朝が終わって
朝が終わってリックとキャシーは、互いの挨拶も
そこそこに、仕事を始めることにする。
っと言ってもリックが教えキャシーが覚える、
という具合だ。しかし、キャシーは、ともかく
リックの心情は、穏やかではない。
「(あの記憶は、一体…。)」
「よう、どうした。暗い顔して」
話しかけてきたのは、上司のトーマス・リッケル
だ。リックは、彼に話を聞いてもらうことにする。
「トーマスさん、少し話が。」
「じゃあ昼食のときにでも。」
「ええ…。」
時間にして正午。
今は、晴天が広がっており、朝の雷など
信じられない程である。会社の屋上では、
肌寒いが心地よい風が吹いていた。
「話って…。なんだ?」
上司トーマスは、困った様な表情で
語り掛ける。
「今日入社してきた。彼女の前世が気になって…。」
リックは、ありのままの心情を彼にぶちまけた。
「そうか、今日仕事が終わったら家で
考えてみたらどうだ?悩め、悩め。」
「そうですね。少し早めに仕事を切り上げて
家で考えて見る事にします。」
こうしてリックは、早めに仕事を切り上げて、
家に急いだ。それが、彼の真実を知る
旅の始まりとも知らずに。
仕事仲間のYさん
「サバ、美味しいです!サバ!」