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おなじみクライマックス

 やるなっ!


 え~。

 私、むかーし、発泡剤でリバースしまして、それからトラウマになって、しばらく胃透しの検査受けてなかったんですよ。結婚を機に奥さんの「受けなさい」の鶴の一声で、現実逃避から向き合うようになったのでした。

 だけどぉ、やっぱり緊張します。

 よりによって、これって健診の最後なんですよね、まさにメインイベント。

「山本さん」

 いよいよ名前を呼ばれて、本をバックに戻し、検査室へ入ります。

 服を着替えて先生と対面すると、シャカシャカと、バリウムが出来あがっております。

「じゃ、発泡剤とこれを(少量の水)」

「先生」

「はい?」

「私、発泡剤は飲むのヘタクソなので、バリウムと一緒にちびちび飲んでいいですか」

 真剣な眼差しで訴えます。

「ああ、そうでしたか。では、頑張りましょうね」

「はい」

 右手に発泡剤、左手にはバリウム。

「ごくり」

「バリウム検査にも使うので・・・」

(はい)

 こくりと頷く。

 ちびちび。

 なんか、油断して発泡剤が口の中ではじけるのを無理矢理、バリウムで流し込む。

「はーい。辛いけど、頑張ってくださいね~」

(はい)

 こくり、こくり。

「はーいOKです。こっから検査に入ります。もう少し頑張りましょう」

 で、例の如く、ぐいんぐいん回って動く、台に乗せられ、先生の指示で右向いたり左向いたりと・・・。

「お疲れ様でした。げっぷしていいですよ」

「ありがとうございます」

 今年も、なかなか手ごわい相手でした。

 


 ふひぃ~。

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