そしてようやく…
色々な困難を乗り越え、我々はついに休日を一日…
たった一日ですが入手出来ました。
流石に一時帰国等、夢のまた夢でした…
それでも結構な無理矢理でしたが…
だがしかし…
寝て起きたら、もう夕方で一日は終わっていた…
別に特殊な能力もなにも特に持たない私ですが…
そんな未来がハッキリと見えました。断言出来てしまう…
これではイケませんね、折角のお休みなのですから、
なんとかお出かけをしたいじゃ無いですか?
そうですよね?
そうです、大事なオニキスちゃんのお食事だって、是非ともしてもらいたいのです!
そんな訳で…燃えてるろうそくの軸に取り付け、そこまでろうそくが燃えたら外れるように、
オニキスちゃんにお願いして出して貰った糸をロウソクに結んで、
天上の梁に糸を廻し…あ、それもオニキスちゃんにお願いしまして…
そこまでは大きく無いですが、この部屋の鍵をぶら下げて…
丁度顔の辺りに落ちる仕掛けを造って見ました。
目に当たると流石に危険なので、布で包んでますよ。
既に一度実験してて、作動には問題無いことは確認してますよ。
では、さっさと寝ます。
そして朝。コチンっ…て包みが落下し、無事に自力で起床する事に成功致しました。
そうです、やればできる子なのですよ。
ただやらないだけで…
ロウソクのせいで?
思っていた時間よりもかなり早く起きてしまった様ですが…
これも何かの縁だと納得して…早速お出かけの準備をしますね。
まだ早朝でしたが、既にお城では多くの方が色々とお仕事をされています。
特にお食事の用意は、
何かと時間が掛かりますからね。
お仕事をされている方達に軽く挨拶をしながら、入り口の門番の方に散歩に行くと伝えたところ、
護衛の方がお一人、私に同行する事に…なってしまいました。
いえ…オニキスちゃんと一緒なので大丈夫ですと、何度も言ってみたのですが、
既に貴方は誘拐の実績が有るので…と、言われてしまい、渋々納得して…
実績って言いますが…私のせいでは無いと思うのですけどね。
でもまあ、ガイドさんだって思えば有り難いですね。アーラントの地理感とか一切無いので。
一番の目的は、オニキスちゃんのお食事です。
なので、魔獣が出そうな場所を聞いたら、速攻で叱られてしまいました…
ちょっと待ってくれと、
誘拐の次は魔獣か、と…
まあ…確かに。
仰っる事は理解できます、正しいです。
ですがそれでも、私には、魔獣か獣の血が必要なのです…
え?違う、違う、違いますよっ、わ、私じゃ無いです、私じゃ。
ホントによして下さいよ、私をなんだとお思いですか?
仮にも乙女は、魔獣の血なんか吸いませんっ!!
こっちの、ほらこっちのオニキスちゃんの、ですよ?
良いですか?
私な訳、無いじゃ無いですか?ほんとーに本当に、止めて下さいね?
もしも…悪い噂が立ったら、絶対に恨みますからね?
そして…この子見た目は小さいですが、うちの王様の使役されています、あの神獣様の分体ですよ?
強いなんてものでは有りません、良いですか、超絶、滅茶苦茶強いのです!!
そこいらの魔獣如きが束になったとて、この子の前ではただの有象無象ですから、
ね〜え、オニキスちゃん♪
ほら、今ピョコッてしたでしょ?お返事だって余裕なのですよ。
結局、更に六人護衛が増え、ようやく森に入ったのですが…
そこに早速現れた大きなイノシシさんでしたが…
護衛さんたちが剣を抜く前に、オニキスちゃんが一瞬で仕留めてしまいました…
オニキスちゃんの目が光ったと思ったら、
その次の瞬間、オニキスちゃんがぴょんって、飛んだかと思ったら、
糸の塊?を飛ばして、
イノシシの動きを止めて、
首元に噛み付いたら、イノシシは絶命した様です。
ほんの数十秒位の、それこそあっと言う間にでした…
護衛さんたち、口をパクパクさせて驚いてますが…
ほら、これでご理解頂けましたね?
あんなに大きなイノシシだって、余裕なのです。
うちのオニキスちゃんは強いんです。この地上でほぼ、最強の種族、生態系の頂点なのですよ?
…って、確か騎士長さんが言ってました。
さあオニキスちゃん、待望の…ん?私の待望かな?
ま、まあ…お食事です。遠慮無く召し上がって下さいね…私何もしてませんけど…
あ、見てると食べづらいですよね?了解です。
はい皆様、回れ右でお願いします。
王様から聞いてはいましたが、ホントに血を吸うだけのお食事だった…
ある意味?血抜きを終えた獲物は、六人の護衛さんたちが運んで下さいまして…
以降…護衛等とはおこがましい…護衛では無く、ただの運搬要員…が、
常に、私のお散歩には派遣、同行される事となりました。
めでたし、めでたし?
うーん、なんか違う…
これを散歩と呼ぶのには、若干抵抗が有るな…




