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日々原高校ゲーム部  作者: 名波 和輝
006 GW(2041)
29/83

006-008 僕は少し落ち込む


 先輩達はやっぱり凄い。


 猛者が集まるプロ上位帯だと言うのに、チャンピオン率は驚異の2割弱だ。


 5位までに入る割合で言えば9割に達するほど。


 初動で余程大きなミスさえなければ、中盤は安定していて、大抵は5位以上にはなれる感じだ。


 あっという間に先輩達はプロ7に昇格し、僕もアマ8まで一瞬で到達した。


―――


 そして、16:30過ぎ。


「今日はここまでだね」


「くっそ〜、3位か〜。最後はチャンピオン取って終わりたかったぜ。まあ、今日の目的はそこじゃないから良いんだが」


「何か目的があったんですか?僕、知らなかったんですけど…」


「あ、良いの良いの、MoMoちゃんは知らなくて。変に伝えて、肩に力入れられちゃうと困るからさ」


「どう言うことですか?」


「MoMoちゃんの実力が見たかったんだよね」


「僕の実力、ですか?」


「そ。この間まででさ、MoMoちゃんにはエイムが足りてないことは明らかだったんだけど」


「明らかだったんですね…」


 僕は少し落ち込む。


「じゃあ、特訓してエイムを身に付けたらどうなるかなって」


「どう、でした?」


「割と申し分ない。キャラコンとかエイム以外の技術は平均以上だし、エイムを昨日今日でガチガチの強者レベルまで持っていけたから、まあ、及第点って感じかな」


「本当ですか!?」


 少し「割と」と言う表現には引っ掛かったけど、you先輩に褒めて貰えたのは素直に嬉しかった。


「ほんとほんと。部長的にはどうよ?」


「ゲームの流れとして有利な状況であれば、私のサポートは必要ないだろうね」


「そいつは上々」


「あと5時間。それくらいの時間さえあれば、私の方も、MoMoに最適化したサポートを提供できると思うよ」


「OK〜。いやはや、MoMoちゃんが独り立ちしてくれて助かるね。オレとしても戦略の幅が広がるわけだし。…。とは言え、思ったよりMoMoちゃんの仕上がりが早かったな」


「駄目、なんですか?」


「いや、ダメってわけじゃないけどよ。元々GW丸々使ってMoMoちゃんを仕上げる予定だったから時間が余るなって。まあ、MoMoちゃんの自主練の成果だろうから、素直に褒めるべきなんだけどね。時間が余ったら余ったなりに+αを身に付けて貰うだけなんだけど、なんかMoMoちゃん、自分で認識してる弱点とかってある?」


「そうですね…。パッと思い付く限りだと、2つでしょうか?」


「ほうほう?」


「1つは、初動の弱さですかね。サブマシンガンやアサルトライフルが取れれば、勝てるんですけど、何も武器がなかったり、ピストルとかスナイパーライフルしかないと結構厳しいですね」


「格闘、ピストル、スナイパーライフルでの戦い方はK.A.I.に習うのが1番だろうな。どうよ、K.A.I.?」


「別に教えてあげるのは良いわよ」


 ソシャゲのスタミナを消費しながら、K.A.I.先輩はそう言った。


「で、ショットガンの扱いは、部長に習うか、ネットで調べるかだな」


「そうだね。正直、私もそこまで得意と言うわけではないからね」


「そんで、もう1つは?」


「はい。グレネードの扱いですね。いまいち要領を得なくて」


「まあ、それもK.A.I.頼みだな。K.A.I.はグレネードで相手を殺すあらゆる手段を知ってるからな。とりあえず、明日以降はK.A.I.に指導して貰うって感じになるんだろうな。つ〜訳で、よろしくな、K.A.I.」


「よろしくお願いします」


「ん、了解。わたしに任せておきなさい」


 そんな雑談もそこそこに僕達は解散した。


 九鬼先生が教頭に小言を言われる前に。

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