決闘に申し込まれて・・・1ー5
この異様な構えを見たアルバートは、心の
中で(何だ?あの様な構えは・・・)と、警戒していたら、ふと、あることをに気付いた。
(何で、グローブをしているのだ)
アルバートは、テオドールが何故かグローブを気になってアルバートが剣を下げるとテオドールは、つかさず右手の剣の握りを離して左手の鍔を素早く握ってテオドールの顔まで上げると空いた右手で剣身を握り同様に鍔を持っていた左手を離して右手同様に剣身を握って大降りをする。
テオドールは、まるで戦槌を使ってアルバートを叩く様に横振りをするが、アルバートは、素早く下がって「仕方ないな・・・」とそう呟くと恐ろしい目付きでテオドールの胸にレイピアを刺した。
刺されたテオドールは、そのまま倒れる。その光景を見たジャンとゴルツは、思わず
「うおっ、テオドール?!」
「貴様!卑怯だぞ」
武器を持ちアルバートの前に立つと
「ギャーギャー、うるせぇな・・・」
と、テオドールは、立ち上がった。
胸を押さえているが血が出てない。それどころかアルバートのレイピアの先だけ欠けていた。
アルバートは、欠けたレイピアを見て
「おや、オーウェン王国の名誉ある鍛冶職人が、手掛けたレイピアを欠けさせるなんて、驚きですよ」
テオドールは「そうだな・・・」 と、そう言って服の中から首飾りを取り出した。
「それは・・・?」
「うちの一族に伝わる白銀の飛竜の首飾りだ」
テオドールが見せた飛竜の首飾りと呼ばれるプラチナで作られた無骨の首飾りだった。
「奇妙な首飾りですね・・・」
「だろう、俺にはさっぱりわからん物よ・・・この決闘は、俺の敗けだ」
テオドールが、そう言うとジャンは
「ハァ?!、何を言っているのだテオドール、完全に相手の敗けだろ?」
と、勝ちの理由を言うがそれでもテオドールは
「コレのがなくても俺は間違いなく死んでいた」
「うっ!?」
気まずい感じを驚くジャンだった。
「ま~仕方ない・・・我々の敗けだな」
と、のんきに言うゴルツはそう言うとテオドールが
「約束を守ってくれますのな?」
「ああ、約束を守ろう。我がアルバート・エヴァン・イングラムの命と名誉をかけても」
アルバートが、そう言って誓いを立てて
「そちらのお方。では、例の守ってください」
「うむ、分かった」
荷馬車の商人も納得してこうやって決闘は終わった。