第22話 リベンジ
ステータスを確認し終えた俺は、第11フロアへと足を踏み込んだ。
「メンツは先週と変わんねえな。でも、今はタイムアタックしてるんだ。手加減とかなしで消し炭にしてやる。」
残っている魔力を全て魔力剣に注ぎ込んだ俺は、ハンマーのような形に変形させ、一箇所にたむろしているゴブリンたちを叩き潰した。
突然の出来事で断末魔すらもあげられなかったゴブリン×15は、可哀想に霧となって消えてしまった。
:今の、コラボの時に使えなかったのか?
:タイマーストップはどこ?
「これ自体は、コラボの時でも使えたけど、コラボだったから、使うのを躊躇ったんだよ。ほら、共闘感を出したいしな。カウンターストップだが、12フロアに入った時だから、まだ止まってないぞ。」
そう言いながら俺は12フロアに入り、タイマーを止めた。
記録は1時間15分27秒58
うん、それなりかな。
フロアごとの移動にかなりの時間をかけてしまったから、このくらいか。2度目の挑戦でこの時間なら、後でもらえる報酬でかなりの時間をカットできそうだな。楽しみだ。
:もらえる報酬はシューズとグローブか。
:1時間と少しか。順調だな。
何もアナウンスが鳴らなかったためオブジェの本の背表紙を押し込んで、ディスプレイを出した。
スクロールすると、報酬のところの枠が光っていたのでタッチしたら、ディスプレイからシューズとグローブが出てきた。
「うおっ。こんな出てき方をするんだな。デザインは、うーん。俺にセンスがあるかわからないけど、シューズは日常的に使ってもおかしくないんじゃね?」
:普通にデザインいいなそれ
:厨二チックじゃない。やり直し
「流石にグローブは言い訳しにくそうだけど、かなり有用じゃないか?通学する時もこれ履いてればかなり楽になりそう。」
:そういや学生だっけ
:いいな学生に戻りたい
「しばらくはこうやってRTAを配信しようと思うが問題ないな?更新できるぐらいまではこれを続けて、更新できたら一度ゆっくり攻略しようと思ってるからよろしく。」
:おk
:定期的にしかも半永久的にRTAを見られるとか最高だろ(RTA厨並感)
:おつー
配信開始から約1時間半。少し早いかもしれないが俺は配信を終わることにした。
今話で第二章は終わりです。閑話を2話挟んでから、第二章へ入ります




