そして次の日
おはようございます、本日も良いお天気です。
昨日の、空を飛んだ記憶がまだ、鮮明に残ってる…
よし、今日も頑張るぞ!
軽い朝食を済ませ、身支度を整えて、自室を出る。
そして、すぐ隣の部屋へと出勤…移動する。
そして、お掃除とお茶の用意。
うん、完璧だぞ。
そして、入り口で大臣をお出迎え…
ん?…ところで真王様って、
ここに…お越しになられるのかな?
一応お茶も、もう一人分増やしとこうか…
そして…いつも通りに馬車が着き、ヘンリエッタ様が降りて来られた
。
おはようございます。挨拶をし、部屋部屋向かうと、
既にそこには真王様がいらした…
慌ててご挨拶をすると、真王様は軽く手を上げられ…
「堅苦しい挨拶は抜きで良い、なんなら、おっす、でも良いぞ?」
え?…
…
ほら神様ったら、またそうやって困らせて…
彼女固まっちゃったじゃないのよ、もう…
「お、おう…」
あ、あの、お、お、お茶をご用意しますね、
あ、エッタさんちょっと待って、
この方はね、コーヒーでお願いね?コーヒーの場所判る?
あ、はい、かしこまりました。多分…大丈夫です。
困った、実は…初めてでした、コーヒー淹れるのは。
この豆…一体どうすれば良いのか?
困ってると、ヘンリエッタ様がやってきて笑顔で、詳しく教えて下さった。
先ずは…この道具で、豆を細かく砕くの、ここに入れてね、
そう、そこの取手を回すのよ。
挽いた豆は、この布の上に乗せて、ゆっくりとお湯を注ぐの…
お湯を注ぐと途端にに、部屋中にとても良い匂いが広がった。
…ど、どうぞ。
うむ、ありがとう。
うん美味いな、合格だ。
真王様は、笑顔をお見せになられたので、私はほっと胸を撫で下ろした。
王様、一体いつ、ここに入ったんだろう?…
そしてしばらく後、扉がノックされて、
リースベラ上級大臣様が入室された。
お部屋に入ると、一度静かに膝を着かれ、頭を下げたあと、特に挨拶も無く、笑顔で椅子に座られた。
え?あれが…正解なのかな?
…堅苦しい挨拶とそうじゃない普通の挨拶の、境界線?…なのかな?
ところでさあ…親戚さん、ここ、どうすんの?
はい…、まだ草案では有りますが…
我が城の建城30周年を記念し…
本当に今更ですが…正式に、ここを国として、世間に発表します。
まあ…今更ですが、アハハ。
この部屋を建国記念事業実行委員会本部として、
さしあたって秋の建国祭を軸に、その他各種イベント等の企画、運営を行いつつ…
後も、以降の国のイベントなども、一括で調整する部署として、存続させる予定です。
その一環で…
神様の偉大な足跡を記した本を「却下」つ…
いやいや、神様、貴方ですよ、貴方様が今年は盛大に、とびっきり大きな祭りでも…って、
そう仰ったのは?…ですよね?
その主役のた「却下…」めの…
いや神様、これは既に決定事項です、ここの公式記念事業の一環です。
中止になど、絶対出来ないのですよっ!
良いですか、たまには少しくらい、王様っぽい事や、神様っぽい事をしないと、
他所のヘボ宗教にいい様に舐められますよ?
良いんですか?
多分、ヨミ神辺りは、それを聞いて、腹を抱えて笑ってますよ?
「え?…ヨミに舐められんのは、ちょっといやかもだけど…」
じゃあ、もうさっさと諦めて、皆さんに協力して下さいね。
「お、おう…」
では、改めて。
昨日の議会での意見交換に於いて出た、有益な複数の意見を選別し、
精査し検討した結果、
このエトラン嬢には、
只今より、真王直属の記録官、の役職…准大臣職相当を用意しました。
故に、あらゆる部署で有っても、彼女の意見がが優先的に成りまして、
神様の行動を補佐し、記録する事が出来る様にとの狙いですね。
まあ…秘書官の仕事も兼任ですな…
「ちょ待って…するってえと俺、この娘っこ、ずっと一緒に連れ回すの?」
はい、当然です。
え?…メンドクサイ…
は?何も聞こえませんね…
実は、もうミュー様には、繭の作成を依頼しておりますし、
適当な連絡係の派遣もお願いしてますよ。
グヌヌ…はかったなシャア…いや、ミュー…
既に、周りからがっちり固めてやがったか…
あ、あのー
…肝心の私は、一体どの様にすれば…
ああ、エッタさんはね…
まあ…どれだけ危険な戦場であっても、神様の横に居る限りは、絶対に無傷でしょうが…そこはまあ、心の準備も出来てからおいおい…
ま、まあ最初、当面は軽く…
うーん、軽く、の線引きが、以外に難しいですが…
取り敢えず…
朝は、ここで神様に拾って頂いて、
夕方辺りまでご一緒して頂いて、
お仕事を手伝ったり、記録したり…
凡そ、そんな…感じですかね。
「は、はい…」
そうそう、これをお渡ししますね。
おーい、
そう言って、リースベラ大臣が廊下の方に声を掛けると、
荷物と共に、男性が入室された。
「はじめまして、リースベラ大臣の秘書官、アズマと申します」
こちらが、用意した御荷物一式になります。
そこには、とても大きなカバンが一つと、
とても豪華な革の表紙が着いた、ノートと呼ばれる、無記入の白い紙の束だった。
更に、その紙の束の予備と、記入する為の筆…
そしてこちら、
他国での活動資金、金貨100枚と、
移動や潜入の際のお着替も一式…、
そして、体調不良の際の各種薬剤に、怪我の応急処置用の包帯など…
そして、神様がおいでの場合は不必要でしょうが、
念の為、緊急時の水と携帯食、
こちらが、それらを纏めた御荷物一式に御座います。
「…緊急時?」
ま、まあ…一応、念の為ですよ、念の為。
大丈夫ですよ、
仮に、世界の反対側に居ても、まばたきする間に、
直ぐに帰ってこれますから。
「は?…はあ」




