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日々原高校ゲーム部  作者: 名波 和輝
006 GW(2041)
21/86

006-001 だから、僕は強くなりたい


 GW初日。


 僕の強化週間の初日だ。


 きっと厳しい訓練が僕を待ち受けている。


 そう思うとワクワクが止まらなかった。


 別に僕は(しご)かれるのが好きなわけではない。


 でも、強くなれると思えば、それくらい大した問題ではない。


 ゲーム()()()に本気になってどうする。ゲームは楽しむためにやるものだ。


 そう思う人もいるだろう。


 だけど、僕はそうは思わない。


 ゲームは楽しむためにやるもの。その意見には賛成する。


 けれど、いや、だからこそ、本気でやるべきだと僕は思う。


 本気で取り組んで、上達して、勝てるようになって、成長を実感する。


 そのプロセスが大事なのだと思う。


 それは何もゲームに限った話ではない。


 勉強でも、スポーツでも、ゲームでも、どんなことも成長を実感する瞬間が1番楽しい。


 僕にとって、本気になれるものがゲームだっただけのことだ。


 それに、ゲームは勝負だ。


 だったら、負けるよりも勝つ方が楽しいに決まってる。


 だから、僕は強くなりたい。


 成長を実感するために、勝負に勝てるようになるために、僕は強くなりたい。


「じゃあ、MoMoちゃん。特訓、始めようか」


「はい!」


「でも、始める前に1つ問題。このゲームで1番大切なことって何だろう?」


「立ち回り、ですかね?」


「うん。まあ、正解。如何(いか)に有利ポジを取るか、如何に人数有利を作るか、そう言った正しい状況判断ができることは大事だ」


「じゃあ、これから、僕は立ち回りの勉強をするってことですか?」


「いんや、違う」


「えっ」


「立ち回りは確かに大切なことだけど、MoMoちゃんが身に付けるべき内容ではない」


「何でですか?」


「理由は2つ。1つは、オレがいるから。オレの指示をちゃんと熟せれば良いんだから、MoMoちゃんが立ち回りを考えなくても問題はない。そして、もう1つは、立ち回りはそんな簡単に身に付けられるものじゃないから。今のMoMoちゃんの実力だとコスパが悪いんだよ」


「じゃあ、僕はこれから何をするんですか?」


「そこで最初の質問に戻る。このゲームで1番大切なことをMoMoちゃんには身に付けてもらう」


「それはなんですか?」


「敵に弾を当てること、だね」


「そんな当た…」


「当たり前のことだよ。確かにね。でも、本当に1番大切なことだ。100点の立ち回りができても弾が1発も敵に当たらないんじゃ意味がない。そして、MoMoちゃんはそれができてない。そんな当たり前のことがね」


「でも、僕もちゃんとキル取れてますよ」


「はぁ」


 you先輩は深い溜め息を()く。


「なんですか?」


「そう思ってる時点でMoMoちゃんはダメ。あれは部長の援護があってこそだからね。まあ、論より証拠。訓練場入って貰える?」


「はい」


 僕は渋々訓練場(武器の試し打ちなどができるモード)に入る。


「サブマシンガンと弾だけ持って、ダミー(訓練用の的)から20mくらい離れて撃ってみて。あ、横移動とかしなくて良いから、その場で撃って」


「はい」


 僕は言われるがままに、ダミーを射撃する。


 ワンマガジン24発を撃ち切った。


「命中率は?」


「79.2%。19発当たった感じですね」


 8割は結構当たっているイメージだ。


「これを100%にして貰うから」


「100%!?プロでも無理ですよ」


「ダウト。それは嘘。20m棒立ちなら、少し練習すれば誰でもできるようになるから。つか、それぐらいやって貰わないと困る。と言う訳で、レッスン1『棒立ちで命中率100%を目指そう』。要は、リコイルパターンを身体に叩き込もうってことだな。武器はアサルトライフルとサブマシンガンね。ワンマガ撃ち切った時の命中率100%を10回連続でできたら、その武器終わりで良いから。ちなみに、アサルトライフルは60mね」


「わかり、ました」

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