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『航、どうしたの?今日は元気無いのね』
母さんは優しかった。
いつも陽だまりのような笑顔で僕を見つめる。
『今度お家に帰ったら、ハンバーグにしよっか!それに卵焼きも焼いてあげる!』
長い入院生活の苦を感じさせてはくれない。
来る度に増える管が痛々しくて、いつも母さんから目を逸らしていた俺を、俺は一生悔やみ恨み続けるのだろうと、あの瞬間まで思っていたんだ。
「潮崎航です」
直ぐに分かったよ、だって母さん瞬きもしないで俺の事見てんだもん。一瞬バレたかと思って焦ったじゃん。
窓側の1番後ろの席・・・間違いない、母さんだ。生きてる・・・若い、制服着てるし。
えーっと、取り敢えず話かけないと。
「あの・・・えっと・・・か、三船さん?」
「ふへっ!あ!何!?」
わぁっ!なんだよビビった・・・
口から心臓出るかと思ったじゃん!
って、どうしよう。あっ!
「教科書見てもいい?」
「へぇ、木なんだ。bookとかいったかな?」
確か父さんの部屋にしまってあったの見た事あるな、まだデータにもしてないのかよ・・・
全自動車が迎えに来ないから遅刻するし、第一さ徒歩って何よ。案内ドローンより昔は地図アプリって奴なのか・・・何でも自身でって事か・・・
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不知火美月