サンクチュアリ
ここはどこか遠いところ…どこだかは、この地の安全の為、誰にも知らてはいません。
ただ…とにかく高い山の上にあって、大きな大きな、立派なお城になっています。
物語にはちょくちょく見かける事も有っても、訪れる事など…
とにかく、非常に貴重な経験だと思います。
そして、この地には、創造三神がお住いになられており、
本来おいそれと近づいて良い場所では無いのですが…
『ちぃーっす!俺やで?…』
…まさか、全く普段通り過ぎて…寧ろ清々しささえ覚える様な軽さで、
我々の王様がどんどんと勝手に、奥へ奥へと侵入しています…
勿論、全力でついていきます。
そして見事なお庭の先の小さな東屋に着きまして…
『よお!来たぜ』ッと王様。
「ああ、よく来たね主よ。茶でも淹れよう…」
お出迎えされたのが、何を隠そう創造神様のお一柱、ツク=ヨミ様でした。
そのお姿を、絵で見たことが有ったので、絶対に間違い無いと思うのですが…
神にお茶を淹れさせるって一体?
「はて…後ろのお嬢さんは見ない顔ですが?」
『おっと、この娘はエトランだ。エッタって呼んで良いぞ?知らんけど…』
「へえ〜、エッタさんかい、そりゃイイね。はじめましてエッタさん、ヨミだ。」
は、ははははじじめますって…わわ私はエトランで、ご、ございます…
「あっーハッハッハ、そんなに緊張しなくっても、取って食ったりしやしないよ?」
…緊張するなって方が…絶対に無理だと思います…決して口には出せませんが…
『で、なんの様だ?』
「おいおい、相変わらずせっかちだね?それとも忙しいのかい?ゆっくり行こうよ…」
『お?…おう…』
いやあ…生で神様に会ってますけど…とんでもない事ですよね、これって…
「なに、最近ちっとも顔を出さないんで、皆が会いたがって居たんだよ。まあ…それだっけちゃあそれだけ何だけどね…」
『ああ、お前も知ってると思うが、アーラントにバッタが湧いてな…色々やってたんだよ…』
「いや…なんなら君が誘導してたんじゃ無いのかい?」
『え?…まあ…そうとも言うが…バレてた?』
まあ…流石にばれるでしょ?神様ですから…
『で、みんなは?』
ヨミ様に案内されて、城内に入っていきます。
特に豪華な装飾など無いと云うのに、寧ろ荘厳で、
見事とか…決してそれだけでは語れないのに、
圧倒されて、それ以外の言葉が出ませんね…
長い廊下を抜けると大きな中庭があって…
そこには大きな噴水が有りますね…一体こんな山の上でどうやってお水を確保されているのか…
いや…だから神様なのかな?
小さい女の子の両手を、それぞれが繋いで女性が御二人、少女と共に近づいて来ますね。
そして一斉に、走って三人で王様に飛び掛って…?!
で、それを王様が受け止めました。
多分なんか、いつものヤツって…そんな感じがします。
で、地面にひっくり返えった王様の上の三人がこっちを見てますね。
あ、どうもはじめまして、エトランと申します。王様のお手伝いをさせて頂いています…
今度は一斉に私に向かって三人が突進して…ぶつかると思った瞬間…
止まってくれました。
「ねえ、貴方がエッタさんから聞いた、新しいエッタさんなのね?」
一番小さな女の子が聞いてきましたので、はい、そうです。って、答えました。
「私はヒルメって言うのよ!」元気に自己紹介して下さいましたが…
ヒルメ?はて…そう言えば、創造三神のお一柱様にも、確か…
え?…
…えーっと…ひょっとして…
…?
…一番偉い神様でした…
知らぬこととはいえ、申し訳御座いません、不敬をお許し下さい…
「ウフフ…良いのよ。それより、貴方の事を教えてよ!」
キラキラした目で、すっごい、グイグイ来ますね。
「こらこらヒーちゃん、お姉さん困ってるでしょ?」
「だってええ、いいじゃないのよぉ…」
「立ち話なんてしないで、ゆっくり座ってお話しましょうよ、ヒルメちゃん?」
両横に居られた女性御二人が、救いの手を差し伸べて下さいました。
「では…あちらで」
笑顔が素敵な女性が、東屋を指して…
皆で東屋へと移動しました。




