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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

魔道ナッツクラッシャーシリーズ

悪役令嬢と魔道ナッツクラッシャー〜お覚悟なさい、玉々が飛ぶ音がしますわよ!〜

作者: すじお

魔道ナッツクラッシャーはフェミニストの味方です

リエル・フォン・アルデナ嬢は「悪役令嬢」と呼ばれ、学園で散々な目に遭ってきた。

机にカエルを入れられ、ドレスに墨汁を垂らされ、さらには「玉の輿を狙っている」などと濡れ衣を着せられ——。



だが、今や彼女は違う。


留学先の魔導学院で得た秘術、それこそが《魔道ナッツクラッシャー》。


――対象の“男の急所”にだけ的確に炸裂するという、誰が考えたのか分からぬふざけた呪具である。


(なお正式名称は《破核球術式》。だが街では“ナッツクラッシャー”と呼ばれていた)



***


第一の制裁


学園時代、リエルの髪にガムを投げつけ「似合うな!」と笑った男爵子息ルドルフ。

今は立派に婚約者を得て、パーティーで調子に乗っていた。


「おやおや、悪役嬢がまだご健在とは!」

「……お覚悟なさいませ」


リエルが扇子を軽くひらく。次の瞬間——

パァン!

ルドルフの腰に雷光が走り、目が飛び出した。


「ぎゃああああああああ!? ぼ、ぼくのナッツがぁぁぁ!」

「ご安心なさい。潰れても死にはしませんわ」


会場は大爆笑。ルドルフは床を転げ回り、二度と女性を見下せなくなった。



第二の制裁


かつて彼女を机に押し込め、涙を笑った女学生イザベル。

今は恋人と腕を組んで登場し、「リエルなんてまだ婚約もできないのね」と煽ってきた。


リエルはにっこり笑って指を鳴らす。


ズドン!


イザベルの恋人の股間に光が直撃。


「ぎゃふっっっ!? ぼ、ぼくの輝かしい未来がぁぁぁ!」

「ちょっと!? 私に復讐しなさいよ! なんで彼氏が!!」

「いいえ。あなたの“支え”を崩すのが一番の懲罰ですわ」



イザベルは顔を真っ青にし、その場で土下座。

観客は拍手喝采、ナッツクラッシャーの人気はさらに高まった。



そして伝説へ



こうしてリエルは、かつて自分を侮辱した者たちの「大切なナッツ」をことごとく砕いていった。


街ではこう囁かれる。


——「悪役令嬢に逆らうと、玉が飛ぶぞ」と。


そしてリエル自身は涼しい顔で、今日も紅茶を楽しんでいた。



「まあ……皆様、多少軽くなった方が謙虚になれてよろしいのではなくて?」

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