プロローグ
第一章 目が覚めると
目が覚めた。
助かったんだ…。でも見慣れない風景。
病院?いやでも豪華過ぎない?でも痛みがない。死ぬかと思った!夫は良い人だったけど、事故で早くに亡くなった。そういうことはあるんだけど、まだ40代だし、まだそっちの世界にはいきなくないな。
何が何だかわかっていないところへ
「奥様、お加減はいかがですか?」
と女性が話しかけてきた。
女性を見ると、なんか漫画やドラマで見たことのあるメイドさん??
少なくとも医療従事者の服装じゃない!
夢?夢よね?
黙っていると、「奥様はまだ混乱しているようだ。
」
他のメイド服が、「もうこのまま何もわからないのかもしれないわね」
などの会話が聞こえてきた。え、患者の前で話すこと??
と、とりあえず少し腹も立ったので、
「少し混乱しているけど、わからなくなるってどういう意味?私の身体のことだからきちんと説明して」
と言うと、わからなくなると言ったメイド服の女性が
「お許しください!!奥様が倒れて気が動転したのです!!」
と跪く。
わかりもしないだろうと思って言ったんだろうな。
ある程度歳食ってるんだから、現状理解できないでもそれくらいわかるわ。気分悪い。
「少し休みます。」
とだけ言い残し、部屋から全員出るように頼む。
「承知致しました。急でしたので、少ししたらお医者様がいらっしゃいます。それまでゆっくりされて下さいませ。」
と、最初に声を掛けてくれたメイド服の女の子が言い、全員部屋の外に出てくれた。