TNT換算星人
地球を売りに出しました。
すると、黒い影が来て、言うのです。
「それはTNT換算で、幾ら。」
分かりません。
「TNT換算で言ってもらわないと困る。」
そのような単位、使ったこともない。
「われわれは、もう長いあいだTNT換算でこの世を理解してきたし、それに、この単位は、地球上の単位でしょうが。」
そうですけども、普段使用するようなものではないので。
「何にしても明日までに、計量して、報告してください。できなければ、あなた自身のTNT換算についての詳細な評価を、われわれが得ることになります。」
どういう意味ですか、脅迫ですか。
「どういう意味でもよろしい。明日、同じ時刻に、また来ます。」
とほうに暮れたわたしは、眠るつもりもなかったのに、眠ってしまった。
青い牛の睾丸についての夢を見た。
それは、どこかの星の核を成しているのだが、初めて見る星なので、よく分からなかった。
いや、青いランの花の夢を見た。
いや、それとも私は何も見ていなかったのかもしれない。ただ心の中で「blue orchid」が鳴り響いていただけだとすれば、歌詞は、こんなのだ。
blue orchidは
タクシーを止めた
あの流れ星は
魚座の産んだ、娘たち
それでシートを濡らすのか
何もないよりも、何かもっと良いこと
何もないよりも、何かもっと良いこと
接尾辞は
タクシーを止めた
与件の花
白から、青へ
空にトンネルを開くため
何もないよりは、何かもっと良いこと
何もないよりは、何かもっと良いこと
目が覚めた。
朝になっていた。
それならそれで、いいだろう。
私には知ることのできないことを、彼らが知るだけだ。
私には辿りつくことのできない向こう岸へ彼らが辿りつくために踏まれていくだろう傷つくことの理由をようやく満たすだろう私の背中あるいは遥かなる光へと遠泳するボートになろう。
何もないよりか、何かもっと良いこと。