表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/31

B 私立陽蔭東高校の夏期補習

佐倉枇榔(さくらひろ)は夏休み初日、怒りながら自転車をこいでいた。

高校まで10キロの道のり。……制服が汗だくになる。


 タダで学校の夏季補習が毎日受けられる俺の通う私立陽蔭東高校は、生徒の事を考えて……というより、それを売りにしてでも生徒確保に必死なのだ。他の高校と同じことをやっていても、授業料が高い私立陽蔭東高校は、生徒数が景気の影響をモロに受ける。


 アメリカ経済が俺の友達の数に影響を及ぼすと考えると、少し笑えて来るだろ?

 まあ、そんな学校の事情やアメリカ経済、俺の友達事情なんか、どうでもいいのだが、成績優秀、知勇兼備な俺が、なぜわざわざ来のか、……その理由は――、


 借りたゲームを……明日返しに来てと言われていたからだ……。

 たったそれだけの理由……だ。

 たったそれだけの理由ってところに……ハラ立つだろ?


 ……連絡先を知らないっていうのが……こんなに煩わしいとは思わなかった。この情報社会に……ありえるか? いや、ないだろう……。


 ゲーム好きの俺が、まるで悪徳商法に騙されたかのような最悪の気分だ。


 友達とゲームの貸し借りをする時は、十分注意しろよと全国のチビッ子どもに言い聞かせてやりたいぜ。――くそっ!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ