決闘に申し込まれて・・・1ー3
決闘の前にテオドールは、着ていた半甲冑を外した。
「テオドールの奴、甲冑を脱いで動きやすくしているから決闘が決着が見えん」
ジャンがそう言うとゴルツは
「ジャン、テオドールが言っていた・・・勝負は、運だと言っていた」
と、そう言った。
そして両者の決闘が始まる前にアルバートが
「では、始める前に決闘のルールを知っているのか?」
「ああ、分かっている。武器を落としたら負けだろ」
と、そう言って二人は、お互いが使い慣れた武器を構える。
テオドールの武器は、騎士達が使うロングソードと呼ばれる剣の一種で、 馬上をしたまま剣を振り下ろせるほど長めの剣であり、馬から降りても両手を構える事もできるし片手で構えて盾で守る等の剣術がある。
一方、アルバートの武器は、レイピアと呼ばれる最新の剣で剣先を極限にまで細くして素早く突く事が出来る代物で、片手でも扱いやすく現在の貴族や騎士等の人達が決闘用として使いている。
「あんな、細い剣で決闘をするのか?」
と、ゴルツがジャンに言うと
「レイピアか・・・アレを使えこなすアルバートが油断が出来ん」
そう言ったジャンが、拳を爪ごと握りしめていた。
剣を構えた両者が、睨みあっていた。
両手で剣を構えてテオドールに対してアルバートは片手でレイピアを構える。
「始め!!」とダムダが合図をすると両者の剣が凄まじい火花が、出て周りの人が驚いた。