祭りの後は寂しいですね
約十日ちょっと…お世話になったキャラバン隊。
キャラバンが明日、アーラントから母国へと、帰ることになってます。
なので?
買い忘れなど有ってはいけませんからって、
全く謎の意見を残して、
ソフィア様達が、しょっちゅうキャラバンに入り浸ってます…
出来ればあれくらい、熱心にお仕事もお願いしたいものですが…
その結果?
私達の執務室が、色々とおかしな事になっております。
何故だか、壁には剣や斧、槍なんかの武器が並び、
壁際には複数の彫像や彫刻…
当然ですが…
王様の武器がその真ん中です。
何故か皆、それをご神体って呼んでます。
まるでどこかの、怪しげなお店の様で…
一体全体、ここはなんの部屋だ?って…そんな感じです。
まあ、キャラバンなんて滅多に無い事だし、
なんとあの御三人は、御自分でのお買い物も、
実は生まれて初めてなのだそうで…なる程…
多少は目をつぶりましょうか…
そりゃ、はしゃぐよね…はしゃいじゃうわよね…
でも…日毎に執務室が、妙に男臭くなっていくのは、一体、如何なものかと…
女性、しかも嫁入り前しか居ないはずなのに?
立派なグリフォンの像を見ながら、そう思わずにはおれません。
そう言えば、そもそもアーラントに無かった商売である一部の屋台、
そこらをどうかアーラントに残してほしいと、
昨日、王女様から嘆願書が届きまして、
すぐに王様にお話をしたところ、
直ちにキャラバンの総責任者のミートン様という方と、
更には王女様を交え、
城内にて緊急会議を行いまして…
結果、アーラントの全面バックアップの元に、シャダ商会のアーラント支店が出来ることが決定しました。
まあ、店舗は多少、もう少しあとの話しにはなるでしょうが…
え?…ひょっとして…?ウソ…
そうだ…きっとそうなんだ…
多分、これも王様の計算のうち…だったのでしょうね。
うわあ…凄いな、
深謀遠慮とか、言われる訳だ…
全ては手のひらの上か…感服してしまいますね。
そして、大きな荷物を抱えて、執務室に御三人が帰還しました…
あんたらは業者ですか?…
そう聞きたくなる程の、大量のお買い物ですね。
きっと、いえ、間違い無くキャラバン隊からは、感謝されると思いますよ。
ただ…
いつか御自身が国へ帰るときに、荷物になるってご理解…
…してませんね。
なる程…開き直りが寧ろ、清々しいですね。
満足そうで…やりきったって、お顔ですね。
まあ、それで気が済んだら、いよいよお仕事もお願いしますね。
ちょっと…これ以上お部屋が狭くなっては仕事に差し支えますから、
今の荷物は全て、一切合切、
全て御自身の自室で広げて下さいね。
ここはもう駄目ですよって、
ちょっと、マゼラン様?
今、舌打ちが聞こえたのですが?
表では、
いよいよキャラバンの片付けが始まってますね。
どんどんと空き地に戻っていきますが、
それがちょっと、物悲しいです。
ただ、そもそも帝国には複数の店舗が有るって、ここで初めて知ったのですが、
これで帰ってからのお楽しみも出来ましたね。
正直…
帰ったら私も、商会でグリフォン像を買うような気がしますね。
勿論、誰にも内緒ですよ。
そもそも、私はグリフォンに乗って、空だって飛んだんですよ。
なので、嫁入り前とはいえ、自室にグリフォン像の一つや二つくらい、
有っても全然、良いと思うのですよ。
きっと、お空を飛ぶような、とっても素敵な夢だって、何度も見れちゃう気がします。
ふふふ…帰った時の、一つ楽しみが出来たわ。
ちなみに、
アーラント女王陛下の背中…
玉座の後ろにも…
ご神体…うちの王様の武器、
ドラゴン壊し が、キレイに飾られています。
…
いや、何やってんだ…この人は…




