朝が来ました。
ヒルメ様のお目覚めと共に、この地上に朝が訪れます…
分かり易くて良いとは思いますが…やはり、不思議では有りますね。
お目覚めと共に、まずは沐浴、身を清めるのだそうで、
まあ…当然の様に強制連行されます。
いえ、特に不満など有りませんよ?
寧ろ、ありがたいとも思いますが…やはり、緊張しますよね?
だって…神様ですし?
そして身だしなみを整えて…
昨日の入浴後もそうでしたが、素敵なお着替えをお貸しいただき、
今朝は真っ白な長い布?…
…を、渡されましたが、はい…??えーっと…?
すいませんマーオ様、お手間をお掛けして…
「良いのよエトラン、だって初めてだと、まあそうなるわよね…ふふふ…」
これは祈りの為の正装だそうで、
順番があって…クルクルと身体に巻き付けて、ドレスみたいな感じの仕上がりでした…
「では、祈りましょう…」
私達は祈りますが…
ヒルメ様だけは、祈られる…そうです。
まあ…聞けば当然だと…
ヒルメ様はお一柱で、少し高い見晴らし台?みたいな場所に登って、
目を閉じ、ゆっくり両手を広げて…
うわ?…後光だ!!
ヒルメ様の全身が、荘厳な光に包まれています…
つい、ポカーン…っと、大口を開けてしまい…
それをミーシャ様から、軽く笑顔で注意を頂いてしまいました…
だって…神様が!?…みたいな言い訳は、最早ここでは意味を成さないですよね?
そう、これが当たり前ですからね…
うわうわ、本当に本当の神様だって、改めて認識しました…ええ、不敬ですが…
さっきまでの、あどけない寝顔…からの、これですよ?
うーん、何か、世界の神秘?的な、とんでもなく凄いのを見てしまいました、そんな気分です。
まあ…私以外は、当然だと…大体そんなお顔ですが。
お祈りの間、七色に輝く光が地上に向け、放たれて居ましたが、
ようやくゆっくりと、まばゆい光が収まって…
ヒルメ様は目を開け、ゆっくりと台から降りて来ました…が?
そこからダッシュで私に飛びついて来ました…
「ごはん行こう!!」…っと。
このギャップ…
今は普通の元気なお子さんって感じです。
ええ、不敬ですよね…なので絶対、口には出せませんがね?
さて、そんな訳で?
お食事なのですが、そのテーブルには、
既に?何故か?うちの王様が既にお座りになっておりますね?
えーっと…どうも、おはようございます王様。
『おう、おはようさん…』
「おはよおおおおおおおお…」そう言いながら、
すごい勢いでヒルメ様が王様に向かって、まさかダイブしてますが?
ヒョイッと現れたミュー様が、当然の如く、見事にちゃんとキャッチしてます。
で、王様の膝にそっと乗せられてますね…
いや、仮に?
仮に…万が一、神様を受け止め損なったら、
まあ…当然、即決で死罪でしょうね。
うーん、出来れば、私の様などんくさいタイプの人間用に、
ダイブ禁止法とか、作って欲しいですよね。
まあ…ここにそうそう、どんくさい人間…来ないと思いますが…
ですが…聞けば結構ヒルメ様って、
誰かしら受け損なって、割と良く、落っこちてるらしいですね…
そりゃ、不意に勢い良く飛んで来ればまあ…そりゃそうだろって感じですかね?
とにかく?
それ位では死罪にはなりませんからねっと、マーオ様に大爆笑されました…
良かった、色んな意味で…
さて、今日の朝食は、豚汁だそうで…しかも?
何故か王様がご用意されたそうで、ミーシャ様とマーオ様が、誰よりも大歓喜されてますね…
そして「「いただきますっ!」」皆が声を揃えて言いまして、
いざ、実食です。
まあ…食べる前から判ってましたが…
やはり王様が作られたモノって、何故か他の方の作られたヤツよりも、絶対美味しいのよね…
『ふ…当然だろエトラン?俺はな、料理の鉄人だからよ?…知らんけど…』
は、はあ…なんですかそれ?
鉄人?…名人じゃ無くて?まあ…どうでも良いお話ですので、お食事に致しましょう。
皆さんも無言で、夢中で食べていますね…
なんでもミーシャ様とマーオ様御二人には、思い出の、懐かしの味、なのだそうですね。
そして…直ぐにおかわりの列に並びますね。速いし?
何故か猛烈に競争が激しいので、僅かでも遅れたら、きっと最後でしょう…私も急がねば…
ああ、流石に、ヒルメ様と王様の分は別に確保されている様ですね…
そうね、流石にこれ、万が一…なんて事になると、
これこそ絶対に不敬罪で死罪だよ…
独り言…だったのですが…ミーシャ様に聞かれ、
「まあ確かに…お兄ちゃんを怒らせるのは得策じゃないけど…でも、それで死罪にはなりませんからね?ウフフ…アハハハ…せいぜい肩パンじゃないかな?…」
はい、またもや私、爆笑をかっさらった様ですね…
「もう一回、おかわりするのおぉ゙ぉ゙!」ヒルメ様が、元気に2回目のおかわりを宣言してますが…
おかわり列の先頭の方が、ハッとしてこちらをみてますが?
どうやらもう、殆ど無いようです?
『なんだヒー子、今日はめっちゃ食うな?』
ヒ、ヒ、ヒー子?ちよ、ちょっと王様、流石にヒー子は、如何なものかと?
『あ?良いんだよ…それよりも、じゃあ俺の食え!、ほら…』
「わーーーい!ヤッターー!!」
『うーん、じゃ…もうちょっと、なんか代わりが欲しいよなと…お?パンも有るじゃん?』
そう言って王様、パンを手に取ってかじってますね。
そしてなんか…
『朝はパン、パン、パパン♪…』
…何度も謎の呪文を唱えながら…
賑やかな朝食でした。
ご馳走様でした。
その後、また直ぐに遊びに来ると約束させられて、
王様と帝国へと、戻りました。
ところで?
『ん?』
王様はなんで、お泊まりにならなかったのですか?
『え?…いや、あそこさあ、周り女ばっかで、異様に落ち着かないんだよね…しかも俺、狙われてるから…』
は?
『いや、なんでもない…なんでもないんだ、ただの冗談だよ、冗談。さっさと忘れてくれ…』
狙われてる?
…どっちの意味だろ?




