第47話 第二階層
ボスを倒し、階段が現れたので次の階層へ進む。
前までは、ダンジョンが空間ごとに分かれていたのでフロアと呼んでいたが、この迷路型の時は階層と呼ぶことにした。
ということで第二階層に入ると、やはり第一階層と同じように迷路があった。
「そういえば、ここも敵が変わったりするのかな。とすると、何が出てくるんだろう」
:さっきの鎧を着たやつとか
:群れた豚頭だろ
「更新前と同じ順番なら、ここはあいつが群れて出てくるのか?でも、通路的に1匹でギリギリだし、複数というのは無理があるか。だとすると、なんだろう」
:ステテコ履いた豚頭出てこないかな
:↑なんでステテコ!?
「いや、ステテコはないだろステテコは」
視聴者達と、この階層にある敵について話し合いながら進んでいくと、遂に答え合わせをするタイミングが訪れた。
ドスン、ドスン、と足音が響きはじめたかと思うと、ソイツは奥の暗がりから少しづつ姿を見せてきた。
その体には胸当てだけ付けており、右手には重厚な盾、左手には刃渡りの大きな斧がぶら下がっている。
「来たっ」
:がんばえー
:鎧着てるけどなんでこんな中途半端
相手は俺に気づくと、ぶら下げていた斧を持ち上げ、近づいてきて振り下ろした。
咄嗟にバックステップをし、攻撃を躱した後、振り下ろしの後隙を狙って斬りかかった。
まずは攻撃できなくしようと腕を狙ったが、盾が邪魔になって失敗してしまった。
「盾が邪魔だな、早急にどうにかしないと」
盾のせいでうまく攻撃できないので、盾の方から解決するよう、舵を変えた。
とは言っても、どうしたら良いだろうか。
ぱっと見、盾は鋼のようなもので作られており、壊すのは難しそうだ。
それなら、盾を持つ手を斬るなりなんなりすれば、いいのではなかろうか。
しかし、盾という物の性質上、それを持つ手を攻撃するのは困難だ。
そういえば、ブ◯ワイでは敵の持つ盾を大剣で弾いていたな。
やってみたら意外とうまくいくかもしれない。
早速魔力で大剣を作り、試してみる。
ガィン!
大剣を振り、盾を弾くように当てた。
金属同士がぶつかったような音を立てて、盾は狙い通り相手の手から離れた。
しかし、盾を弾き飛ばした反動か、大剣が振動でブルブルと震えてしまった。
振動が治るまでまだ少し待ってから、盾を落として無防備な(鎧を着ている)敵へ斬りかかった。
相手は盾を弾かれたことで、混乱している。その隙を突いて、なんとか倒すことが出来た。
「よっしゃ、倒せた。こいつの倒し方もわかったし、どんどん先に進むか」
:まじか、疲れないの?
:そろそろ休憩しとけ
「休憩ィ?まだ疲れてないから大丈夫、大丈夫」
そう言って、また奥に進みはじめた。




