009-003 ありがとうございます!!
「さて、現実を直視させられて落ち込んでいるMoMoちゃんに朗報です」
「なんですか?」
いじけながらも僕は返事をする。
「MoMoちゃんは、オレみたいに、ヤマを張ることはできるか?」
「無理ですよ」
「じゃあ、K.A.I.みたいに、全部を覚えることは?」
「それも無理です」
「なら、部長みたいにコツコツ勉強することは?」
「それはできますけど、テストは明日からですよ。もう時間が足りないですよ」
「だよな」
「もう!何が言いたいんですか!?」
ネチネチと事実確認してくるyou先輩に僕は声を荒げてそう言った。
「なら、オレが範囲を指定して、指定された範囲を全部覚えることは?」
「え?まぁ、それなら、まだ現実的と言うか…」
「そんなわけで、朗報だ。オレがヤマ張ってやるよ。ハズレても責任は取らねぇけどな」
「良いんですか?」
「MoMoちゃんが補習で大会出れなくなったら、オレ達も巻き添え喰らうからなぁ。仕方なく協力してやんよ」
「本当ですか!?ありがとうございます!!」
「あっひゃっひゃっひゃっ」
頭を下げて感謝する僕を見て、you先輩は高らかに笑う。
「何言ってんの。恩着せがましく言ってるけど、要はMoMoが部活に来れないとあんたが寂しいからでしょ」
と、K.A.I.先輩が言う。
「はぁ!?ば、バカ言うなよ!寂しい?オレが?そんなわけないじゃん。も、MoMoちゃんも勘違いするなよ!」
「えっ、あっ、はい」
「MoMo。今回ばかりは時間がないから許すけど、一夜漬けは感心しないな。次からはしっかりと勉強するように!」
Tomo先輩は諭すようにそう言った。
「はい。そうします」
僕もしっかりと反省して、そう答えた。
この後の時間はと言うと、you先輩にテスト範囲を更に絞ってもらい、K.A.I.先輩に覚えるコツを、Tomo先輩には勉強のコツを教えてもらった。
部活の時間が勉強に消えていくのは、僕としてはすごく悲しかったけど、「もし補習になったら、今日以上の時間が削れることになるよ」と言われて、それは確かにそうだなと思った。




