ブレスネットの君⑧いつも見ていた
いつも見ていた。
同じゼミでかわいいなと思っていたら、
彼氏ができていた。
先輩は仲がいい女子が多かったから、そのうち別れるだろうと、
そう思っていたら、結婚すると聞いた。
でも、連絡がない。
おかしい、結婚するなら連絡するはず。
何かあったのか。
ゼミの同期も連絡がないことを気にしていた。
根野葉の勤務先の最寄駅は、俺が高校生の時に使っていた駅だ。
休みだったら別にいいかと思ったが。
顔が、目が、めっちゃくちゃ腫れてんじゃねえかよ!!
泣いてんじゃん、なんだよ。
昨日、会いに行けばよかった。
クソが。
カフェに入り、事情を聞き。
やっぱりあいつはクソだなと思った。
もう先輩と呼びたくない。
なんで、大事にしてやれないんだよ。
悔しい。
ビジネスホテルに泊まり、明日の朝に家の荷物を取って、実家に行くと言っていた。
根野葉は朝が早い。
大学の時も朝から活動していた。
それで俺も早起きするようになって、今でも続いている。
明日の午後はマンションの消防点検で休みの予定だった。
午前に根野葉を迎えに行こう。
根野葉の家に着くと、何か違和感があった。
なんだこの音。
とりあえず、誰もいない、音の元はコンセントか?
盗聴か?
やっぱりクソだ。
スマホのメモ帳に盗聴の疑いありと入力し根野葉に見せる。
根野葉は驚いて、廊下をスタスタ歩きブレーカーを落とした。
片付けをしながら、時折グスグスと泣いている根野葉がいた。
あのクソは、なにがしたかったんだろうな。
それから、俺の家に寄って、実家に送る。
俺の家に入れたらなんかもう、理性がなくなりそうだった。
車の中では後部座席にいてもらう。
1人の方が落ち着けるだろ。
根野葉を実家に送った帰り。
あのクソをどうしようかと思ったが、もう事務所に任せて、そのまま海外に行ってもらおう。
いつどこで会うかビクビクするのは嫌だろうし。
あいつが現地でみっちりしごいて、二度と帰国しないように。
そのくらいの覚悟を持ってもらおうか。
その後、根野葉の妹さんが俺と弟と同じ高校だったこと、弟と関わりがあったことを知り、世間は狭いなと思ったり。
根野葉と結婚前提の付き合いができるようなったり。
ジュエリーショップで目を輝かせている姿もかわいいなと思ったり。
側にいることが嬉しくて、今日、俺たちは結婚する。
次回からは後日談です




