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キャサリン・リース
遅くなり申し訳ありません。
前世が見えるといっても様々な人がいる。
そもそも前世がない人もいる。
リックは、キャサリンの前世をみた。
…。これは、ある女性の記憶。
ある時の彼女は、羊飼いの女性だった。
「おーい。〇〇。フォウが、あっち
行ったぞー。」
「はい。はい。」
フォウと呼ばれた犬は、吠えて彼女の
元へ飛んでいった。彼女は、何ら変哲もない少女
だった。普通に家を手伝い、恋に落ち、所帯を
もち、穏やかに死を迎える。そんな人生だった。
…。ある時の彼女は、ハリウッドの映画女優
だった。その時の彼女はそれは、それは、輝いて
いた。
「ウィニー。早くしろ。次の撮影だぞ。」
「わかってるわよ!」
いつもの光景だ。これが彼女の最も輝いた記憶。
気になってもう少し、前世の記憶の海に沈む。
それから、彼女、ウィニーは、ある裏路地に入って
行った。そこは、薄暗く人気のない場所だった。
そして彼女は、こうつぶやく。
「貴方が悪いのよ」
…。気味が悪くなって記憶を見るのをやめた。
リックは、このことを後に後悔することになる。
これからも気力の続く限りは、
続けていきます。