうがない

 これが魔聖水の効果なのか? 身体の全細胞に力が漲ってきた。魔力も回復したどころか倍以上に増えてる。

「それだけじゃねぇ」

 感覚もさえてる。目もよく視えるし耳もよく聴こえる。なんだか全能感っていうのか? いい気分だ。

「ちょっと確認してみよう」

 今のオレの身体能力(ちから)を♪

「まずはダッシュ力から…」

全部整理しきるのにどれだけ時間がかかるんだ?

まだ投稿してない分もあるし、うp主も仕事があるし…

ま、気長に待っててくれると嬉しいです。手直しが優先で次に投稿していくつもりですのでもしかしたら今月も投稿できないかもしれませんが見捨てないでください。お願いします

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