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図書室の君㉒一つのものを色んな角度で見ていた

先輩達が笑顔で卒業式を迎えていたことにホッとした。


改めて小佐治先輩が描いた油絵を見ていく。


「この油絵は小さいサイズで試作品なんだけど、美術準備室に飾っているの」


「試作品?」


「人によって作ったりするんだけど、小佐治先輩は毎回小さいサイズの試作品を作ってたの」


「そうなんですか、このソファーとテーブルはあちらのですか?」


「生徒会室に置いてあったんだけど、使わないからって小佐治先輩が持ってきたのよ」


薄い緑色で花模様の一人掛けのソファー二つと、と丸テーブル。


ティーサロンに置いてあるようなテーブルセットだ。


「座ってみる?」


「いいんですか?」


「もちろん」


「では、失礼して‥」


ふかふかだ


「ふかふかですね」


「でしょう?一度座ったらもう離れなくなるのよ」


わかる。


ここに座って作業をしていたのかな?


丸テーブルは厚みがあって大きな傷はなさそう。


他の部員の方は、丘さんに、


「丘先輩の妹さん?」

「丘先輩が小佐治先輩にメイクしてくれた写真集あるよ、見る?」


「ぜひ!」

と丘さんもノリノリだ。


根野葉先輩が小佐治先輩の作品のスクラップブックを持ってきてくれた。


絵や作品を写真にしたりまとめたりしたもので、小佐治先輩が在学中に自身でまとめたものだそうだ。


座ったまま見ていく。


根野葉先輩は向かいのパイプ椅子に座って説明してくれる。


美術部員は入部してから作品をこうして一つにまとめているそうだ。


小佐治先輩は入部して頃から絵がうまかった。


水彩画、色鉛筆、油絵、彫刻、版画。


染め物、編み物、刺繍。


何でも挑戦していた。


一輪の花を色鉛筆、水彩画、油絵、版画、刺繍で表現したり。


「先輩はすごいですね」


「なんでもしてたからね、なかなかここまでする人はいないと思う」


「ですよね」


一つのものをいろんな角度で見ていた。

それはスケッチの段階でわかる。

一輪の花を360度でみていて、その表現を技法をたくさんの形に出していた。


「この、色見本帳は何ですか?図書室でも見かけました。ご自身のでしょうか?」


「ああ、それね。絵の具のグラデーションを出してたのよ」


12色入りの絵の具なのだろうか。

わかりやすくまとめていて、12色とは言えないくらいの濃淡には目を見張るものがある。


「絵の具は24色とか、もっと色々使うと思っていました」


「小佐治先輩は12色だったね。色々あるとストック買うのも面倒って言ってた」


「そうなんですか」


「1色で描いた絵もあるよ」


小佐治先輩は本当に才能豊かな先輩だったんだなと改めて思う。


しばらく一日一度の更新になりそうです。

週末は用事があるのでお休みします。

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