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日々原高校ゲーム部  作者: 名波 和輝
006 GW(2041)
32/83

006-011 そう思うだけで少しゾッとした


【東2局】

ドラ表示牌:8

K.A.I.:25,000

Tomo:25,000(親)

you:23,000

MoMo:27,000


〈MoMo 配牌〉

一六⑦⑨235789南西西


 良い感じの配牌だ。


 ドラが面子になってるし、自風の「西(シャー)」が重なっている。


 これは早々に西を鳴いて早上がりだ。


 そう思っていると、2巡目にTomo先輩が西を捨てた。


「ポン!」


 僕は南を切った。


「鳴くの早いね〜、MoMoちゃん。のみ手かな?」


「どうでしょうね。役満かも知れませんよ」


 なんてバレバレなブラフをかましてみせる。


「お〜。怖い怖い」


 you先輩も冗談半分でそう返した。


〈MoMo 2巡目〉

一六⑦⑨235789[西[西]西]


 次順、六筒をツモった僕は、九筒を切る。


 よし、嵌張(カンチャン)両面(リャンメン)に変わった。


 ツモは良い。一索も鳴いて、着々と手作りが進む。


 そして、9巡目。僕は聴牌(テンパイ)した。


〈MoMo 9巡目〉

⑤⑥⑦7899[西[西]西][[1]23]


 六索-九索の両面待ちだ。


 高めの九索は出ないだろうな。


 僕はそう思いながらも、ツモり続ける。


 されど、引けず。


 そして、13巡目。


 you先輩が六索を切った。


「それ、ロンです」


「のみ手だと、思ったんだがなぁ。ドラ2個も抱えてたのかぁ。西、ドラドラ、3900点か。まぁ、でも、まだ焦る時間じゃないな」


「2連続放銃ですよ。そろそろ焦った方が良いんじゃないですか?」


「満貫直撃1つでひっくり返るような点数差じゃ、オレは焦らねぇよ」


〈MoMo アガリ〉

⑤⑥⑦7899[西[西]西][[1]23] 6


【東3局】

ドラ表示牌:①

K.A.I.:25,000

Tomo:25,000

you:19,100(親)

MoMo:30,900


〈MoMo 配牌〉

一一一四五七八⑤⑦246東


 1巡目、僕がツモって来た牌はまさかの一萬。


 であれば…。


「カン!」


 僕は嶺上牌に手を伸ばす。


 ツモったのは、赤五筒。よし、ドラが1つ乗った。


 さらに、新ドラは七筒。


 このカン1つで、僕の手はドラが2個増えた形になる。


 立直をして、一萬が裏ドラにでもなれば、跳満まで見えて来る夢のある手だ。


 点数的にも2位との差は5000点以上あるし、ここはじっくり行こう。


 しかし、ツモに恵まれず、僕が聴牌したのは、13巡目のことだった。


〈MoMo 13巡目〉

四五七八⑤r⑦⑦234[一一一一] 三


 名残惜しいけど、赤五筒を切って聴牌だ。


 本当は立直したいところだけど、残りのツモ番やアガリ牌の数を考えると、ここは立直をかけない方が良い気がする。


 そんな予感は的中し、やはりアガれず。


 危なかった。2枚の裏ドラに目が眩んでいたら、リーチ棒を無駄にするところだった。


「聴牌」


「ノーテン」


「ノーテン」


「聴牌」


 東3局は流局。僕とK.A.I.先輩が聴牌となった。


 K.A.I.先輩が倒したその手に僕は2度驚愕した。


〈K.A.I. 聴牌〉

九①⑨199東南西北白發中


 まさかの国士無双、聴牌。そこで1度驚く。


 しかし、僕が一萬を暗槓してるので、アガリ目はなしだ。そこで2度驚いた。


 でも、もし、僕が嶺上開花(リンシャンカイホウ)でも狙って、カンを後回しにしていたら…。


 その国士無双に振り込んでいたかも知れない。


 そう思うだけで少しゾッとした。


「あひゃひゃ。K.A.I.は()()()()役満狙いかよ。しかも、MoMoちゃんが初手で一萬暗槓してんのによぉ」


「関係ないね。ぼくはレアな役にしか興味はない。凡手をアガるくらいなら、アガれない役満聴牌の方が価値がある」


「ま、どんな打ち方をしようが、K.A.I.の自由だけどな。それで4着取っても罰ゲームは受けてもらうけどね」


「ああ、自分らしく打って4着なら、それは本望さ」


「相変わらず、頑固だねぇ。ほい。とりあえず、K.A.I.とMoMoちゃんは1500点ね」


【東4局】

ドラ表示牌:東

K.A.I.:26,500

Tomo:23,500

you:17,600

MoMo:32,400(親)


〈MoMo 配牌〉

四四六八八①⑨34589西中


 早いアガリで親を連荘したい時に限って微妙な手だ。


 役牌も重なっていなければ、幺九牌(ヤオチュウハイ)(1、9、字牌)も多い。


 鳴いて、役牌や断么(タンヤオ)の、のみ手でアガるのは難しそうだ。


 かと言って、高い手に化ける気配もない。


 僕は手なりで進める。


 しかし、8巡目。


「ツモ。断么、自摸(ツモ)。30符2翻。500、1000」


 Tomo先輩のアガリだ。


〈Tomo アガリ〉

二二二六七八2245688 2


 随分と安い手だ。


 手変わりを待ってからの立直狙いだったけど、ツモっちゃった、って感じだろうか?


 ともあれ、東場は終了。


 点数はこんな感じだ。


【東場終了時点】

K.A.I.:26,000

Tomo:25,500

you:17,100

MoMo:31,400


「you先輩、調子悪そうですね。1人負けじゃないですか」


「まあ、見てな。麻雀は南場からなんだからさ。この東場の静けさが嘘のように荒れると思うぜ」


 南場突入である。

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