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第42話 大幅記録更新


ブレスレットの能力は大体確認することができたので、早速タイムアタックに挑戦するため、敵を掃討した。


軽いウォーミングアップのつもりだったが、コンディションはバッチリ。


準備運動で体をほぐして、いざ挑戦だ。


「ブレスレットの効果は、発動してから中に入ろうか。この一回こっきりになるけど、終盤でも使った方が楽だろうし」


:あーあ勿体無い

:妥当かな?

:いや、やり直しが効かないのは苦しすぎだろ


反応がすこし悲しそうだったので、ちょっと様子見してみる。



しばらくコメントを眺めていた感じはこうだ。勿体無い派とやってけ派が対立してるけど、両方俺の意思を尊重するらしい。


元々俺は2回とも今回で消費するつもりだったのであまり影響は無かったが、今後もこう言うことがありそうだし、頭の片隅にでも置いといた方がいいかもな。



「よし、準備はできたから行くぞ。すまんが考えを変えるつもりはないぞ。2回とも使わせてもらうから」


:了解

:はよいけ



ブレスレットの効果を発動して、10秒ほど待ってから、タイマースタートしてダンジョンに入った。


時間停止をしてるおかげで、第一フロアはゴブリンが現れなかった。第一フロアは俺が侵入した後にゴブリンが発生していたのを確認しているので、時間停止によってその辺にも影響してるのだろう。


第二フロア以降も、時間停止のおかげか、ゴブリンがいなかった。ずっと気になってた「ゴブリンはいつリスポーンしてるの」問題も、全てのゴブリンが俺がダンジョンに入ると同時に湧いてるものと考えていいだろう。


第六フロアまでは、敵がいなかったので楽に通り過ぎることができた。


第七フロアに入ると、どうやら時間停止の効果時間が終了したようで、ゴブリンが湧いていた。


ただ、スポーンしたばかりなので初期位置から動いておらず、都合よくフロアの出口との間が空いているので、ストレスなく第七、第八、第九と進めた。


第十フロアまで来ると、ゴブリンが移動していて、倒すか遠回りしないといけなくなってしまった。


しかし、俺は元々その状態で攻略していたのだ。そんな場合の対処もバッチリで、進路上にいるゴブリンは投擲で倒して、空いた空間を一気に駆け抜ける。


第十一フロアに入った。敵はやはり初期位置から移動していて、無視して突っ切れるような状態ではない。第十フロアと同じようにしてもいいが、それではあまり芸がない。


チラリとタイマーを確認すると、後3秒でブレスレットのリキャストが終わる。ブレスレットが使用可能になると同時に時間停止をしてゴールしようと思うのだが、今の状況だと敵が邪魔で一直線には行けない。


「こっちだよ!」


余った時間を有効活用して、俺は敵を誘導した。


「ギャ?」


上手いこと数体だけ釣れたので、リキャストが終わるのを見計らってブレスレットの力を使う。


誘導したおかげで簡易的な通り道が作れたので、全力で十二フロアまで走り切った。


「タイマーストップ!」


ゴールできたことを確認した次の瞬間、どっと体に疲れが出てきた。

5分ほど休憩して、記録を確認する。


:やっぱはえーな

:途中から目で追うのを諦めたレベル

:後から0.5倍速で確認しよ

:よく頑張った!


コメントも、俺を称賛するものばかりで、めっちゃ気分がいい。


慣れた手つきでウィンドウを開くと、こう表示された。



NO.79ダンジョン

攻略者 ユウジ・タカナシ

攻略補助者 なし

攻略所要時間

54秒

報酬

1週間以内 移動速度アップのシューズ 受取済み

1日以内 攻撃力アップのグローブ 受取済み

1時間以内 時間停止のブレスレット 受取済み

1分以内 更新の権利 受け取り可能


更新回数 0




「しゃおらあぁぁぁ!やったぞぉ!」


ついに、ついに1分を切ることができた。

とりあえず更新の権利を受け取って、今日は配信を終えた。

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