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4. 母の正義
母が言うには最近父が「ジャンヌ、ジャンヌ」と寝ながら呟いていると言う。
何だ?私が村で一番ケンカが強くて、ジャネットと呼ばれているのが気に入らないのか?
剣の腕も、本物の剣を自分の腕のように使えるまでにはなった。
あと、男共を鞘のついた剣で殴るのは辞められない。
今度、父も殴ろうかな?と思いつつ聞いた。
「父よ?貴様の正義とは何だ?」
「おお、ジャンヌよ、お前は私の唯一の娘なんだ、最近お前が兵隊達と連れだって家から出て行ってしまう夢を見たんだ。」
「それがどうした?もしそうなったらどうするんだ?」
「愛しいジャンヌが嫁にも行かず、お父さんの夢のようになるのなら、私が川に溺れさせてでも引き留めるさ。」
「お母さん!?」
うん、直ぐに家を出よう、町にいるおじさんに頼んで町に行こう。