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第四十八話~納涼祭1~
8月下旬、なじみの六人は雀谷高校の近くの神社で『納涼祭』という祭りがあると言うので、集まることにした。
北山
「おいおい、約束の五時だぞ。なのに誰も来てねぇってどういうこったよ」
鳥居の向こう側では、出店が並び、すっかり祭りのムードに包まれていた。
北山はゆっくりと目を瞑った。
香ばしい焼きトウモロコシの香り、浴衣を着た子供たちの騒ぐ声、盆踊りの太鼓の音。
白川
「目を閉じても、祭りは楽しめるもんだな」
北山
「いつの間に」
白川
「今だ。わりぃわりぃ遅れちゃって。ちょっと便秘気味でさ」
北山
「そんな下らない話はいいんだよ」
白川
「じゃあ、なんだ下痢の話でもしようか?」
北山
「そんな詰まらない話も聞きたかねぇよ」
白川
「うめぇな。それよか、みんなまだだったのかー。もっと踏ん張ってこればよかった」
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