早速お買い物に 前編
長らくの出向から帰って、まず最初にお風呂を堪能しました。
改めて、この暮らしの偉大さと重要さを痛感しました。
決して、失ってはいけません。必死に維持していこうと思います。
次にたこ焼きです。
差し入れで頻繁に食べる機会はあったのですが、やはり目の眼で焼きたてが至高なのです。
懐かしい町並みを見ながら頂くたこ焼きって、ますます帰ってきたなあって、実感が湧いてきます。
あっ、そうだ。
キャラバンの時のあのお店、今から行ってみよう。
そういえば、どこら辺りに有るんだろ?
まあ…散歩がてら探しましょうかね。
ひどい状態だったアーラントと違って…いや、そりゃ当然ですが、
綺麗だし落ち着いてるし、歩いているだけでも気分がアガって来ますね。
そういえば、どんな店だって必ず有るって、前に聞いてましたが、実際、色々と有って驚きます。
ココも、専門店なのでしょうが、
まさか短剣のみの専門店?って…ちょっとマイナーでニッチだと思いますが、それこそが専門店…なのでしょう。
え?いや、これって包丁ですか?ああ成る程、成る程。豪華な飾りがついていたのでてっきり…
調理器具や制服のお店、調味料、そして食材…成る程、この辺りは食に関するものの場所ですか。
どんどん歩きます。
次こそ武器や防具ですね…
まあ…気にはなるのですが、きっと立ち止まったら最後…そんな気がしてきたので、
なるべく見ないようにしながら、急いで通り過ぎます…
なる程…
この感情がまさに、後ろ髪を…って、やつなんでしょうか…
あ!…あの紋章の旗…あれは間違い無く、キャラバンで来てた商会のものでは?
やっぱり?…生活雑貨と香辛料…そして、多分最大の目的…グリフォン像が陳列されていますよ。
流石にキャラバンでは運べそうもない大きな物や、大理石の物も有りますね。
うわあ〜…アチコチに目移りしちゃいますね。
「どうもいらっしゃいませ…グリフォン像をお探しですか?…」
あ、いえ、立派だったんでつい、見とれちゃって…
「ホッホッホ…そうでしょう、そうでしょう…なにせここまで細かく仕上げられた像など、そうそう御座いませんからね…」
ええ、どれも大変立派で、まるで今にも動き出しそうです。しかも…本物と見まごうばかりですよね…
「ほお…お嬢様は中々お目が高い様ですね。これらの作品は全て、本物から型取りされたものでして…他所の…想像で造った物とは、所詮比べようも無い、当商会が誇る、極めて貴重かつ、大変素晴らしい至極の逸品なのですよ…」
なる程、それは凄いですね。ど〜うりで、本物にそっくりだと思いましたよ。
「え?…」
…ええ??!
「失礼ですがお嬢様、お名前をお伺いさせて頂いても?…」
あ、はい、私、エトラン、エトラン アズ スガストルネ…と、申します。
「え?まさか…あの?…」
あの?…の、意味が判りませんが、エトラン…です。
「こ、これは失礼を。ひょっとして、王様…直属の、エトラン様で御座いましょうか?」
あ、はい、そうです。
「こ、これは大変、失礼致しまして…そうですか、そうですか、貴方様がエトラン様でしたか…」
んーと?…王様直属は直属…ですけど…そんな御大層な身分では有りませんので、どうかお気遣い無く…
「そ、そうは参りません。直ちに商談室をご用意致しますので…」
えーっと…なんか大事になった気がしてきたので…
ちょっと帰りたいです…




